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【疑問】NHKで進行するシニア層追い出し策

私は元々退職前から50代以上の逃げ切り世代に対して、ある種の憎悪を抱いてきました。今の早期退職と再就職の状況などを見ていると、仮に私が勤め続けていても、あんな旨い汁は絶対に啜れないからです。

思い返せば、ローカル時代もインタビューロケ中にブーム持った技術のおじいさんが居眠りしていたり、定年間際の車両のおっさんが仕事をしないばかりか、クリ休中に買春旅行する話や車両購入時にキックバックを疑わせるような妙なことをしていたりするのを目の当たりしてきたのも大きいです。

ただ、それでも協会歴30年を超える大ベテランの皆さまからも指導を受けたり、ピンチで助けて貰ったりしてきたこともあります。特に東京に上がってからはその助け無しには立ち行かなかった場面も多々ありました。それゆえ、シニア層に対して敬意を持っているのも事実です。

と、歪んだ感情でシニア層全般を見てきた私ですが、さすがに最近進んでいる追い出し策には疑問を感じました。

怪しげなキャリア研修プログラム

前田の時代から管理職平均年齢を下げるという名目で、シニア層の降格人事が相次いで行われました。中には、非組合員にも関わらず、管理職同様の時間外青天井の働き方を強いられて、過労に陥った人もいると聞きます。

長年協会を支えてきて、責任感のある方に様々な業務が集中したのだと想像します。

普通に考えたら、専門性を協会内で適正な勤務環境のもとで還元するのが、シニア層職員に期待される本来の役割でしょう。

それが、今行われているのは、こちらの会社に受信料で外部委託した「プロボノプログラム」なのです。

プロボノとは?

プロボノとは、いわく、企業に勤めながらボランティア的に他社などに価値提供する取り組みとのことだそうです。私も、今回、協会の内部資料を見て初めて知りました。

確かに、大企業の人が地方の中小企業に価値を還元しているような事例が、当該会社のHPに掲載されています。

このプロボノに臨む為の研修が、今受信料で行われているのです。

一体、どこの会社がNHKというスキルに汎用性無い組織だけで生きてきた人を喜んで受け入れるんでしょうかね?何の業務を任せるのかも謎ですが、マッチングについてもある程度は支援されるようです。

要は、「皆さん、生き生きと第二の人生はボランティア的に社会貢献してね!さようなら!研修だけは受信料でやってあげますよ!」ってのが、今行われている研修の趣旨なのです。

NewsPicksにも受信料が流れる

事後の「リスキリング支援」についても目を疑いました。NHKでも散々リスキリング特集だの、学びコンテンツなどやっていますが、NewsPicksのこちらのアカウントが付与されるのです。

協会職員が次の人生を考える上でどれほど役に立つかは分かりませんが、これで勉強して勝手にやってくれということですね。

ひとりあたりアカウントの費用が幾らかは分かりませんが、標準価格が毎月4000円とされているので、そこから考えてみると、対象が1000人でも1ヶ月で400万円です。NHKの人口構造は高齢側に偏っているので、何ヶ月間か契約すると仮定すると、1000万単位でコストを注ぎ込んでいることになります。結構大きな金額ですよね。

※投稿後追記
Udemyのアカウントも用意されているようです。

本当にシニア層は協会内で貢献する余地が無いのか?

実際問題、ビジネスの世界は甘くはありません。

今回私が入手した研修資料を読む限り、顧問やアドバイザーのようにして「先生」扱いを受けながらそこそこ収入を得られるようなニュアンスが行間に滲んでいました。

しかし、利潤の追求が大切な一般企業でNHK職員に期待されているのは、それこそNHKや政治家などとのパイプ役のようなものです。地元のローカル民放、ケーブルTV、コミュニティFMなどで従来の業務の延長をしたり、一般企業の動画発信をサポートするような仕事はほぼ皆無です。

また、営業や経理・総務となると、NHKの特殊性故に恐らく潰しは全くききません。プロボノ経由のマッチングはさらに絶望的と言えるでしょう。

協会の懐事情も苦しいので、今の作戦が最善なのかもしれませんが、最近相次いでいる豪雨災害や、戦争などきな臭い動きにおいては、修羅場を潜ってきたシニア層の見識が必要とされる場面も多いはずです。

特にローカル局の人材不足は深刻ですから、むしろローカルはシニアだけで回すくらいの体制にするなど、放送局としての業務の中でシニアのリソースを活用するような施策も有効ではないかと、私は思いました。

※投稿後追記
他にも、Udemyも受講可能なようです。また、技術に限ってはこのセカンドキャリア研修が受講必須になるという話も。情報を総合すると、IP化や波の削減に伴ってシニアの技術職員を追い出す為の作戦っぽいですね。

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