test played: グオビャオ ホールデ麻 ポーカー

国標麻雀 (ちゅんま) とポーカー (テキサスホールデムポーカー) を混ぜて遊んでみたレポート。ほとんどの部分は麻雀部分が日本のリーチ麻雀でも成り立つように書いてある。

本節はスキップ推奨

ここ5年程、麻雀プレイヤーの間でもそうでなくてもポーカーが流行っている感じ。それより前だと麻雀以上にダーティなイメージがあったが、下手にそこらへんで賭けて打つ (将棋は指すだけどポーカーも打つでいいの? 賭けてたら博打だから何でも打つでいいのかな) 人が多くないぶんイメージ浄化は早かったということなのかなぁ。とか思っていたら立場ある人の高額な賭博案件がリークされた今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。賭け麻雀もトレンド入りしてたけど飛び火なのかたまたまなのか火消しのために別のネタに放火した感じなのかなどはよく調べていない。賭け麻雀はなくなってほしいと心の底から思うが「口ではイメージアップを叫んでいても体は正直に賭博を求めている」という輩が最も迷惑なものだ。

個人的にポーカーは (もちろん賭けずに) 少しだけやったことがあった。ポケットペアの 4 of a kind で大勝利を収めたと思ったら大地震が来て帰れなくなった (そう、2011/03/11) ので、しばらくやらないことにしていたのだけれど。

まえおき

コロナ感染者数や麻雀TLの陽性報告を見ていると貸卓よりは自宅 (全員マスク・換気扇オン) で遊ぼうとなったところ、いつもちゅんま (国標麻将 = グオビャオ麻雀) をプレイしている仲間のひとりが最近ポーカーをやるようになったということで、本格的な用具を持ってきて遊び方を教えてくれた。ほか2人は、役は知っている、経験ゼロ、と私 (ルールだけは把握しているがマナー的な部分や戦術はほぼ知らず、用具に触れるのは初めて)。

テキサスホールデムポーカーのルール (知っていればスキップ)

  1. 各プレイヤーに固有のハンド (=非公開) を2枚ずつ配り、ベット

  2. コミュニティカード3枚 (フロップ) を公開し、ベット

  3. さらにコミュニティカード1枚 (ターン) を公開し、ベット

  4. さらにコミュニティカード1枚 (リバー) を公開し、ベット

  5. 各プレイヤーについて (ハンド∪コミュニティカード) から最善の5枚を選ぶ (ハンドを公開)

  6. もっとも強い手をもっていたプレイヤーがポット (その時点までのベットすべて) を得る

  7. ただし、ベット中に1人を残して全員が降りたら、その時点で残っていたプレイヤーがポットを得る

  8. 細かいルールはここでは省略

麻雀と混ぜたくなるよね?

え、ならない? 両方とも知ってるのに? もったいなくない? 麻雀だって役を作るゲームなのに?

テストプレイのルール

テキサスホールデムのルールは (ハンド, フロップ, ターン, リバー, 評価) の枚数が (2, 3, 1, 1, 5) なので、ここを麻雀に合わせて (h, f, t, r, 14) と調整することになる。また、アガリ形になっていればアガリ点で評価することができるが、そうでない場合は向聴数が小さいほうを良い手とみなすべきで、同じ向聴数なら高目ツモ前提でアガリ点を比較するのが簡単だろう。

ポーカーの場合は役なし、麻雀でいえば非アガリ形であっても最後までベットして決着となる場合が少なくないようだが、高目ツモ前提どうしの比較はあまり面白いとはいえない。したがってアガリ形の割合を調整するパラメータである h+f+t+r はそこそこ大きくするのがよいはず。日本麻雀の場合は35枚でテンパイ以上、38枚で必ずアガリなのを参考に、それより少しだけ減らしてキリのいい32としてみることにした。

次に固有情報と公開情報との比率を考える。これは半々ぐらいから始めて、バランスが悪いと感じたら調整してみようか。ということで h=16, f+t+r=16 としてみる。配牌の枚数ということで h=13 とか 14 とかも候補ではあったが「普通の配牌」だとプリフロップで降りたくなる手が多すぎるのではないかと考えた。

最後に公開情報のうち f, t, r の比率を考える。単純に按分するなら 10:3:3 とかでもよいが、プレイヤーが4人だったし、やはりキリのいい数ということで 8:4:4 にしてみた。

