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エンジニアがダンスレッスンして会社員を辞めた話

エンジニアの僕が10年続けてきた趣味のダンス。8月からダンスレッスンを開始しこれまで8回ダンスレッスンしてきました。

そしたら、会社員を辞める決断ができました。これまで辞めたかったけど、辞められなかったんです。やっと決断ができました。

「会社員を辞めること」と「ダンスレッスン」の関係について整理したいと思い、noteを書くことにしました。

前から会社を辞めることを考えていました。でも、正直怖かったです。大手メーカーに勤めていたため、同年代(33歳)エンジニアの平均年収よりかなり多くお金を頂いていました。技術力やチームリード力もそこまでありません。残業時間は月に20時間ぐらいです。そういったスーパーホワイト企業に勤めていたので、辞めたら同じ世界には戻れない。それが恐怖でした。

退社を決断した今の僕の心はスッキリとしています。会社員に何の未練もありません。

一方で、僕は「会社員=悪」とは思っていません。ただ、僕には合わなかった。相性の問題だと思います。大事なのは「自分と会社員の相性が良いかどうかを知ること」だと思います。

自分と会社員との相性を図るためには、社外活動をするのが手っ取り早いと思います。自分が"本当"にやりたい事を小さく短期間でやってみて、振り返る。僕は、社外活動と仕事について、結果と得られた感覚を比較することが、相性を図る最良の方法ではないかと思っています。

社外活動としてのダンスレッスン

8月からダンスレッスンを開始し、これまで8回ダンスレッスンをしてきました。レッスンに来てくれる人は平均すると5名くらい。少ない時で2名、多い時で9名の方がレッスンに来てくれました。

集客方法はTwitterとnoteです。なのでダンスレッスンで「はじめまして」の挨拶をします。まずnoteを使って「エンジニアの私がダンスレッスンを開催する理由」を公開しました。次にTwitterで、エンジニアである私とダンサーである私の日常を発信することで、興味を持つキッカケをもってもらいました。

「たぶん人が集まらないだろう。でも、やってみないとわからない」という気持ちで始めました。僕がお客さんならTwitter経由の知り合いに合うのは、ちょっと怖い。でも、僕の予想以上に人が集まってくれました。

すごく驚いています。そして、すごく嬉しいです。

このレッスンを通じて僕が得たものは以下の4つです。これらが大きな要因になって会社員を辞める決断ができました。

①自分のモチベーションを知った
②目的を気軽に変える気持ち良さ
③素の僕に興味をもってくれる友達
④そのままの自分を信じる力

①自分のモチベーションを知った

僕が1番やりがいを感じるのは、目の前にいる人が笑顔になることです。この活動を通して、それを実感することができました。

ダンスレッスンに来てくれた人が楽しそうに踊ってくれる。同じ空間にいるからこそ、みなさんの感情がダイレクトに伝わってきます。ちょっと辛そうな感情を感じたら、リラックスできるように工夫する。振り付けを簡単にしたり、トークでボケて、滑り倒してみたりする。そうすると、だんだん楽しそうな感情が空間に広がってくる。これがすごく嬉しいです。

また、私からは特別頼んでいないのに、生徒のみなさんがダンスレッスンのレビューを書いくれたり、Twitterで感想をTweetしてくれる。これも、すっごく嬉しいのです。

僕のダンスレッスンを受けた人が、新しいチャレンジをしてくれていることも嬉しいです。

・見る専門だったTwitterで、話しかけられるようになった。エンジニアの勉強会に参加できるようにもなった。
・ダンスにストレスを感じて避けていたけど、またダンスをスタートしてみたくなった。

会社員の僕のに求められていたことは「効率化」「コスト削減」「正確性」「日程」「ビジネス的な成功」などが大半です。大きな企業だったこともあり、顧客との接点は殆どありません。僕の工夫によって「顧客が笑顔になった」とか「顧客が新しいチャレンジができるようになった」と感じれたことは、13年で1回くらい。さすがに少なすぎる〜。。。

②目的を気軽に変える気持ち良さ

仕事では、目的をはっきりさせて目標(ゴール)を設定し、計画、行動します。それらの活動の節目で上司の承認を得ることが必要です。また、目的が会社の方針に合っていない場合は承認が通らず、修正されることになります。仕事において、私には目的を提案する権利はあれど、目的の決定権は無いのです。

そんな仕事とは裏腹に、僕は目的設定に大きなこだわりがあります。自分が納得しないことはやりたくない(やれない)のです。そして「やってみないとわからない」というマインドが強いです。

僕のダンスレッスンでは「ざっくりとでいいから納得する目的を決めて行動する。行動しながら感じたことで、過去の自分が設定した目的を疑い、再設定していく。」という進め方をしていきました。

そして、この活動で「目的を変えることの気持ちよさ」を知ってしまいました。

むしろ今の自分は「目的を変える」こと自体が目的だったりします。自分の知らない自分に出会う感じがして、おらワクワクするんです。会社員に向いてないことは。。。明白だと思う。こんな人が居たら周りの人は迷惑だと思います。

