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「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の水木と沙代ちゃんの関係性

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」を観てきました。
面白かったとか感動したとか感じる映画は、大抵、何かしら納得いかなかったり満足いかなかったりと、不満が少なからずあって、そこが原動力になって考察に勤しむことが多いのですが……
今回は満足しすぎたのか、観終わったあとからボーッと酸欠みたいになって、全然考察脳に切り替わる気配がないです。
そのまま各シーンの記憶も薄らいで行きそうなので、もう一回観に行きたいところですが、とりあえず忘れないうちに覚書程度に感想を書いておこうと思います。
以下、ネタバレしかありません。

先週末に「屋根裏のラジャー」を観てきたばかりだったこともあり、映像(特に歩くシーンのキャラクターと背景のずれ?違和感?の無さ)はラジャーの方が上手だなと感じたのですが、ゲ謎は脚本が圧倒的によかった。
キャラクターの言動に裏切られることがなく、キャラクター(というか彼らを動かす脚本家)に全幅の信頼をおいてストーリに集中することができたように感じます。

キャラクターとしては、水木がめちゃくちゃドツボでした。
もともと苦労人で真面目なお人よしキャラに堕ちやすいのですが、水木はそれはもうすごいお人よしでしたね。
中盤以降の沙代ちゃんへの接し方にそのあたりが滲み出ていてグッときました。恋情や劣情が水木側に全く感じられないあたりがまた良かった。
彼女は龍賀一族の一人ではなく自分自身を見てほしいといった趣旨の発言をしていましたが、水木は間違いなく彼女自身を見ていましたね……。
恋情とか劣情とかが入り込んでこない、単純に一人の人として沙代ちゃんを見ている水木の表情になんだかこっちまで泣きそうになっていました。色々と真相に気付いてしまいながらも、彼女の首元にナイフを近づける手が震えてしまうの……本当にお人よしですよ……。
書きながら気づきましたが、私は水木と同じくらい沙代ちゃんにもグッときてますね……。
(Noisycellの「真昼の月」がちょっと沙代ちゃんっぽいと思って、映画を観終わってからずっと聴いています。)

水木と沙代ちゃんだけじゃなく、水木とゲゲ郎の関係性や、水木・ゲゲ郎を介した二人の子ども(時ちゃんと鬼太郎)の対比といったあたりも考察したくなってきたので、やはりもう一回、観に行きたい……。

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