プレイした感想・調整ポイント・揉めポイント

ポーカーでは最初の2枚を見た時点で降りることが続くケースも (人数にもよるが) 多いが、いざ麻雀の手牌を目にすると圧倒的にフロップを見たくなる。今回は SB, BB だけとしていたが、アンティも出すことにしてこれを煽るほうがプレイヤーの感覚には合いそうだ。もしくは5巡ベットにこだわらず、最初からコミュニティ牌を公開してもよいかもしれない。

この設定だとフロップを見た時点でアガリ形ができていないと不利な勝負である。手牌が13枚ではなくコミュニティとあわせて24枚ではあるものの「放銃相当分を先払いして、めくり合い2巡でアガれ」と言われるようなものということだ。

賢明な読者はすでに気づいていることと思うが、チート級にアガりやすいのが七対である。単騎を選択しなくてよいため、フロップ5対子でも「14種のうち2種を8枚ツモで引けばアガリ」のように、かなり押しやすい。日本ルールの七対子は25符2飜なので気にするほどではないかもしれないが、国標ルールの七对は24点で高すぎるということで、開始して間もなく8点に調整した。なかなか絶妙で、こうすることで五门齐や混一色と複合しても16点役には勝てない。

ポットを取るハンドのバランスは意外と良く、日本ルールでいうピンフ一盃口ほどのものから、上で触れた七対、一通、四暗刻や国士無双まで幅広かった。三色は「同順と同刻の天秤で、降りてしまったが、参加していれば結果的には前者ができていた」ケースがあった。

麻雀歴は長くても「32枚から14枚を選ぶ高目取り」には慣れていなかったため、ショウダウン (攤牌) の際に自分で宣言した手が必ずしも高目ではなかった場合があった。ポーカーだとディーラーがパッと判断してくれるものと思うが、他家の指摘をアリにするか自己申告のみにするかは決めておいた方がよさそうだ。

門前清かどうか・ツモかロンか・アガリ牌がどれか は「同じ条件でプレイしているので関係ない」としたが、国標ルールだと副露や出アガリするほうが高くなる手が存在するので、認めると調整が必要になりそうだった。日本ルールであれば門前清自摸和をカウントしてよいことに決めておけば問題は生じないと思われる。プレイ中は発生しなかったが、4枚あったらカンとみなしてもよいだろう。

「決め」のレベルでは、フロップまでは立牌 (配牌および摸牌)、ターンおよびリバーは河に打たれたもの (それを使うときはロン・ポン・チー扱い) としてもよいだろう。

ポーカーはそこそこ普及しているゲームなので「BB の後に参加するのはどのような手で、ベット量はどのぐらいにするべきか」のような基本をある程度おさえておかないと、日本麻雀でいう「字牌から切って、テンパイしたらリーチ」を知らないレベルに負けてしまった。気まぐれに麻雀と混ぜてみると全員これを知らないところからの探り合いで始まるため、適応力が試される。今回のパラメータは私が考えた値で最初からプレイしたが、ある範囲からサイコロでパラメータを選んだりすると、さらにこの度合いは強まるだろう。

麻雀をメインフィールドとするプレイヤーとしては、相手の手に関する情報の種類が大きく異なった点を課題とも感じた。これはコミュニティ牌とベット額とからどこまで読めるかというプレイヤー側の課題ともとらえられる。一方、打牌のような要素を入れると (七対がチート級になることの対策も含め) 普通の麻雀における読みが少しは生きてくると思われた。パッと思いついたうち、中国各地ローカルルールの一部やアメリカNMJL・最近だと雀魂の修羅でも採用されている「配牌時に4 (オリジナルは3だが配牌を16に増やしているので) 枚を選んで下家に渡す」を試したが、これは不評で1局で取り下げることになった。ポーカーにもセブンスタッドのように手札の一部を公開するルールがあるので、これを参考にすることが考えられる。たとえば配牌時に自分の手から8枚を選んで公開、もしくはランダムな4枚を公開、などだろうか。

おわりに

賭博は日本国内では違法です。悪法だと主張するのは自由でも、破るのは自由ではありません。本記事を読んで遊びたくなったとしても賭博を行ってはいけません。

ところで、また別の友人がポーカーにハマっており、近いうちに渡米してラスベガスも行くんだとか。Good Luck and Have Fun!

そういえばラスベガスとかテキサスって地名だから、中国各地のローカルルールのなかにポーカー形式に合いそうなものがあれば、それらも…!

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