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自炊とは時間と皿とクックドゥ

最近信じられないくらいに自炊をしている。もう1週間経った。

節約したいのもあるが、きっかけはマッチングアプリで会った男性である。
自炊なかなかきついですよね〜という話をしていたら「僕はクックドゥとか使わない」とか言われて謎の対抗心を燃やした。

そして、あてつけのように恐ろしい頻度でクックドゥを使っている。おそらく週に3回はお世話になっている。我が家の献立に麻婆豆腐選手の出場が多いのは、まあ、そういうわけだ。


料理は苦手だ。もっと言うなら生活が苦手だし人生も苦手ですけど何か?とかいう煽り芸は面白くないのでさておき、とにかく私は料理への興味・関心・モチベーション、何もかもない。

だって自分1人しか食べない食事を、30かけてやっと一品作って十分もせず食べ終えて、すぐに皿とかフライパン洗ったらもう1時間経ってるし明日のご飯を作ってまた積み上がる洗い物…エンドレス!こんなん作る気も失せますわ!

と思っていたのだけど、この前、急にやる気が出て、感情に任せて深夜の料理大会を開催してしまった。何かとアドレナリンがドバドバする時期だったんです。
私は雨季と乾季みたいに、やる気のある季ない季があるから、なんかやたら眠くないしなんかしたいな〜と思って深夜11から料理を始めました。

回鍋肉、ウィンナー、中華風鶏肉サラダ、ひたすら焼いて切って洗ってまた炒めて…みたいなことを延々やって、やっと作り置きおかずが三品できた、時間かかりすぎでは??

時計を見れば朝の四時近くだった。

最近、朝方に走るっているので二度寝はできねえな…と諦めた私は、朝4時半にも関わらず朝食を食べることにした。

タッパーからそのまま掻き込もうとした所でふと、盛り付けという言葉が頭をよぎる。

普段の自分なら絶対に面倒がってやらない。でも、たまには、と騙されたと思って皿に盛り付けたんですよ。胸肉ときゅうりとキャベツの適当ナムルをね、もちゃッと、皿に盛ったんです。
そしたら、彩りが欲しいな、と呟いてしまった。
チーズオムレツを作った。そして皿に盛る。きゅうりの緑、卵の黄色、ホラきた赤がないじゃんか!とツッコミを入れてクックドゥのエビチリを作る。

テーブルに皿が4枚並んだ。こんなに品目が多いのは本当に久しぶりではないだろうか。
玄米ご飯と3枚の皿それぞれに盛られたおかずが、なんだかすごく美味しそうに見えた。食べてみた。いつもより美味しいかはわからない、それほどの舌は持ち合わせていない。だが想像以上になんとなく、食事が楽しいと思った。

以来、最近毎回ご飯は皿に盛り付けて食べている。あのズボラ最低生活を送っていた私が信じられない。毎食お皿に持って食べているのだ!こんなことがあっていいのか?大丈夫か?と謎に心配しながらも、随分と自己肯定感がライジングした。

なんだか自炊を続けられそうだ、とフラグを建築してしまう。少なくとも、時間と皿とクックドゥがあれば、ストイックな私の生活は自炊めんどい侵略軍から守られるだろう。

そう、私の自炊とは、時間と皿とクックドゥなのだ。

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