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【癌闘病懐古録#1】

違和感と正体

やべぇ寝坊した!!!!
そんな朝だった。
いつもなら駅まで歩いて行く所を、こういう日はロードバイクで駅まで向かう。

駅まで2分、ホームまで1分。
間に合う。
最初からアクセル全開。だから最初は気づかなかった。

駅の近くまで行ってようやくサドルに腰を下ろした所電撃が走る。

痛い!金玉が痛いぞ。。。

まぁ、そんなの関係なしに時計の針は進む。
無事にお店に着いてようやく冷静になる。


明らかに痛い、、、右の玉が。

何食わぬ顔でトイレに入り。
恐る恐る確認する。
人生で自分の玉をマジマジと見る機会など無い中で明らかに異変が起きている。


大きくない???

左の玉のおよそ1.5倍くらいになった玉をみて
先ずは冷静になる事を考える。

こういう時現代はとても便利だ。
一人一台パソコンを手に持ち歩いてる時代だから。
みながよく知るリンゴマークのそれで検索する。

……金玉 腫れ 痛い

loading……

流れてくる情報。。。

そこで分かったのは癌の可能性があること。
リンパの腫れでも起こること。

後者を信じるしかない僕は、そこから3日間湯船に浸かったり早めに寝たり、
できる限りの疲労回復に務め様子を見た。

「僕、玉痛くて腫れてて、もしかしたら癌かもなんですよw」
みたいな現実逃避を交えながら。

日々酷くなる症状に脅え3日が経った。
そして迎える1/26初診の日である。

羞恥心と不安と痛み。

明らかに酷くなる症状。
これはマズイ。病院に行こう。
そもそもこれって何科なんだろう??

本当に良い時代で、今は調べたら何でも出てくる。
泌尿器科。僕の歳では聞きなれない響き。
そもそも、内科以外に通ったことない僕は少し怖い。

そんな色んな感情と不安を抱えながら荻窪の泌尿器科に足を運んだのを覚えている。

病院は駅のすぐ近くの建物にある少し小さな病院で、
患者さんはお年寄りと女性の方が多かった。

なんだかアウェイ。

尿検査の尿を出し。
診察室へ。

結構おじいちゃんな先生で、
でも今思えば的確に診断してくれて良かったなと心から思う。
精巣癌はやってはいけない診察があり、そのような診察で急激に癌が進んで亡くなってしまう事例もあるからだ。

「いつから痛いの?」

「3日前くらいから、」

「どんな痛み?」

「ズキズキ?とにかく痛い」

「最近いつ性行為しましたか?」

「1か月前くらい」

「避妊具は付けてた?」

「付けてました。」

そーか、性病の可能性もあるのか。
なんだか恥ずかしくなる。

それじゃあ患部を診断してくね。

他人に自分の恥部をここまでまじまじと見られるのはなんだが初めての事なので少し緊張した。

精巣をしっかり触られた後、精巣の超音波検査。採血をし、痛み止めを処方。

初めてづくしの初診が終わった。

因みに帰り道に職質されたのは良い思い出である。
金玉が痛すぎてそれ所じゃ無かったのを覚えている。
きっと痛みで酷い顔をしていたのだろう。
そうに違いない。

そんなこんなで2/2迄は何とか痛み止めで誤魔化しながら過ごした。

玉は日に日に大きくなっていく一方。
痛みも激痛である。
良くあの状態で平気な顔して美容師していたものだ。
正直あの1週間の営業は何話してたかとか記憶にない。
頭の中は金玉痛いでいっぱいだった。

頭の中は金玉痛いでいっぱいだった。
ここだけ切り取ればギャグ漫画な日常。

そんな1週間を経て2/2告げられる。

「担当直入に言うと癌ですね。」

動悸が早くなる。そんな1日。

そんな2/2を次回は振り返ってこうと思いますー!

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篠原大也

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