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月間50万PV超!台湾旅行ブロガーを招いてのファムトリップを実施【行政・異業種コンソーシアム】

アジアの玄関口とも呼ばれ、訪日外国人が年々増加している福岡県。行政もインバウンド向けの観光PRに力を入れており、福岡県全体でインバウンド対応が盛り上がっています。その一環で昨年、福岡県の事業として『福岡県・筑後エリアに台湾旅行ブロガーを招いてのファムトリップ』が実施されました。

行政や異業種とのコンソーシアム(提携)を強みに、輸送サービスの枠を超えて事業を展開している当社。今回はどのようにプロジェクトに関わったのか。主催者である株式会社IWの増田さん・運行を担当した美濃部さんに話を聞き、ファムトリップの狙いや内容についてお伝えしていきます!

【プロフィール】
株式会社IW 代表取締役 増田 雅人(ますだ・まさと)26歳
2015年10月、当時大学4年生で起業。高校・大学時代は紆余曲折の連続だったが、オーストラリアへの留学によって全てが一変。外国人という全く“異なる価値観”を持った人達を繋げることで、人生が変わるきっかけを創りたいと考えている。福岡県や各地方自治体とも連携し、「訪日外国人観光客向けメディア事業」「外国人インフルエンサー招聘事業」「多言語翻訳事業」を展開している。
【プロフィール】美濃部 舞(みのべ・まい)36歳
対面での接客やコールセンターでの電話対応など、複数の接客業に従事。その後、海外展開を視野に入れている飲食店に1年半勤め、シンガポールの新店立ち上げを経験する。2015年12月、大稲自動車に入社し、現在は国内外VIPの対応や外国人観光客向けのツアー企画・実施を担当。
大切にしていることは「一期一会」、そして体調管理とストレス発散のために「1日7時間は寝ること」。

福岡県と連携した観光戦略

増田さん、まずは今回のプロジェクトの背景から教えてください!

増田さん:はい、まず日本全体の流れとして人口減少が進み、都市部一極集中になってきています。その影響で、地方には独自の魅力が多く、伝統技術をもっている職人さんもたくさんいるにも関わらず、衰退の一途をたどっており、自治体も地域を活気づけていく必要性を強く感じています。

そんな中、当社が福岡県と筑後地域12市町からなる筑後田園推進評議会から、今回の事業を受託し、先日そのファムトリップを実施しました。

福岡県は現在、国籍別に筑後エリアの観光モデルコースを作成し、そのPRに力を入れています。福岡県は特にアジア圏からの旅行客が多いのですが、香港・韓国・中国など国籍によって旅行に求められていることが違うため、各国籍のニーズに応じたモデルコースを作ることは効果を最大化する上で、必要なことです。

今回のプロジェクトの目的は、「その観光コースを海外の方に認知してもらうこと」。また、副次的な目的として、交通面などの課題をあぶり出し、実際にお客様に使っていただける環境を整えることでした。

――なるほど。行政と民間が連携して筑後の観光をPRする戦略なんですね。第1回目の企画で、台湾の人気ブロガー(インフルエンサー)をキャスティングされた理由は何かあるのですか?

増田さん:アジア圏の中で、PR先を台湾に絞った理由は、リピート率にあります。観光庁が出しているデータで、訪日客の60%以上がリピート客になっていることが分かっています。その中でも、台湾からの訪日旅行客は、なんと8割以上がリピーターになっているのです。すごいリピート率ですよね!

リピート率が高いということは、東京・京都・大阪などのゴールデンルートは既に行っている可能性が高いです。そして、このようなメジャーな観光地に飽きている方が注目しているのが、九州・沖縄などの地方なのです。「PRすることで誘客が見込みやすい」という視点で、台湾のインフルエンサーにお声かけしました。

<台湾出身の旅行ブロガー「林氏璧さん」>
家族と旅行に行った際の記事などを多く執筆。旅のお役立ち情報などを詳細に発信しており、旅行関連に関して大きな影響力をもつ。
WebサイトPV数:月間50万超 ■Facebookのいいね数:905,252
■インフルエンサー林氏璧さんの執筆記事はコチラ

画像1※ファムトリップ当日の様子

求めていたのは、単なる移動手段ではなかった

――その後、各観光地との連携を進め今回のプロジェクトを実施されたと思いますが、パートナーとして当社を選んでいただいた理由は何だったのでしょう?

増田さん:インフルエンサーをキャスティングしての取り組みは筑後田園推進評議会で初の試みです。ですので、単に運転をするだけなく、パートナーとして一緒にプロジェクトの成功を目指してくれる会社を探していました。

正直にお話すると、最初は10社ほどと比較検討していました。ただ、前々から大稲グループさんのことは知っていて。北部九州のグルメ・観光・文化を紹介する観光ガイドブック「FLAGS」を自社で発刊されていて、職人さんにスポットを当てた富裕層向けの企画が当社のビジョンに重なると感じていたんです。

なので真っ先に企画を持ちかけてみたら、すぐに良い反応をいただけて、とんとん拍子に進んでいったという感じでした。貴社から「ファムトリップの下見に行きたいです」と言われた時は、そこまでしてもらえるんだとビックリしました!

