見出し画像

大口病院点滴連続殺人事件公判傍聴記・2024年3月12日(被告人:久保木愛弓)

2024年3月12日
東京高裁11刑事部
102号法廷
事件番号:令和3年(う)第2081号
罪名:殺人、殺人予備
被告人:久保木愛弓
裁判長:三浦透
右陪席裁判官:結城剛行
左陪席裁判官:河畑勇
書記官:仲井健司


13時20分の傍聴券の締め切りまでに、大量の傍聴希望者が並んだが、その人数は84枚の傍聴券を下回ったらしかった。

入廷前、荷物預かり、金属探知機によるチェックが行われた。その後、法廷前に並ばされる。記者らしき人が、何人か並んでいる。刑事事件を起こした傍聴人も、並んでいた。
記者席は、13席指定されている。
検察官は、眼鏡をかけた白髪交じりの初老の男性。その後ろに、被害者参加代理人が三人座っている。白髪の眼鏡をかけた男性、白髪交じりの初老の男性、痩せた中年男性、という顔ぶれである。
弁護人は、三名であった。一人目は、白髪交じりの髪の、がっしりした体格の、顎髭を生やした男性。趙弁護士だったかもしれない。もう一人は、髪を後ろで束ねた30代ぐらいの女性。そして、短髪の痩せた青年。
裁判長は、がっしりとした初老の男性。裁判官は、眼鏡をかけた痩せた中年男性と、白髪交じりの初老の男性。
そして、14時になったが、肝心の被告人の姿が見えない。どうしたのか、と思っていると、裁判長の口からとんでもない言葉が飛び出した。
裁判長『予定として、原判決後の、被告人質問でした。被告人質問、撤回する』
弁護人『はい』
つまり、被告人質問を行わない。だから、被告人は出廷しない。こういう事なのか。それならば、公判はどうなるのか。被告人質問の取り消しが告げられると同時に、傍聴席からは舌打ちのような呟きが漏れた。
裁判長『被告人質問、採用取り消す。その他、特にないか。結審して、判決宣告を。6月19日水曜日、午後2時、よろしい』
結局、何も行うことなく結審となった。その場合、原判決の証拠と控訴趣意書だけを見て判決を下すこととなるが、被告人にとっては、有利なのか、不利なのか。
こうして、14時2分に控訴審第二回公判は終わった。
「顔も見れないのか」と不満げに呟いている傍聴人もいた。


よろしければ、サポートお願いします! サポートは、交通費などの、活動費として使わせていただきます!