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繻子の靴

 ポール・クローデルが駐日本大使であった1924年に完成させた四部作でした。岩波文庫で渡辺守章さんの労作である翻訳が読めます。詳細な解説も素晴らしい。
 初めて上演されたのがジャン=ルイ・バロー演出でした。

さらに「五月革命以降」、アントワーヌ・ヴィッテーズが1987年に全作連続公演を行い、計9時間46分、テレビ収録もある様です。ヤニス・コッカスの舞台美術です。

 私が初めて接したのはNHKで放送されていた四日目「バレアレス諸島の風の下に」の日本でのマドレーヌ=バロー劇団の公演収録でした。なんだかドタバタっぽくなってました。
 特筆すべきなのはポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラ(1908/12/11 - 2015/4/2)が、1984年に全編の映画化をなし遂げました。実に410分、6時間50分の映画って… 彼独特の正面からの固定画面での長回しが持続します。一部台詞のカットなどはある様ですが忠実な再現であり、しかも映画でしか出来ない事が行われている。
 2009年にはオデオン座での上演記録でオリヴィエ・ピィ演出のDVDも観られます。9時間半でした。

ジャンヌ・バリバールですね。

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