ある日〜真実のベール〜を全話見た感想

※ネタバレ含みますので、まだ最後まで見ていない方は見ない方がいいです。

何度もAmazon prime Videoでおすすめに出てくる、「ある日〜真実のベール」という韓国ドラマ。

あまりにしつこいので1話だけ見てみるか、と思って見始めたと思ったら案の定どハマり。最後まで一気見してしまった。

めっちゃ簡単にどんな話かというと、主人公のキム・ヒョンス(大学生)が1日だけハメをはずして遊びに行こうとしたところ、綺麗な女の子と出会って、その子の家に行ってやることやったらその子が朝死んでいた。
13ヶ所も刺されて死んでいて、ヒョンスはパニック状態。夜に麻薬を接種したり、テキーラがぶ飲みしてたので、自分がやったのかという迷いもあり、証拠隠滅をして凶器の刃物を自分のポケットに隠して逃走。
その逃走中にたまたま警察に飲酒運転の疑いで捕まって、最終的に刃物も見つかり御用。

実際に殺したのか?それとも殺していないのか?

そこでシン・ジュンハンという弁護士と出会う。一応軽犯罪しか扱わない三流弁護士という設定。シン・ジュンハンと一緒に頑張って無実を証明していく、というストーリー。

最終的には無実を証明し、自由の身となるのだが、ヒョンス自身が拘置所で生活していく中で完全にダークサイドに落ちて人柄が変わってしまった。
なので最後に無実となっても「やったー!」という笑顔はない。

真面目で明るい大学生だったヒョンスが、最後は夜の都会の街を高いビルの上から見下ろしながら、コンビニでかったマルボロメンソールを吸っているシーンが印象的だった。人は環境で完全に変わる。

と、こういうラストでスッキリしなかった人も多いと思う。

最後真犯人を弁護士のシン・ジュンハンのお陰で見つけることになるのだが、それも警察・検察は「ヒョンスを捕まえて裁判をしている時から、実は裏で捜査していました。警察・検察の努力の結果です。どやっ」
みたいな事を記者会見で発表して、自分達の功績はそのままという感じ。

役者さんが素晴らしいのですが、韓国ドラマのウザいやつってほんとにウザい(笑) めちゃくちゃムカついてくるので、本当に演技がうまいよなぁ。

このドラマを見て思ったのが「リアル」だということ。

確かにヒョンスの過失はあった。証拠隠滅を図ったり、謎のサイコっぽい女の家でナイフで遊んだり、麻薬を飲んだり。
ただ、無期懲役や死刑になるほどの罪ではない。
それが検察・警察のストーリーによって裁判で「無期懲役」という判決まで下されるのだから恐ろしい。

検察・警察の功績になって、担当はそれぞれ昇進していたし、
実際に現場にあった都合の悪い証拠は持ち出してなかったものにしていたりもしていた。

拘置所の権力をもった囚人、ト・ジテも囚人なのに、その辺の看守や警察のリーダーより権力やお金があるような描写だった。

立場や職業が違っても、結局お金と権力なこの世の中をリアルに表した作品だと思った。司法に我々は守られている、というのも確かにあるけれども、全てが正しい、合理的な判断をされるわけではない。

権力者の都合の良いような結果になるように仕組まれると、そこから逃れるのは非常に難しいということが分かった。

ヒョンスも拘置所で生き抜くために、筋トレしたりタバコ吸ったり、環境に自分を合わせて強く生きようとしていた。

むしろシャバに出た時に逆に違和感を感じたのではないかと思う。

悪い奴らと一緒に生活して悪くなった、というよりも
ああせざるを得なかったのではないか、と個人的には思う。
俳優のキム・スヒョンさんが演じているのだが、演技力がすごい。

最後は完全に悪人の顔だったもんなぁ。

とても明るい映画ではなく、万人におすすめはできないかもしれないが、
個人的にはめちゃくちゃ面白かった。

ドラマとしての内容も使われる音楽も好み。

韓国ドラマはやっぱり裏切らないですねw

次は何を見ようかな。

それでは今日はこの辺で。


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