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筋肉が好きすぎるイラストレーターに聞いた「個性おしおしキャラ」誕生秘話!

今回は久しぶりにアスリートへのインタビュー。

と、勘違いしそうな風貌の「イラストレーターのじゅんぺいさん」へのインタビューです。

私自身、クロスステッチ企画を立ち上げたとき、じゅんぺいさんのイラストを図案にさせてもらいたくて、自分から「こんな企画やってます!」と売り込みに行ったほどのファン。

また、じゅんぺいさんは柔道整復師という国家資格を生かし、週に3回、リハビリ施設でも就業しています。

先月、無事にクロスステッチが完成し、以前から気になっていたことも含め、じっくりお話をうかがいました。 


■イラストレーターになった経緯と葛藤

(1)最初に出品したのは医療イラスト

「じゅんぺいさん、これはビジネスにしないともったいないですよ」

周りからの言葉が、イラストを仕事にするきっかけになりました。

整形外科で働いていたときのこと。膝や腰などの絵を、医師が患者それぞれに描いて説明しているのを見て、効率が良くないと感じたのだそうです

「あらかじめ、わかりやすいイラストをラミネートにしておけばいいのではないか、と思いました」

実践してみたところ、医師や同じ柔道整復師からの評判も上々。それどころか「ビジネスにできる」とまで言われました。そこで、ココナラで「医療イラスト」を出品することにしたのです。

「それまでイラストは趣味で描いていただけで、ビジネスになるとは思ってもいませんでした。ところがココナラに出品してみたところ反応が良く、需要があることを知ったんです」


(2)似顔絵の需要はあったけれど……

柔道整復師としての知識を生かした医療イラストはニーズがあったものの「個人的に描きたいのはキャラクターだった」というじゅんぺいさん。ところが、キャラクター作成のサービスは大苦戦していたのだそうです。

「いちばん描きたいジャンルなのに、ビジネスとしては戦力にならなくて」

一方で、キャラクターとは別に出品していた似顔絵は十分なニーズがあり、実績は約170件にものぼりました。しかし、じゅんぺいさんにとって「似顔絵」というジャンルはストレスだったといいます。

「写真を100点とするなら、似顔絵ではどうしてもそこまではいかない。また、必ずしも『似ていれば喜んでもらえる』というものでもありませんでした」

みなさんにもあるのではないでしょうか、似顔絵を描いてもらって、確かに似ているのだけれど「自分が嬉しく思える絵ではなかった」という経験が。このジレンマは、描き手側にもあるようです。

結局、需要はあったものの心がついて行かず、似顔絵の出品はやめてしまったのでした。


(3)需要と供給の洗い出し

似顔絵はやめても、キャラクターイラストを描きたい気持ちは強く持っていたじゅんぺいさん。「ビジネスとして外せないもの=需要」と「自分の中で譲れないもの=供給」を整理し、次の3つを満たす商品を考えることにしました。

1.自分がしんどくないレベルの工数で作業が可能なもの
2.需要があるのは、本人の特徴をとらえた似顔絵やアイコン
3.自分が描きたいのは、似顔絵ではなくキャラクター

その結果、誕生したのが「個性おしおしキャラ」だったのです。

 

■「個性おしおしキャラ」誕生!

※じゅんぺいさんの「個性おしおしキャラ」依頼ページ(ココナラ)

(1)描いていて楽しかった「個性を生かしたイラスト」

もともと好きでイラストを描いていたじゅんぺいさんは、日常でもその腕を披露する機会が何度かありました。

「たとえば寄せ書きの真ん中に、ご本人っぽいキャラクターを描いたりとか。評判もよく、喜んでもらえるのが嬉しかったです」

現在、じゅんぺいさんの代表商品となっている「個性おしおしキャラ」は、似顔絵とは全く違うもの。むしろここまで崩したら、似ていなくて当然だといいます。

「その代わり、その人がとりそうなポーズを大げさに表現したり、小物で個性を際立たせたりしています。自由度が高く、なにより、作業していて自分が楽しいんです」


(2)柔道整復師の知識がスピード感に直結

じゅんぺいさんのお仕事は、スピード感があることも特徴。ヒアリング後、平均2時間ほどでイラストが完成するそうです。最短で40分のときもあったのだとか。

自由度の高い商品でありながら、少ない工数での作業が実現できるのは、柔道整復師の資格を持っていることが関係しているといいます。

人間の『骨格』『筋肉』『関節の可動域』を知り尽くしていることが、イラストレーターとしても役立っています。手足の動きを木の模型などでシミュレーションする方も多いと思うのですが、僕の場合はそれが不要なんです」

