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【絵本感想】『赤いボタン』

今回、紹介する絵本は岡本央さんが書いた『赤いボタン』です。

あらすじ

長崎で3歳のときに入市被爆した竹下芙美さんは、被爆品や遺骨をたくさん収集してきました。
小さな頭の骨のそばで赤いボタンが見つかったことも。
被爆品から原爆のことを学んでほしい――芙美さんの願いを伝える写真絵本。

岡本央さん

写真家。宮城県大崎市生まれ。
出版社勤務を経て、フリーの写真家に。
人と風土をテーマにした数々のフォトルポルタージュを各誌で発表。
長年、ライフワークとして「自然と風土に遊び、学び、働く世界の子どもたち」を撮影。
国の鏡と呼ばれる子どもたちの日常を通して、その国の、そしてその地域の真の姿を探っている。
中国残留邦人の取材をきっかけに、1990年代からは中国の子どもたちを撮影するようになり、日中友好の橋渡しとなる写真展を両国で開催。

竹下芙美さん

この絵本で長崎へ投下された原爆のことについて語っているのは竹下芙美さん。
3歳の頃に疎開先で原爆が光るのが見えたそうです。
1996年に爆心地公園を作り直す工事を始めた際、彼女はそこから遺骨や遺品が見つかるはずだと思い、掘り続けたそうです。

最後に

戦争の怖さを写真を通して伝えてくれる本。
ガラスびんが溶けて別の塊になったり、瓦の表面が熱で溶けて泡だったり、鉄が溶けて塊になるほどの凄まじい熱が長崎に落とされた。
それを目にし、手に取るのも恐ろしさを感じてしまう。
戦前を体験した人は数少なっている。
語られる人が少なくなっている中、少しでも多くの書籍を残し、子どもたちに伝えていってほしいと思う。

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