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「すべては社員のため」創業者の想いも引き継いだ2代目が、年商100億円を目指す理由

倉庫などのサブリース事業のほか、店舗開発や土地の有効活用を図るさまざまな事業を展開する、株式会社大倉 代表取締役の木村です。

私は2020年に2代目社長に就任しましたが、就任1期目に大きな目標を宣言しました。それは、「グループ連結決算で年商100億円を目指す」というものです。現在の倍以上の結果が求められるストレッチ目標ですが、私は必ず達成させる心持ちでいます。

なぜ「年商100億円」を目指しているのか。今日はその理由を語らせてください。


大きな目標を掲げる理由は、会社と社員を守るため

私は4年前に、創業者である祖父から会社を引き継ぎました。就任して早々、「年商100億円を目指す」と宣言しましたが、そのように決心した理由は3つあります。

一つ目は、社員の社会的信用度を高められるから。目標を達成すれば、融資を受ける場合や転職する際に個人の信用度が高まり、理想の結果が得やすくなるのではという想いからです。

二つ目は、社員が働きやすくなるから。「年商100億円企業」という看板があることで、現場の営業担当者の説得力が増し、お客様に信頼していただきやすくなると思います。

三つ目は、社員に多くの利益を還元できるから。目標達成することで利益が増えれば、その分給与や福利厚生で還元したいと考えています。

「社員のためだなんて、それはきれいごとでしょう」と思う人も、なかにはいるかもしれませんね。でも、これは本心です。私は元々「食べていければ、それで十分」と考えているような人間です。自分のためだったら、こんな高みは目指しません。

私が大きな目標を掲げる理由は、受け継いだ会社を守り・育てることこそ、2代目社長の使命だと感じているからです。これまで以上に会社と社員の暮らしの両方を守る。その責任を全うしたいと思っています。


創業者の想いも引き継いだ、2代目社長に

私が会社経営を続ける上で、軸となっている価値観は、「すべては社員のために」という考え方です。こんな風に考えるようになったのは、ある二人の人物が関係しています。それは、実の母と創業者である祖父です。

私は幼い頃に両親が離婚し、母は女手ひとつで私を育ててくれました。シングルマザーのため苦労も多かったと思いますが、母は常日頃から「人のため、人のため」と口にして行動するような人でした。

一方、祖父もまた同じく、常に「人のためになること」を考えている人でした。口癖は「3ギブ1テイク」で、「3つ与えたら、1つくらい戻ってくるやろ」という、大らかで優しい考え方を持っていました。ただ祖父のギブり方は半端なく、「もはやギブしかしてないんじゃ…」と思う場面を度々目にしていましたが(笑)

こんなにもお客様や社員のことを考える経営者を、私はほかに知りません。社長就任前の数年間、誰よりも近くで祖父の言動を見てきた私がいうのですから、間違いないです。

生まれてから24歳まで母と暮らし、その後は会社で祖父の働く姿を見ていた私は、自然と「人のため」というマインドが植え付けられていたようです。

話は戻りますが、なぜ私が「100億円」という数字を掲げたのか。きっかけは、祖父が社長を務めていた頃に遡ります。

あるとき、経営幹部だけが参加する研修会で、「もし自分が大倉の社長だったら」というワークを行ったことがあります。そのとき、ある幹部社員が「年商100億を目指します!」と高らかに宣言すると、祖父は一瞬驚いた様子でこういいました。

「100億なんて、とんでもない数字やで…(笑)」と。

そのとき私は、何か引っかかるものを感じたんです。祖父は普段から弱音を吐かず、常に挑戦し続ける人でした。そんな祖父が尻込みするような発言をするとは、思ってもみなかったからです。

祖父をずっとそばで見ていた私ならではの勘ですが、「言葉とは裏腹に、もしかして本当は『100億』に夢を持っているんじゃないのか…?」そう感じられました。その後、祖父から会社を引き継ぐことになったタイミングで、私はある決意をしました。

「単に事業を引き継ぐのではない。創業者である祖父の想いも引き継ぐんだ」と。

今でもふと思い出します。「年商100億円」を夢見ていたであろう、祖父の姿を。「100億」という数字は、創業者への敬意から掲げたものです。ですが、この目標を達成すれば会社と社員を守り続けられます。今よりももっと、強い会社になれます。

「受け継いだ会社を守り・育てる」という私の使命と責務は、この目標を達成することで果たせる。そう考えています。


社員全員で歩みを進め、笑顔溢れる未来へ

「年商100億円を目指します」

そう宣言した翌週、私の元に「50億プロジェクト」と題された資料が届きました。何かと思ってページをめくると、手始めとして年商50億円を達成するための計画が、びっしりと綴られているではありませんか。その資料を作ったのは、経営幹部を中心とした社員たちだと知り、驚きを隠せませんでした。

「社長に就任して間もない自分を、信頼してくれている」

社員の気持ちが本当にうれしくて、今思い出しても涙が出そうになります。

あれから約4年、おかげさまで会社は増収増益を続けてきました。その理由は、社員一人ひとりの意識が変わったからにほかなりません。

「100億目指すんだから、この規模で止まってたらあかんやろ」

それぞれの社員の考え方が広がり、自ずと行動も変わってきました。自発的に新たなサービスを考えて、形にし始めている社員もいます。「100億を目指す」という目標を、社員全員が共有し、一歩ずつ歩みを進めてくれている。それがうれしくて、誇らしくて、感謝の気持ちでいっぱいです。

「どうせ自分の命を使うなら、お客様・社員・会社のために使いたい」

掲げた目標を達成するため、私は全力で挑み続けます。お客様に喜ばれ、社員の笑顔が溢れる未来を実現する、その日まで。

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