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自分の力の限界を知る

明日と明後日は、早朝アルバイトです。

真冬の作業場は、冷蔵庫の中より寒い氷点下。
でも仕事先に着けば、テンションMAXになるほど、一緒に仕事をするのが楽しみな仕事仲間がいます。
お互いに、声をかけ合って、協力し合って取り組めば、達成感と充実感を味わいながら仕事が出来ます。

最初から、そんなに活気ある楽しい職場ではありませんでした。その真逆です。
でも、「自分の居場所は自分の力で居心地よくする!」と決めていました。そして、時間をかけて少しずつそれを実現させ、今はみんなにとっても居心地の良い職場になっていると思います。
この仕事だけでは収入にならないから、パートの仕事を他に2つかけもちしている人もいるし、夜勤の仕事をしている人もいます。それでも、人手が足りないと、「いいよ、出勤するよ!」と言ってくれる仲間たちです。

全く別の仕事にチャレンジし、これまで培ったスキルを応用して自分の力をさらに磨きたい! 60代だからできるチャレンジ!名付けて「一人働き方改革」です。
でも、私が管理職を経験せず、実務担当者時代に会社を飛び出したから、スムーズに出来たのかな?と最近、思っています。

ここ数年、私が研修を担当させていただいている方は、60代以上の方が増えました。いわゆるセカンドキャリアの方。
そして、受講者の大半は、これまでと全く異なる立場や仕事に携わっている男性の方です。
先週から、4日間、駐車場スタッフの方のモニタリング調査と改善指導を行っていましたが、定年後にこの仕事を始めた方ばかりでした。
信用金庫の支店長だった方、大手製薬会社の営業マン、長く発注の仕事に従事されていた方…。
皆さん、戸惑いながらも一生懸命この仕事に取り組まれています。

「これまで全く関わることがなかった方たちを相手に、それも接客も初めてで、簡単そうに見えてなかなかできないんですよね」
「自分のことが本当に情けないと思うし、お客様の様子を見て、なんでこんなこと言うんだろう?って呆れてしまうから、それが態度や言葉に表れてしまうのか、クレームになっちゃうし…」
応対の様子を見せていただきながら、皆さんのお話をたくさん聞かせていただきました。

長年培った意識や行動を切り替えようと一生懸命。でも、心の中の葛藤を誰かに話すのは恥ずかしい。
そんな人に、しょぼくれてないで、元気出して働いてください!意識を切り替えましょう!なんて私は言えません。

現場で皆さんの仕事ぶりに触れ、お話を伺い、改善策を一緒に考えていると、自分の無力さを感じることがあります。でも、無力であることを思い知るのも大事だと思っています。
名刺の肩書から、「キャリアコンサルタント」を外したのも、キャリアコンサルタントの枠組みを取っ払いたかったからです。

私ができることは、
関わる方たちの、これまでのご経験に敬意を持って接すること。
ご自身が気持ちや状況を、話してみようかな?と思ってもらえる立ち位置でいること。
そして、
「○○さん、お腹をちょっと引っ込めて立たれたら、背筋がピンと伸びてダンディですよ」などと
素敵に見えるコツをプレゼントさせていただくことくらいです。


好きで、望んで、この仕事に就いているわけではなくても
「もうちょっと頑張ってみようかな?」と思ってもらえたら、自力で現状を変えることが出来ると思うのです。
少しでも、そのお手伝いができるのなら、私はとことん付き合おうと思っています。


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