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渋沢栄一の「論語と算盤(そろばん)」読んでみた③

こんにちは!今回は論語と算盤レビュー第3弾です!

今回は本のタイトルに直結している仁義と富貴という章で述べられているところについて書いていきます。この章では本当に正しく経済活動を行う方法について記されています。

経済活動において利益を上げることは継続して活動する上で非常に大切だということはみなさん重々承知のことだと思います。しかしながら利益の追求だけでは人から欲しいものを奪い取らないと満足できなくなるというのが世の常というものでしょう。

とはいえ、利を減らし世の常に逆らうことはボランティアのようなものであり、経済活動ではありませんし、、、

著書によると

「強い思いやりを持って、世の中の利益を考えることは、もちろん良いことだ。しかし同時に、自分の利益が欲しいという気持ちで働くのも、世間一般の当たり前の姿である。そのなかで、社会のためになる道徳を持たないと、世の中の仕事というのは、少しずつ衰えてしまう、ということなのだ。」(1916 渋沢栄一)

いかに利益と道徳の部分をつなぎ合わせるのが難しいか。そして、そのバランスをいかに保つことが出来るか。非常に悩ましいところですね。。。

おそらくここで言いたいのはどちらが優先とかそういうことではなく、どちらも張り合わされた状態にないといけないというこだと思います。

貧しいことは正義ではないと思います。それは誰の得にも利益にもならないからです。(単純に私より孫正義さんの方が多くの人を救える力がありますもんね 笑)

私たちは様々な人の助けの中で富を得ることが出来ています。自分があげた売り上げの数値は自分だけでできたものだはなく、周りの人、社会、国家に助けられての利益だということは間違いなく事実です。

だからこそそこに対し恩返しをすることが、これらが張り合わさった状態を作る上で必要なことだと思います。

論語では

「高い道徳を持った人間は、自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、自分が手に入れたいと思ったら、まず人に得させてやる」

という言葉があるようです。自分を愛するのと同じぐらい相手、社会を愛していかなければならないと述べられています。

私にとって、何よりも大切にはしていても出来てそうでできてないことが多い内容ですごく刺さった個所でした。みなさんも同じような感情を抱いてるかもしれません。
ご興味あればぜひ読んでみてください。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

参考文献:渋沢栄一「(現代語訳)論語と算盤」(2010)筑摩書房