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短いメッセージの背景を知る

昨日は久しぶりに午前中、家で過ごせました。
自室でゆっくりできるのは、本当に久しぶりでした。
たくさんの方にお会いして気づかせてもらうことはとてもありがたいことですが、自分のために時間を使うことは大切にしたいです。

一人で振り返り考える時間は贅沢で心が豊かになり、パワーチャージに大切なのです。

研修の最後のまとめとして、受講者の感想や今後の決意について話してもらうとき、わたしは「今伝えたいことを一言で」とお伝えしています。

実習や意見交換を中心にした研修では、特にこの一言のメッセージに一人ひとりが取り組んだ様子や取り組みによって気づいたことが、凝縮されています。

考えや気持ちを一言で伝えるのは簡単なようで難しいです。一番伝えたいこと、一番大事だと思ったことを選びながら言い切るのは勇気も要ります。でも、お互いの考えを積極的に伝え合って認め、共感しあうことで、どんなことも自分の中から生まれたことは尊いと思えるようになります。昨日の研修は、そのプロセスに立ち合えました。

午前中の研修の振り返りを行って、大切だと思ったことやこれからの気がかりについてペアでインタビューを行い、その内容に自分の考えや思いを添えて「他者紹介」という形式で発表していただきました。「わかるよ!私も同じきもちになったことがあるから」「それって大事だよね」「それは素晴らしいと思う」インタビューを行っている人からそんな言葉があちこちから聞こえていて、話している人の表情が輝いていくのがわかりました。研修の雰囲気が変わったのはこのワークからでした。活気に加えてあたたかい空気が漂ってきはじめたのを感じました。

多くのことを具体的に話してもらうのも大切ですが、プロセスをしっかり観察しながら発信される短い言葉の背景を慮ることを私は大切にしています。特に、普段から上手く話せない、思いを伝えられない人にとっては、時間をかけて吟味した一言を、しっかりキャッチしながら言葉が増えていくのを見守る。伝え方や聞き方も大切ですが、関心を持って想像することができなければ、伝え方も聞き方もうまく機能しません。

その言葉が発せられた背景が理解できると、発せられた言葉に対してのフィードバックも変わってきます。そして、そのフィードバックによって、受講生の言葉や行動も変わっていくのです。
研修の至る所で、そんな変化が起きています。その変化の一つ一つに気づいて応える自分でありたいと思っています。


自己主張が激しめのサリーくん

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