作業効率を図るためのテンプレがあるのかどうかも聞いてみましたが、答えは「ノー」でした。

「テンプレに当てはめてしまうと、依頼者の個性が消えてしまう。ゼロから描くことで、より自由に個性が表現できるんです


(3)認知度が爆上がりしたきっかけはライカレ

ライカレとは、Webコピーライターの野口真代氏(以下「まよ先生」)が講師を務める「ライティングカレッジ」のこと。「ものかきキャンプ」(通称「ものキャン」)という名称に変わった現在も、毎回多数の受講者が集まる人気のライティング講座です。

「2年ほど前『個性おしおしキャラ』の模索中だったころ、Twitterで小さい企画をしたんです。そこに参加してくれた方のひとりが、ライカレ7期のライターさんでした。お礼で描かせていただいたキャラクターイラストをとても喜んでくれて、『個性おしおしキャラ』発売記念企画のときも拡散してくださって。そこから、多くのライカレ生に知っていただくことができました」

当時は、イラストレーターの仕事1本に絞っていた時期。SNSへの露出を多くし、企画も頻繁に開催した結果、認知度が急上昇しました。

「まよ先生のもとに集うライターさんたちのおかげで、僕もたくさんの人たちとご縁ができました。本当にありがたいと思っています」

2022年12月にまよ先生が万垢を達成したときには、こんなお祝い企画も開催しました。

 

■意外と知られていない?アカウント名の秘密

じゅんぺいさんがSNSやココナラのアカウントで使用している名前は「じゅんぺい」ではなく「じゅんペい」。 

え? どこが違うの?

非常にわかりづらいですが「ペ」がカタカナなんです。

SNSで「じゅんぺい」と全部ひらがなで入力して検索すると、残念ながら顔を見せてくれません。なぜ一文字だけカタカナなのか、理由をたずねてみると……

「ココナラで登録するとき、全部ひらがなの『じゅんぺい』さんはすでにいらっしゃって。でも『ぺ』だけをカタカナにしてみたら通ったんです。それでSNSも同じ表記で統一しました」

何かこだわりがあるのかと思い込み、リプ欄で「じゅんぺいさん」と呼びかけるときでさえ「ペ」をわざわざカタカナに変換していた私に、さようなら。

 

■筋肉に関するサービスを準備中

(1)筋肉好きの原点は高校時代の少林寺拳法

じゅんぺいさんといえば「筋肉ムキムキ」なイメージを持っているフォロワーさんも多いでしょう。筋肉を鍛えることに目覚めたのは、高校のクラブ活動で始めた少林寺拳法だったそうです。

師匠はカイロプラクティックの資格を持っており、少林寺拳法でけがをしたときに治療してもらったこともありました。このことが筋肉や関節に興味を持つきっかけになり、後に柔道整復師の資格を取ることにもつながっていったとのことです。

「僕にとって体を動かすことの基本は武道なんです。今でも体を動かしたいなと思ったときは『突き』『蹴り』をひとりでやったり、筋トレをしたりしています。球技などのスポーツは音痴です(笑)」


(2)筋肉を鍛えるメリットは大きい

年齢を重ねると、膝などの関節を悪くしてしまう方が少なくありません。その衰えを補ってくれるのが筋肉です。

「筋肉を鍛えていれば健康寿命を延ばせることを、たくさんの人に知ってもらいたいです」

ここでは専門的な話は控えますが、筋肉は新陳代謝がよく、疲れたり傷めたりしても回復が比較的早いのだそう。しかし、多くの人がとってしまう楽な姿勢(背中を丸めて座るなど)は、傷めると治るのに時間がかかる「靱帯」や「関節」に負担がかかっているのだとか。意識して筋肉に負荷をかけるように(背筋を伸ばして座るなど)するのがおすすめだといいます。

とはいえ、どこの筋肉をどんなふうに意識すればよいのか、素人にはわかりませんよね。

そこで、じゅんぺいさんは新しいサービスを準備中です。


(3)オンラインでのサービスを計画中

筋肉大好き絵師のじゅんぺいさんが、ココナラでの出品準備を進めている新しいサービスが「オンラインで一緒に体を動かしましょう」というもの。

「デスクワークなどで忙しい人に向けた、運動不足解消が目的のひとつ。そして運動不足からくる悩みを解決するにはどうするべきか、どうやって鍛えればよいのか、といったアドバイスもしていけたらと考えています」

※じゅんぺいさんの「医療イラスト」依頼ページ(ココナラ)

イラストレーターと柔道整復師、どちらも大好きな仕事で、両方をバランスよくこなせている今を「とても幸せに感じている」と言い切るじゅんぺいさん。

新しいサービスで活動の場を広げ、さらにご活躍されることを期待したいと思います。

検索するときは「じゅんペい」の「ペ」をカタカナにすることをお忘れなく。


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