ダンスレッスンの目的の遷移を書いておきます。当初と今では全く違います笑

●ダンスレッスン開始当初の目的
1. ダンスはいつだってストレス発散してくれる。シェアしたい。
2. 日本人にとってダンスはハードルが高い。ハードル下げたい。
3. 「やりたいこと」と「貰えるお金」のバランスをとる練習をしたい。

●現在のダンスレッスンの目的
1. 私が、細く長く、公私混同で繋がれる仲間を見つける
2. 私が人を楽しませる喜びを得る
3. 私が人に注目される快感を得る

まるでちがう笑

目的が違えば戦略も変わります。以下に戦略の変更を書いておきます。

1回におけるダンスレッスンの許容人数を5名から10人に変えました。そのあと、また5名に戻しました。
ダンスレッスンの料金は500円ではじめました。その後、1000円のレッスンや1500円のレッスンを増やしました。
ダンスレッスンで仲良くなった人限定のプライベートレッスンを開始しました。

これを会社でやろうとしたら、上司や経営層の説得が必要です。そして、実質無理だと思います。だって「僕の感覚」が意思決定の最大要因だから。

会社員である僕には、顧客に対して「どんな価値を提供したいか?」の決定権はない。大きな戦略は社長や経営陣に決められていて、それに従って「0.1秒でも早く、100円でも安く、10人でも多く買ってくれるソフトウェアを開発する」のが仕事。会社員である僕が会社から求められていたのは効率化であり、それ以外の行動は禁止されていました。

③素の僕に興味をもってくれる友達

ダンスレッスンの活動を通して沢山の友達ができた。

デザイナー、ライター、スタートアップの社長、プログラミングスクール生、現役のWebエンジニア、僕を頼ってくれる駆け出しエンジニア、トリリンガル、発達障害についてブログ/動画で発信してる人、発達障害で悩み苦しみながらも生活する人…

共通するのは「素の僕に興味がある」ことだと思う。一部上場の会社員である僕でもない。ダンススタジオ経営者と仲がいい僕でもない。「踊るエンジニア」というちょっと恥ずかしい名前をつけた、僕に興味がある。

1番嬉しいのは、「だいすけさんに会ってみたくてダンスレッスンにきた」という言葉だったりする。僕は誰かに必要とされたかったんです。1mmでもいいから、誰かの役に立っている実感が欲しかった。

僕はTwitterで友人を探している。良いことも、悪いことも、出来るだけ正直にTweetしている。ダンスレッスンをやることで、相手が僕に会いに来るキッカケを提供することができた。

そして、主体的に人を巻き込みながら、オフラインで継続的になんらかの活動をしていることは、信頼に繋がるとおもっている。それが、もくもく会の主催でも、LT大会の主催でも、ダンスレッスンでも、なんでも良いと思う。

オフラインの活動は特に信頼を得やすいと考えてる。Twitterのイメージと、実際に会った時のイメージが違った、なんて話をよく聞く。その一方で、オフラインの活動をしていけている人だと示し続けることは、会いに行こうと行動するハードルが下がると思ってる。

④そのままの自分を信じる力

会社員生活では、とにかく僕は否定されてきた。

・人の言うことを真に受けすぎるのが欠点。それが治ればいいのに
・この会社で上手く働けなかったら、他の会社にいっても同じだ。ダンサーだって必要だ。勘違いするな。

こういったことを、1番仲がいい後輩に言われたのが、本当にきつかった。

言われすぎて、何度も自殺しようとした。僕ななんとか改善したくて、島に10日間坐禅しにいったり、1か月ニューヨークに行ったり、病院に通って薬を飲んだりした。

ダンスレッスンを通じて、僕への批判を気にする必要がない。という自信をもらえました。

僕はダンスレッスンに成功しました。だって、僕は幸せを感じているから。僕は僕のままでいてもいい。僕は僕を否定しなくて良い。それに気づけました。

これから先の課題

会社員を辞める決断はしたものの、なんだかんだで、この先の収益源は課題の1つだ。ただ、この課題の優先度は前に比べてすごく低い。自分にとって、お金よりも大事だと思えるものを見つけたから。すくなくとも今はそういう気持ちで満載です。

未来のことはわからない。でも、未来より今を大事にしたい。

まとめ

会社ではよく「自分の意見をしっかりともった主体性のあるリーダーシップがとれる人材をを求めている」と言う。リーダーとは行く方向を決める人だ。

僕からするとそれは嘘だ。会社は「本音と建前を使い分けられるマネージャー」をもとめている。方向性を決めるのは社長であり、株主だ。会社員はそこに向かって、上手くゴールに迎えるマネージメント能力が求められる。そう考えている。

僕は主体性のあるリーダーに向いていると思う。だから僕は会社員を辞めて、自分が自分の社長になった。その結果一歩一歩、幸福度が増している。

僕は、社外活動と仕事について、結果と得られた感覚を比較することで、会社員を辞める決断が出来ました。はみんなが会社員を辞める必要はありません。ただし、もし会社員で居続けることに迷っている人は、「自分が会社員に向いているか?」を図ることをおすすめします。その結果、自分が納得できる働き方ができれば、それが正解だと思うので。

これを読んだ現状苦しんでる人が、「小さな挑戦」にトライしてくれたら、嬉しいなぁと思う所存でございます。

こんな僕の正直な気持ちは継続的にTwitterで発信しています。
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