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BUCK-TICKと僕

引っ込み思案な子供だった。

図鑑と絵が好きで、特に恐竜やファンタジーが大好きで、
夢見るようなことばかり考えていた子供だった。

でも、
家庭の事情から祖父母の家に預けられてた時期もあり(そういえば理由は何だったんだろう)
人とのコミュニケーションがどちらかというと下手だったと思う。

多くはないけれど友人たちと平和に過ごす小学校時代を経て、
暗黒の中学生になった。

当時、自分の行ってた学校は大阪の中でも地獄と言われてる程荒れており、
そんなところに「大人しい子」が行くと、ただただ標的にもされた。

もうそんな時代でもなかったけれど番長がいて、歴代2番目か3番目に荒れた時期。
その番長が同じクラスで、出席番号が自分の次だった。
イジメというよりかは「イジリ」だったのかもしれない。
けれど、自分が心を閉ざすには十分な屈辱と長い時間だった。

同じように標的にされた子は季節が変わるごとに転校していき、
不良に厳しくする先生は年に1人か2人病院送りになって帰ってこなかった。

自分は気は弱かったけれど、空手をやっていたおかげでフィジカルは出来上がっていたように思う。
幸か不幸か、暴力は耐えれてしまった。
だから、いつまでも苦しい時間が長かった。

そんな中学二年の頃、
UNICORNとJUN SKY WALKER(S)がきっかけでロックが好きになり、聞き漁ってた頃、たまたま見ていた「ミュートマJAPAN」で「JUPITER」が流れた。

自分がデヴィッドボウイに惚れこんでいたり、姉がXやZIGGYを好きだったこともあって化粧する男は決して異質ではなかったけれど、「なんだこの美しい音楽と妖艶な男は」と。

静かな美しい曲だけど、本当に雷が走り、価値観が全て入れ替わるほどの衝撃だった。

ギターはなんとなく触っていて、「ドレミ」程度なら弾けるぐらいにはなっていたけれど、
子どもの頃からの夢だった漫画家というのを捨て、ただただギターを弾いて、夜には窓に映る「自称ロックギタリスト」にニヤつき、ジャカジャカとかき鳴らす日々が始まった。

相変わらず中学校は地獄の日々だったけれど
自分が「帰れる場所」がある気がして、平気になってきた。

 思えば、高校に入り始めて自分で買ったギターはFernandesのBT110HHモデル。初めてのバンド仲間は、BUCK-TICKきっかけだった。(若干強引に洗脳もしたが…)

子どもの時から貯め続けていたお年玉で購入。実は今のところ自分が所持した中で買値が一番高価なギターでもある。
ギブソンSG2本に出会うまで、サブとして前のバンドでも何度か使った。今でも持ってる。

なお、結果論だが、自分が一番ライブで愛用した白のSG。たまたまだけど、星野さんも10年ぐらい前によく使っていた時期があった。SGについては星野さんの影響ではないが、なんだか嬉しい気持ちにはなった。

人生初のライブ(コンサート)はBUCK-TICKのdarker than darknessツアー。高校1年生だった当時、初めて学校をさぼり、先輩と和歌山のホールまで行った。
スモークが焚かれて何も見えなくなった中、D.T.Dのイントロが鳴り響く鳥肌は今も忘れられない。

自分が初めて人前でライブをした学園祭も「悪の華」と「JUPITER」。(そして謎にLUNA SEAの「JESUS」と)

その後、ハードロック(ValentineD.C)やパンク(COBRAやSOBUT)を聞き始めるも、ずっと自分のルーツの一つにBUCK-TICKはあった。

最近、35周年という事で盛り上がっている事もあり、またよく聴いている。

そして、いつか「月見ル君想フ」という東京の会場でライブがしたいと思うようになったのは、きっとBUCK-TICKのライブビデオを何度もすりきれるまで見た影響あるだろうなと思う。

自分の人生を変えたオリジン。
未だに憧れは輝いているし、過去も現在も凄いなと思える。

見かたによっては人生は狂ってしまったが、
それでも、自分はこういう音楽・バンドに14歳で出会えててよかったなと思うのです。

■特に好きな楽曲
・ICONOCLASM(殺シノ調ベ)
・ドレス(darker than darkness)
・tight rope(COSMOS)
・唄(SIX/NINE)
・STAY GOLD(HURRY UP MODE)
・Baby,I wan't you(ONE LIFE, ONE DEATH...)
・DREAM OR TRUTH(SEXUALXXXXX!)
・ANGELIC CONVERSATATION(taboo)
・ゲルニカの夜(No.0)


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