美濃部:運行を担当する私としては、しっかり先導できるように不安を払拭したかっただけなのですが、同じことを観光地の方からも言われました!

事前に電話をし、ファムトリップの前に丸1日かけて各観光地にご挨拶と下見に行ったんです。すると、「わざわざ事前に来てくれたんやね!」ととても喜んでくださって。

増田さん:きっと、迎える側の観光地の方々も、県が主体の事業で海外のインフルエンサーの対応をするなんて珍しいことなので安心されたのでしょうね。

美濃部:そうですね、私たちとしても実際に下見に行って良かった点がいくつもありました。例えば、1日目に野菜の収穫体験があったのですが、待ち合わせ場所が現地の畑だったんです(笑)。畑って目印もないですし、車はどの道を通れるのか、どこに停めたらいいのか、現地に行ったからこそ細かい打ち合わせができました。

当日は、「下見にも来てくれたね!そこまでしてくれるとこなんて珍しいから、よう覚えとるよ。」と言ってくださって嬉しかったですね!

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リピーター向けの、“ローカル観光モデルコース”

続いて、今回の観光モデルコースのコンセプトを教えてください。

増田さん:『都市部では体験できないモデルコース』をつくろうと考えていました。具体的には、地域の職人との関わり・有名な柳川の川下り・農業の収穫体験・蕎麦打ち体験などですね。
<<★観光コース詳細についてはコチラ>>

特に好評だったスポットはどこですか?

美濃部:台湾の人はラーメンが好きということもあって、久留米市の大砲ラーメンはとても満足されていましたよね!「くるくるチケット」は家族で使うのにいいと好評で。

増田さん:そうですね!今回のPRターゲットが家族連れだったこともあり、予想以上に気に入ってもらえました。あとは、柳川で川下りをしながらウナギ料理を食べたことがとても面白かったようで、個人のFacebookにも動画をアップしてもらいました!

また、台湾の方はお酒好きが多いので、巨峰ワイナリーも喜ばれていましたね。都市部にはなかなかワイナリーはないですし。
一方で、ターゲットが家族連れということを考えると少しコアすぎる体験もあるのではなど、今後のためになる率直な意見も得られました。

美濃部:これはファムトリップ以外ですが、1日目に空港へお迎えに行った後、「個人的なミッションで、食べたいラーメンが2店舗ある」と言われて。コミュニケーションを取りながらお連れしたのが印象に残っています!ラーメンの聖地福岡で、ラーメン店を回ることが楽しみだったようですね。


TPOに応じた対応力が価値になる

――運行を担当する立場で、ファムトリップ中に心がけていたことはありますか?

美濃部:大切なのは、企画の趣旨や依頼内容に応じた対応だと思うんです。今回はIW社が主催だったので、その役割を理解して黒子に徹していました。その中で心がけていたのは、タイトスケジュールのため時間通りに進行すること、安全・快適な運転でした。

増田さん:確かに、サポートに徹してもらっていると感じました!ただそれって、とても重要だと僕は思うんですよね。移動がスムーズだとストレスがなくなります。あるべきところに車があって、乗り降りしやすいようにサポートがある。目立つことはないかもしれませんが、これは日本らしいホスピタリティの1つだと思います。

それに黒子と言ってもずっと黙っているのではなく適宜、場を和ませてくれていましたよね。インフルエンサーの方が中森明菜の歌が好きだという会話になった時は、「歌えるコンシェルジェドライバーですよ、歌いましょうか?」と言われていたり(笑)。

ファムトリップ後に、ガイドはどうでした?とお聞きしたら、「満点でした」と言ってくださったのですが、これは間違いなく貴社の力添えもあっての満足度だと思います。当社としても期待以上の協力をもらえたと感じていて、3泊4日ずっとコンシェルジェドライバーと経営企画室からも1名同行してもらい、大変助かりました。

画像3※ファムトリップ当日の様子

コンソーシアム(提携)で、総合力の高いサービスを

――そういってもらえると嬉しいです!今回のプロジェクトを皮切りに、ぜひ今後も協力関係を築いていけるといいですね。

増田さん:はい、ぜひ!貴社とは「日本の良さを発信していきたい」という考え方が近いので、一緒に地域の課題などを解決していけるといいと考えています。

例えば、当社が推進しようとしている「地方版インターンシップ」でも連携できるのではと考えています。地方の農家や職人さんのもとに長期滞在し、取材を通してインプットをする。そして地域の観光ガイドをすることで得た知識をアウトプットし、地域のエバンジェリストを育成するというものなのですが、インターンシップ先が地方なので車が必要なところも多いんです。お互いの得意な点を活かしつつ、総合力を高めていけるといいと考えています。

――増田さん、美濃部さん、ありがとうございました!


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