就労をあきらめた話

自分はうつ病なのですが、少し前にB型作業所(就労の支援をするための福祉施設)を退所しました。
職場環境に問題が大いにあったのは確かですが、それにプラスして「ああ、自分の病気は治らないんだな。もう一人だけで戦うのは疲れた。」と自覚したのが大きな理由です。

この十年を総合的にみると、大学中退したことを含め、転げ落ちる一方だった気がします。その都度その都度で上がってくることはありましたが、自助努力よりも環境の要因(端的に言えば周りのせい)という要素がとても大きいのを感じます。

今は障害年金をもらっているので、収入面では問題はありませんが、日中は多少暇です。友達は普通の社会人なので、夜だけしか話す機会はない。
仕事のストレスから完全に開放され、趣味のことを好きなだけやれる環境にもかかわらず、体調がとてもじゃないけど安定しない。
安定しない理由は天候変化など自分の努力や調整が及ばない範囲のものが99%です。

それは結局、長年患っていることそれ自体で説明できる気がします。「自分は頑張ればきっと病気を治せる、努力が足りないだけ」と思い込んでいました。

現実はそんな生易しい軽さの疾患ではなかった。認識が非常に甘かった。

以前うつ病のコミュニティで仕事をあきらめた人の心境について質問したことがありますが、ほぼすべての人の答えが「あきらめるな」とかそういうたぐいのものでした。
現在進行形で頑張っている人にする質問ではなかったですが、驚くほど多数の人が「あきらめきれない」でいるのだなと思いました。

自分はもう無理ですね。ゲームセットです。親がなくなり貯金が尽きしだい生活保護コースでしょう。

得意なことやほかの人に貢献できる分野はあります。
ただ、総合的に自分という人物を見た場合、「就労する能力がない」そう判断するしかないです。

世の中、「あきらめるな」というメッセージを探すことには事欠きませんが、「あきらめた人は、どうなるか」について率直に書かれたものが少なすぎる気がします。
シンプルに、諦められると市場原理的に非常に都合が悪いだけでしょうけど。
社会の隅っこで息をひそめて目立たないように、後ろ指をさされないように隠れて生きているのかもしれません。たまに精神科医系のYoutubeチャンネルでそんなコメントを見かけます。

「私は私の人生でやるべきことをやり切って今のどうしようもない状況がある」と真摯に説明したとして、納得する人はほぼいないからでしょうね。
「そんなこと言ってもワタシノホウガズットタイヘンナノヨー!」

うーん、そうですか(真顔) かかわらないほうがよさそうですね。
この問題に関しては、世間の大半の人間は相手にするだけ無駄です。"1"の愚痴を言ったら"1億"くらいの罵詈雑言が返ってくる未来しかない。

とにかく、しばらくは自分が楽しいと思うことor苦しみがより少ないほうを選択して生きるほうがよさそうです。
うつ病の新薬、新治療法、"寛解"とかいうあいまいな概念ではなく、"完治"を目指せる新手法が出てくることを信じ、今日のところは生きていこうと思います。

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