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アルチュール・オネゲル(1892/3/10 - 1955/11/27) 「交響曲第二番(1941年)」

 音楽之友社最新名曲解説全集の交響曲 IIIで読んで存在を初めて知ったんでは、多分。最初に聴いたのはカラヤン・ベルリンフィルか。遅れてミュンシュ・パリ管の様な記憶があります。どちらももちろん心のある熱演、実はカラヤンもびっくりパッショネートです。お二人ともそれぞれの実体験からか他人事でない心がこもった感じ。戦時下、またパウル・ザッハーの委嘱作ということもあり弦楽オーケストラだけで演奏可能ですが最後の最後にサプライズがあります。
 第一楽章、陰鬱な序奏から走り出した軋んだ響き、
再現部に序奏も戻りますが、オネゲルはシンメトリカルにその後第二主題から再現するのが得意。陰鬱のみの第二楽章からもう一度歯を食いしばり歩み始める終楽章、最後にアレが…
 すみませんがカナダフランス語地域や東京の国営放送オーケストラで活躍した方の録音だけは、積極的に悪口しか思いつかない。
 ミシェル・プラッソン若かりし頃のオネゲル交響曲全集は思慮深い。他の曲は大熱演なのに、本曲は冒頭響きが薄くあれれ、って作曲当時小編成の人数で演奏していた状況をおそらく考慮して…で薄めの響きながら凄いんですよ、しかも前に触れた最後のサプライズが、さらなるサプライズ。たぶんアレなしの録音はこれだけでは。確かにアレはad-libって書いてあるんで。でもアレが無くともこの演奏聴くと私必ず泣いてしまう。デュトワとは比較不能の素晴らし、あ…


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