米国株、ダウ続落し245ドル安 金融引き締めへの警戒で ナスダック続落

米国株、ダウ続落し245ドル安 金融引き締めへの警戒で ナスダック続落

米国・欧州株概況

2023年6月21日 5:34



【NQNニューヨーク=川上純平】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比245ドル25セント(0.7%)安の3万4053ドル87セントで終えた。週内に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が上下両院で議会証言に臨むのを控え、金融引き締めの長期化に対する警戒感が意識された。中国景気の先行き不安を背景に関連銘柄への売りが目立ち、ダウ平均の下げ幅は一時380ドルに達した。

パウエルFRB議長は21日に下院で、22日に上院で証言する。政策金利を据え置いた前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後では初めて公の場で発言する機会となる。同FOMCでは政策金利見通しが年内2回の利上げを見込む水準に引き上げられた。パウエル議長が金融引き締めに積極的なタカ派的な姿勢を示すとの懸念があり、売りが優勢となった。

20日には中国人民銀行(中央銀行)が政策金利の引き下げを決めた。中国の景況感が落ち込む中で利下げが想定されていたものの、小幅な利下げにとどまった。景気の下支えには物足りないとの見方があり、米株相場を押し下げた。

ダウ平均の構成銘柄では、前週末にかけて上昇した半導体のインテルが下げた。スポーツ用品のナイキや航空機のボーイング、工業製品・事務用品のスリーエムといった消費関連・景気敏感株への売りも目立った。半面、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや製薬のメルクなどディフェンシブ株の一角は買われた。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。前週末比22.277ポイント(0.2%)安の1万3667.294で終えた。ネット検索のアルファベットが下げた。半面、電気自動車のテスラが大幅に上昇し、相場を支えた。

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