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TikZ 実用例(4)~tcolorbox の紹介~

テキストや配布プリントを作る際、大切なのはもちろん内容なのですが、見栄えの良さもそれなりに大切です。
例えば

\noindent\textgt{【例題】}\par
次の2次方程式を解け。\vspace{-8pt}
\begin{enumerate}[(1)\;]
  \item $x^2=1$
  \item $x^2-4x+1=0$
\end{enumerate}
\noindent\textgt{(解答)}\par
(1)\quad $x=\pm 1$ \qquad
(2)\quad $x=2 \pm \sqrt{3}$

とすると

という質素な感じになります。
ちなみに、プリアンブルに

\usepackage{enumerate}

と書きこんで、enumerate環境を使えるようにしています。これは箇条書きの為のパッケージですが、上のように小問番号を自動で割り振ってくれるので便利です♪
なお、enumerate環境を使うとその直前の行間が空きすぎたりするので、自分は
\vspace{-8pt}
という縦方向の位置調整コマンドを書きこむことで行間を詰めています。

さて、自分はもうちょっと見栄えを良くしたいので、tcolorbox というものを使っています。
まず、プリアンブルに

\usepackage{tikz}
\usetikzlibrary{positioning, intersections, calc, arrows.meta, math, through}
\usepackage{tcolorbox}
\tcbuselibrary{theorems,breakable}

と書きこんでおきます。(上2行は TikZ の設定。今回のお話は下2行。)
そして、さらに

\newtcbtheorem[]{reidai}{例題}
{fonttitle=\gtfamily\sffamily\bfseries\upshape\large,
colframe=black,colback=black!15!white,
rightrule=1pt,leftrule=1pt,bottomrule=2pt,
colbacktitle=black,theorem style=standard,breakable,arc=10pt}
{tha}

と書いておきます。
これが「例題」の枠組みを表します。そして本文中に

\begin{reidai}{2次方程式}{}
  次の2次方程式を解け。\vspace{-8pt}
  \begin{enumerate}[(1)\;]
    \item $x^2=1$
    \item $x^2-4x+1=0$
  \end{enumerate}
\end{reidai}

と書きこむと

となります。

プリアンブルでの設定をちょっとイジって

\newtcbtheorem[]{reidai}{例題}
{fonttitle=\gtfamily\sffamily\bfseries\upshape\large,
colframe=blue!50!black,colback=blue!15!white,
rightrule=1pt,leftrule=1pt,bottomrule=2pt,
colbacktitle=blue,theorem style=standard,breakable,arc=0pt}
{tha}

とすると

こんな感じ。

ちなみにこれ、例題番号が自動で入るので

\begin{reidai}{2次方程式}{}
  次の2次方程式を解け。\vspace{-8pt}
  \begin{enumerate}[(1)\;]
    \item $x^2=1$
    \item $x^2-4x+1=0$
  \end{enumerate}
\end{reidai}

\vskip\baselineskip

\begin{reidai}{2次不等式}{}
  次の2次不等式を解け。\vspace{-8pt}
  \begin{enumerate}[(1)\;]
    \item $x^2 \geqq 4$
    \item $x^2-4x+1 < 0$
  \end{enumerate}
\end{reidai}

とすると

となります。
今回はここまで。

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