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ちょっと思うこと。

楽しい話題をしたい・・とおもうのだけど、けっこうネガティブなことが目につく今日この頃。ここ最近、コロナ以上に色々考えることがありました。

アフガニスタンのこと。2001年、同時多発テロが起こり、アメリカがアフガニスタンに侵攻。あれから20年なんですね。

テロが起きた時は、私は北アルプスの山小屋で働いていました。当時はスマホや携帯もなく、ラジオでニュースを聞きました。状況が把握できず、何が起きてるか本当にわからず。

10月末に下山した時にはアメリカがアフガン侵攻をすでに開始。とにかくリアルタイムにニュースが見れなかったので、テロの日から、アフガン侵攻までの新聞記事をさかのぼって読み漁りました。

イスラムのこととか、政治・宗教のこととかいろんな背景はわからなかったけど。ただ、ひどいことが起きていると思っていました。

下山ののち、有志とフリーマーケットを開催し、その売上金をアフガニスタンで活動するボランティア団体へ寄付しようと考え、その時に、知ったのがペシャワール会(「アフガンいのちの基金」を空爆の際に設立)でした。その会の代表だった中村哲さんは一昨年、アフガニスタンで殺害され、本当に志半ばで凶弾に倒れたことを思うと私も本当にショックでつらく重ぐるしい気持ちになりました。

ペシャワール会の代表だった中村さんの考えは「豊かな食があれば戦争は起きない」というもので、干ばつで干上がった土地に水を流す灌漑事業を行い、豊かな大地になるよう、尽力されていました。もちろん、医師でもあったので、医療の充実にも貢献されていました。

時期はいつだったかあいまいな記憶なんですが、ずいぶん前に、アフガニスタンの豊かな街を題材にした写真展が京都で開催され、見に行ったことがあります。アメリカが2001年に侵攻するまでは、それなりに豊かな国だった・・そんなテーマだったと記憶します。

その時の写真は緑豊かで、町は美しく、お花畑の中で笑う子供たちの姿もありました。イスラム主義の政権であれ、民主主義であれ、豊かな緑と食、そして教育に医療。それさえあれば、宗教的なことなど抜きに、本当は幸せになれるのではないだろうか?と思わせるそんな写真でした。

アフガニスタンでは民間の支援団体などたくさんあると思いますが、今、政権が変わってしまった混乱下では、支援も危険なので、撤退を余儀なくされているのでしょうね。

中村さんの死後も、現地で支援をし続けているペシャワール会の考えは、「医療、水、農業など、命をつなぐ活動をしているしていることを理解してもらえれば、どのような政権がどのような考えを持っていようとも、共闘できるだろう」と遺志を引き継ぎ、今後もできるだけ支援を継続していきたい・・とのこと。

日本にいて、いろいろもどかしい。何ができるのだろうか、と、日々ニュースを目にするたびに思いますね。遠い異国の地でおこったこと、目をふさぐことも簡単だけど、でも、知るってことは大事。

今、日々目にするSDGsの中にある「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」など・・本当に当たり前であるべきことができない国がたくさんある。

アフガニスタンがこれからどういう道を行くのかわからないけど、政権がたとえタリバン(※)になっても「豊かな食があれば戦争は起きない」のであれば、宗教は多様性という面で尊重すればいい。他国が介入し、民主主義と押し付けなくても、食が豊かになり、教育をおこなえば、それぞれの国でいい方面に進むと思う。報復するという考えは何も生み出さないので、共に生きれるようにまずは「食べる」という生きるための根本を解決し、それから徐々に教育、福祉、生活環境の改善、SDGsに掲げる1項目づつ達成していければいいはず。そして先進国は一歩早く17番目の項目にあるパートナーシップで目標を達成し、他国を支えていける立場になればいいと思う。

アフガンのことからSDGsの話になったのだけど、世界的な規模のあらゆることをいろいろ悩んでいても、壮大なこと過ぎて、私には何もできない気持ちになってより苦しくなる。

でも、私ができることは、無知ではなく、いろんなことを知るべきって思います。知ることで色々な方面からアプローチできるはずで、何か少しでも役に立てるものがあるかもしれませんね。

※タリバンといっても、イスラム教はかなり複雑だと考えられ、今の過激なテロはタリバンではなくそこから派生したISのような過激派が混乱をきたしている・・と言う話もあるので、タリバンを全否定するのもよくない。ここは私たちもイスラム教だから・・とひとくくりにせずに、しっかりを知ることが大事だと思う。

今自分が、コロナ禍の中で、色々と思い悩むことも多いのだけど、でも世界に目を向ければ、もっともっと苦しんでる人たちがいる。日々、不満や憤り批判、ついネガティブになるのだけど、そういうネガティブなことは正直何の結果も生み出さないし、ますます悪くなっていくことがわかってるから少しでもいい方向へ目を向けながら、この混乱下を切り抜けていきたいですね。

今日は空も青いし、山もきれい。こういう環境下にいれることをありがたいなぁ~って思い、今日もお仕事します~。

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時々オーナーのバタバタ日記では宿のことだけでなく、私的なことも書き綴ります。無知ゆえの偏った考えもあるかもしれませんが、徐々に知る努力はしていますので、なにとぞよろしくお願いします。

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