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新一か、コナンか。〜考察:新一編〜

『名探偵コナン』ではどんなエンディングが有り得るか、ベン図を使って考察しています。前回の「コナン編」に引き続き、今回は「新一編」です。

前回の内容はリンク先の記事を読んでいただくのでも良いのですが、ChatGPTくんに要約を頼んだところ、なかなか良い回答がもらえたので、そちらの引用も載せておきます。
前回記事がちょっと長いので、読むのが面倒だったらChatGPTくんの要約だけ読んで先に進んでください。

この文章は、「名探偵コナン」の最終回において、主人公の江戸川コナンが新一に戻るかどうかの可能性について考察しています。主な要素として、新一に戻るかどうか、組織の崩壊の有無、薬の解毒剤の完成の有無を挙げ、これらを組み合わせて6つのシナリオに分けています。最終的に、コナンと新一が同時に存在できないことや、どちらかの身体を選ぶ過程での葛藤に触れながら、物語の可能な進展について探っています。

ChatGPTによる要約

3つの要素と6つのシナリオ

前回記事の再掲になりますが、
【1:新一に戻る/戻らない】
【2:黒ずくめの組織が崩壊している/していない】
【3:APTX4869の解毒剤が完成している/していない】
の3つの要素を元に次のようなベン図を作りました。

名探偵コナンをベン図でかいてみる

ベン図から3つの要素の状況に応じて、6つの領域(6つのシナリオ)に分かれることが分かります。
前回は【1:新一に戻らない】、つまりコナンのまま生きていく4つのシナリオ(①〜④)について考えたので、今回は残りの【1:新一に戻る】に該当する2つのシナリオについて考えていきます。

⑤:新一×組織存在×解毒剤完成

⑤:新一×組織存在×解毒剤完成

ここは【3:解毒剤が完成】して【1:新一に戻った】が、【2:組織は存在】しているという状況です。

組織が存在している状態で新一に戻るということは、蘭をはじめとするまわりの人間に危害が及ぶ可能性が跳ね上がるということです。それを承知の上で新一に戻るとすると以下のようなパターンが考えられそうです。

▼証人保護プログラム
証人保護プログラムの適用によって、「工藤新一」および「江戸川コナン」としての人生を捨てたパターン。
「『江戸川コナン』の身体と生活、人間関係から一刻も早く逃れたい」といった思考にならない限りあり得ないかな、と個人的に思っています。原作のコナンくんは「江戸川コナン」の身体や生活をなんだかんだで楽しんでいるように見えるので……。
(証人保護プログラム関連では、42〜43巻も強くおすすめしたい。上記のように思うのは、この話を読んでいるからのような気がします……。)

▼地下活動
組織に勘付かれないように、地下活動を中心に行っているパターン。
蘭などの黒ずくめの組織と関わりが少ない人には何も伝えず、組織打倒のための協力者などごく限られた人だけが新一の帰還を知っている状態だと考えられるので、物語的には「あとは組織を潰して蘭の元に戻るだけ、それまでの辛抱」という感じで一時的に自由な生活を我慢しているような状況ですね。

▼FBI入局
新一個人として活動するのではなく、黒ずくめの組織の手が届きにくく、身の安全が保障されやすい環境に拠点を移すため、FBIなどの大きな組織に入局するパターンです。
FBIにしろCIAにしろ公安にしろ、17歳の新一が正式に所属できるとは考えにくいので、この入局は若くても20代前半以降の話ですね。FBI入局の場合は赤井さんのように(92巻参照)、入局前にアメリカの大学に留学するフェーズが挟まるかもしれないですね。
成人した新一が、赤井さんやジョディ先生と正式にタッグを組んで黒ずくめの組織を追い詰めていくという展開もかなり胸熱ですね!?

⑤のシナリオは最終回というよりは、最終章冒頭で考えられそうなシチュエーションですね。コナンの身体で組織打倒を成し得る姿を見たい気持ちもありつつ、新一の姿で組織に立ち向かっていく姿もかなり気になります。

⑥:新一×組織崩壊×解毒剤完成

⑥:新一×組織崩壊×解毒剤完成

ここは、【2:組織が崩壊】しており、【3:解毒剤も完成】して【1:新一に戻った】状況です。
コナンくんがずっと目指している状況ですね。この状況まで辿り着ければ文句なしの大円団ですね!

……と言いたいところですが

やはり見逃せないのは、新一とコナンが同時に存在できないという点。
腰のベルトをいじれば変身できる仮面ライダーとは違い、コナンの場合は、コナンと新一の身体を行き来するには大きなリスクを伴います。実際、APTX4869は毒薬と作中で言われていますしね。

そうなると、よほどのことがない限り、コナンと新一のどちらか一方の身体を選んでその後の人生を生きていくことになります。新一を選んだ場合はコナンを、コナンを選んだ場合は新一を捨てて生きていくということですね。
元の新一の身体を取り戻す過程で、彼はコナンのときに親しくしていた人たちとお別れをしなければなりません。

もちろん、自分の正体を明かして、新一の身体でコナン時代の人間関係を継続していこうとすることはできます。しかし、小学生としての人間関係が、高校生としての人間関係に切り替われば付き合い方も当然変化するでしょう。
学校の同級生や職場の同僚が、同い年か10歳年上かによって接し方が多少変わってくるのと同じ話ですね。
少年探偵団であれば、同い年の同級生だと思っていた彼が突然10歳も年上になり、通う学校も別々になれば、変化することも多いでしょう。
(『名探偵コナン』26巻にこのあたりの状況の疑似体験ができる描写があるので、ご興味のある方はぜひ読んでみていただきたい……)

蘭に対しても同じですね。コナン=新一であることを明かすのか、明かさないのか。
明かす場合は、ラブコメ的にすったもんだありそうですが……まあ、あの二人なら乗り越えて良い感じにまとまるでしょう。
逆に明かさない場合、作中で新一を待ち続けていた蘭が、今度はコナンとの再会を願い続けることになる可能性があります。そんな蘭の姿をすぐ隣で新一の姿で見守り続けるのは……せっかく新一に戻れたのにそれだとしんどすぎる……。

まとめ

6つのシナリオそれぞれについて考えてきましたが、いずれのシナリオでも共通して関わってくるのが、新一とコナンが同時には存在できないという点。
この点があるからこそ、『名探偵コナン』の物語は深みを増すし、エンディングの予想がしきれずワクワク・ドキドキしながら原作を追いかけ続けられるのだろうな、と思います。

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