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Small Faces / Small Faces

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Small Faces / 1966

ロンドン近辺で発祥したサブカルチャー、モッズ (Mod、Mods)系の若者たちは、ミリタリーパーカーやアイビーリーグ風の細身の三つボタン・スーツに身を包み、アメリカの黒人音楽、R&Bやソウル・ミュージックなどを好んで聴いていた。

スモール・フェイセスは、スティーヴ・マリオット(ギター、ボーカル)とロニー・レーン(ベース、ボーカル)が結成したロンドンはイースト・エンド出身のバンド。ザ・フーと共にモッズ系から高い支持を得ていたバンドだ。因みにザ・フーはウエスト・エンド出身。

尚、バンド名はメンバー中の三人が小柄(Small)だったことと、ロック・シーンの顔役にという意味を込めた「Face」が由来らしい。

このファーストアルバムは、サム・クックの名曲《Shake》のカバーから始まる。そして二曲目の《Come on Children》から怒涛の快進撃が始まる。

それにしてもスティーヴ・マリオットの、ソウルフルでド迫力のヴォーカルは凄まじい。一体、どれだけの”喉力”を持っているのか。ジミー・ペイジがレッド・ツェッペリン結成時、最初にスティーヴ・マリオットをヴォーカリストとして誘ったことも頷ける。

ウィリー・ディクスン作《You Need Loving》のカバーなどは、レッド・ツェッペリン・サウンドの原型。当時のスモール・フェイセスがロック・シーン与えた影響力の大きさが判る。

R&Bやソウル・ミュージックに、高圧縮した切れ味の鋭いロックを送り込むターボチャージャーを取り付けたエンジンを搭載したマシンで、サーキットを縦横無尽に駆け抜けるような快感を味わえるアルバム。

このアルバムはサイケデリック・ロックが台頭する前のブリティッシュ・ロック・シーンを代表する一枚だが、サイケデリック・ロックの影響を受けて制作されたのが、コンセプト・アルバム『Ogden's Nut Gone Flake』。これも名盤の誉れ高いアルバムだが、個人的にはファースト・アルバムに軍配を上げる。

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Ogden's Nut Gone Flake

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