酒記 5月

GW某日


某日①

10代からアイドル扱いしている友人が会社を辞めて飲食店を始めるという。色々聞きたいついでにお店に遊び来ると言うので軽く顔を出しにいく。彼女は明るいので上手くいくと思う。料理をやっていた様子は無いけどたぶん上手くいく。上手く人はそういう顔してる。


某日②

GW暇だと嘆いていたらいつも可愛がってくれる若者が遊んでくれると言うのでサウナに集合。立ち飲み屋で草野球のオジさんも捕まえて三人で飲酒。若者にデブだなんだと罵られながら呑む三岳の水割りは格別だ。絶対に許さない。


某日③

GW暇だと嘆いていたらこの日も若者が遊んでくれると言うので近所に新しくできたお店へ。2人で呑んでいたはずだが3軒目に着く頃、若者はなぜか4人に増えていた。

そのうちの1人、初めて会ったインディアンス田淵に似た商社マンが合流早々にクソつまらない下ネタとダル絡み連発でそういうのは高田馬場でしか通用しないよと優しく伝えた。

彼はなんとなく全員にウザがられていたが酒の勢いもありますます調子に乗った。海外駐在で希望の国に行ける事になったそうだ。

ところが調子に乗った彼は最後に呑み屋のトイレを誤って破壊。店内の酔客全てがトイレ使用不可になり小一時間ほどなんとかしようと数人が頑張ったが結局深夜にクラシアンみたいなのを呼ぶ事に。我々以外にも多くの人間に多大な迷惑をかけ散々罵声を浴び最後は無言で修理業者を待っていた。

調子に乗った代償は10万近くになるだろう。深夜のクラシアンは優しくない。我々も気をつけましょうと胸に刻み商社マンを人質に置いて朝方帰宅。


雑感

滅多に連休らしい連休は取らないが今年は珍しくアポ等も無く普通にカレンダー通りに休んだ。去年もそうだったかもしれない。

妻も一人旅行に出かけてSNSでは家族旅行などに勤む友人が目立った。

自分は毎夜毎夜街へ繰り出しこんなんで良いのかなと思うけど今はとにかく普段行かない、今まで行った事の無い街を感じたい時期なので夜遊びは立派な仕事でもある。私達は日々感じた事を形にして暮らしていく。

あと、自分が30歳くらいの時にアラフォーの先輩達をよく朝方まで連れ回していたが毎回先輩達はマジで身体がしんどいんだよ!と帰宅を懇願していた。それに対し何言ってんすか〜!と無理矢理カラオケとかに誘うみたいなやり取りがあったけど最近はめっきり帰宅を懇願する側になったなと思いながらサウナで身体を癒したGW最終日。

深夜、母親から母の日配送していたクラフトビールが届いたよと連絡が来た。随分と遅い帰宅だなと思ったら深夜まで呑んでいたらしい。血は争えない。久々に呑みに行ってみるか。

今週は飲酒の予定無し。出張もあるけど未だに詳細は未定。アレンジ可能な余白をうまく使って過ごそう。

5月1

世間はGWだが等しく月末がやってくるせいで週末は細かく片付けないといけないものが山積みになっておりようやく休日らしい休日を迎えた。

昼ごろ、競馬新聞を買い不良馬場のなか近所の中華屋へ。天皇賞春を予想しながら中華そばを待つ。余裕があったのでメインの前に勝負するレースを決め馬券購入。

これが的中してしまいメインレースが始まる前にけっこう満足する額の配当を手にしてしまう。これが間違いだった。

どうせあぶく銭だしと上がりぶんを丸々一番人気のディープボンド単勝に突っ込んでしまう。案の定結果は2着。レース前、考えれば考えるほど銀行レースなのでは?と思った一番人気の和田はみずほ銀行だった。

さっきまであった大金は幻の如く消え去り取り返そうと思った最終レースでも派手に外してしまう。

毎週こんな感じでなんとなくお金が減ったりなんとなく増えたりする狸の化かしあいを繰り返している。JRAはズル賢い狐。こんなのもうこりごりだと言いながら休日が終わっていく。毎週。


今年はこれで少しだけ負けてるのかな。たぶん。もう収支とかつけるのも面倒だ。仕事で毎日収支に頭を悩まされているというのにみずほ銀行みたいな騎手や馬に翻弄されて休日までお金の計算をしてる。


人間、こうなるとダメだよなと思い大雨の中曇った表情で先輩の待つ居酒屋へ向かう。

ずっとしたかった仕事の悩みを相談できて大変充実した酒席ではあったもののクソみたいな競馬のせいでイマイチな一日という印象は拭えず。

ハイボールを呑みながら横山和生を食べ、帰りはタイトルホルダーで送ってもらった。

雨上がり、乾いた山手通りが菊花賞はまぐれでは勝てないってのはわかってただろと囁いていた。

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