見出し画像

映画「パラダイス 人生の値段」(ネタバレなしの個人的な感想)

ざっくりいうと、お金で寿命を売買するSF映画。
自分がいつもしつこく使いまくっている引用の
「時間の使い方はそのまま命の使い方」
を一例で映画化したみたいな内容っぽかったので観てみた次第。

設定とかはガバガバだけど、「人間」のよく深さや、状況によってころころと考えが変わる様がきちんと描かれててよかったです。ラストの展開も好み。

この手のテーマは、ハリウッド映画だと陳腐なファミリー愛とか、綺麗事を並べた御涙頂戴ヒューマンドラマ展開になりがちだけど、そこはドイツ映画だから?だろうか。みんな自己中である意味人間臭くてよかった。
自分事ってなると、みんな立場が逆転するのが人間らしくて良い。滑稽で、みてて愉快です。「そうそう、人間はこうじゃなきゃ!」って思わずガッツポーツしましたよ。←捻くれてるなー。

かろうじて保っていた良心や道徳が、相手の言動によって壊れる瞬間ってあるよね。魚心あらば水心というか、ね。
相手の言動で、すっと冷める時があるんだ。
「ああ、そう。そっちがその気ならこっちもそうさせてもらうよ」って。
勝手に、信じて期待していただけなのに裏切られた、と思う瞬間。

私は、はなから人を信用してないので裏切られたことはない。
だけど、信用してないからってその人を嫌いってわけじゃない。それは、この人なら裏切られてもしょうがないなって思えるほどに大事だからかもしれない。

自分はどこか、論理感や道徳的な部分が欠落というか、違うと思う時がある。
困っている人の弱みにつけ込むキャラクターを悪と捉える人は多いけど、私はそれは悪とは思わないし、自分が搾取される側になったとしてもしょうがないとさえ思える。なので、ルサンチマンの気持ちは理解できない。

映画の話に戻るけど、時間を金で買うことについて、私は自分の趣味に時間をつかいたいから仕事を減らした。これって、ある意味でお金で時間を買ってるってことだよね笑。

何はともあれ、自分はこの映画、SF作品としてじゃなく人間ドラマとして好きでした。


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?