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これが山屋の哲学?宿命?美学?

中国地方最高峰の大山の登山口で宿を運営中。寿庵のオーナーです。元は山屋です。山屋(やまや)とは、本格的な登山をする人のことなので、今となっては私は山屋ではありません、ただの人です。

うすうす感じてた‥というか、私も元山屋なので、わかるのですが、

「山屋はお金を使いません」

‥という話をお客さんと何度かしたことがあります。不思議なんだけど、山屋になった途端にお金を使わないという話です。

先日お越しのAさん、山もやるけど、チャリもやる!という話からこの話題です。

今現在、鳥取県は自転車推し。あちこちでサイクリングロードも整備されています。全国的にブームらしく、自転車のイベントや、サイクリングロードの整備が進んでいるようですね。大山町もその波に乗ろうとし、数年前より自転車推しになっております。

ただ、宿周辺は

坂道が多く、ちょっと走るのには怖いかも‥
専用道路がなく、車と同じところを走るので、危険かも‥
ヘアピンカーブの連続で危ないかも‥

などなど、課題がたくさんあります。

この辺りで自転車をする人は、鉄人レースに出るくらいのアイアンマンだけで、ちょっと爽やかに自転車‥という人にはふもとのサイクリング道路を勧めます。

Aさんいわく、

「自分も山をやる時はお金を使わないけど、自転車する時にはお金使うなぁ~」

だから、自転車をもっとプッシュして環境整備。そうやってサイクリストをもっと誘致した方が大山が潤うんじゃない?という話題になったんです。

寿庵に来るお客さんで、山もやるけど、スキーもやる!というお客さんの話ですが、

「山をやる時はお金を使わないけど、スキーする時にはお金使うなぁ~」

私も同じ穴の狢なんで、わかる~!山屋の哲学?それとも宿命?もしかしたら山屋の美学かも?いやいやただのその人の性格かも知れないし、まぁ総合的に見て、山屋の習性なのかもしれませんね。

基本、山屋は自己完結型。人に頼らず、衣食住を補う。

つまり、山屋相手じゃ儲からないから‥って話で、山屋のお客さんに寿庵の経営状態を心配されてるって話です(笑)。

ということで、

泊まってくれたら、売品を買ってくれたら‥それでいいんですけどね。

でも、山屋相手に9年目です。それだけ山屋さんにお金を使っていただけたって証拠でもある。ただ、じり貧であることは確か‥。寿庵がなくなってから、無くなったらさみしい!とか言わないでね~(笑)。

今日も元気に営業中。寿庵のHPはこちらをクリック!



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