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直接取引は甘くない

独立して企業研修講師の仕事を始めたのは、30年前です。
独立当初から、ご依頼を受けたお仕事に全力で取り組み、お客様の期待を超えることを大切にし、少しずつ仕事を広げていきました。
自分から営業に回るのではなく、リピートと紹介だけで30年仕事しているのは私のこだわりです。ホームページも持っていません。
現在は、ほぼ100パーセントお客様との直接取引です。

企業研修講師としては、とても恵まれた環境の中でお仕事が出来ているのではないかと思っています。
今は、研修会社さんを通してお仕事を行っているが、いずれはお客様と直接取引で仕事をしたいと思っている方は多いです。
研修会社さんから無茶ぶりされて、腑に落ちないまま研修をするより(そういう研修会社さんや担当者の方ばかりではありません)、
お客様と直接、研修内容や、研修後の方向性や次の研修について考え、組織や人の発展や活性化に貢献できるのは、とてもやりがいがあります。
中間マージンを取られないことも直接取引のメリットだと思います。

でも、直接取引に切り替えたい、その領域を増やしたいと思っている人のお話を聞いていると、直接取引の良い面ばかり見ているような気がします。
お客様と研修に至るまでのやりとりの中で、問われるのは自分自身の実務能力です。

研修会社の方が研修実施前後に行っておられた事務的な業務や交渉などを、すべて一人でこなしていかなければいけません。
お客さまには研修内容だけでなく、研修実施前後の様々なやり取りの中で、自分が評価されています。
お客様と直接お取引を行う上で私が大切にしていることは

「タイムマネジメント」
期限や、ルール、約束を守ることができる。
無理のないスケジュールを立て、快適な作業環境を作りだせる。
複数の仕事が並行処理できる。

「創造力とアレンジ力」
ゼロから仕事や仕組みを創り出すことができる。
問題解決のポイントを押さえた企画提案ができる。
自分の持ち味や強みを加味した提案ができる。

「決断力・実行力・継続力」
現状を正確に捉え、今後の見通しを立てながら迅速な判断・決断ができる
マナーやコミュニケーションのポイントを自分自身が実践することで他者にそのレベルを示している
経験や実践を知恵や独自のノウハウに加工できている
物事に継続して取り組み、成長や結果につなげている

そして、一番大切なことは
「ホウレンソウ」の正しい実践だと考えています。

関係ある人とどこまでのレベルで情報共有ができているかはもちろんですが、情報伝達の手順を正しく踏んでいること。
催促される前に自分からホウレンソウを行っていること。

新入社員研修などで、マナーやホウレンソウを指導していても、自分自身が出来ていないでは示しがつきません。
お客様と関わる頻度が増えるということは、常に自分自身の在り方や関わり方が問われる頻度も増えるということです。
えらそうなことを言っていますが、私もまだまだです。
でも、研修や調査、改善指導のお仕事をいただいて全力で取り組むこと以上に、関わる中で自分の在り方関わり方を磨き、安心してお仕事を任せていただくように日々改善や工夫を欠かしていません。

研修でこんなに評価されているんだから、私も直接取引の可能性は十分ある!と思われている方、身近な方との関わり方について検証されることも一考です。

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