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-後編-とあるブースターの視点からの横浜ビー・コルセアーズ航海記:Bリーグ7年目(2022-23)

前編↓に続いて後編です。


西の強豪、琉球を迎え撃て

2323.01.07、新年最初のリーグ戦はホームでvs琉球。天皇杯セミファイナルの前哨戦でもある2連戦を迎えます。そしてこの試合からザッキーがベンチ入りです。

Game1、勇輝が13点11アシスト、CJが19点11リバウンドを奪い、相手のFG確率を.333に抑えビーコルが新年初勝利!ザッキーも得点こそ上げられませんでしたが早速コートに立っています。

Game2、さすが前シーズンの西地区王者。リバウンドで琉球45-ビーコル25と凌駕され、70-76で敗れます。

オールスター、勇輝

去る2022.12.08、「ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME」のファン投票が発表され、全体1位となる過去最多票数で勇輝がオールスターに選出されます。

2023.01.13、オールスターの前日に開催される「G-SHOCK SKILLS CHALLENGE」メンバーにも選出された勇輝は、スキルズチャレンジ史上では前人未到の20.9秒で優勝をかっさらいます。

01.14にはオールスター本戦前にオカが「B.LEAGUE U18 ALL-STAR GAME 2023」に出場。スターティング5で登場したオカは両チームトップの3P5本をきめ、チーム2位の18点を上げる活躍でした。

リーグ戦中盤

天皇杯で勝利した勢いのままにビーコルはこれまでにない快進撃を続けます。

0.11、アウェイvs富山。かつてのライバルチームで、近年はビーコルが一方的にやられることの多かった富山ですが、この日はベンチ入り7人の非常に苦しい状況。盤石のゲーム展開でザッキーも初得点を上げ、104-71で完勝です。

01.18、アウェイvs新潟。この日、森川が練習中に捻挫し、全治1ヶ月と発表されます。天皇杯までに果たして間に合うのか。。そんな不安を吹き飛ばす勇輝の活躍。スーパーガード状態で3P7/13、キャリアハイをまたしても更新する36点の大爆発で88-75で勝利します。

01.21からはアウェイvs北海道2連戦。バスケットLIVEでの解説は、かつてセクシー海賊として名を馳せた牧全です。低音のセクシーボイスがたまりません。

Game1、勇輝のスーパーガード状態は止まりません。この日も3P6/10でキャリアハイを連続更新の39点の大爆発で98-82で勝利!

Game2、この日も勇輝は25点の活躍で99-77で完勝。これで4連勝です。
そしてこの日、ついに、ついに、あのビーコルが中地区単独首位に立ちました!!

01.28、ホームに戻ってきてvs京都。
Game1、3Qで逆転され、4Qで追いすがるも届かず。勇輝が19点12アシスト、キングが13点の活躍を見せるも76-80で惜敗し、連勝も4でストップです。

Game2、この日はCJが圧巻の活躍。FG10/12の20点に8ORの12リバウンド。勝負は大接戦のまま4Qへ。残り37秒。勇輝がペネトレイトで引きつけてディッシュしCJのダンクで逆転!
残り23秒、元海賊戦士で京都のキャプテンの満田丈太郎に逆転の3Pをきめられます。
残り13秒、勇輝のステップバック3Pが外れるもCJがORをもぎ取りねじ込んで逆転!
残り6秒、京都最後の攻撃。ドリブルで侵入を試みるシェック・ディアロに対し、森井ちゃんが横から手を出しボールを奪取!79-78で劇的な勝利を飾ります!

02.04、中地区首位としてホームで対峙するのは、東地区の首位でこのシーズンにリーグ歴代最多勝を上げる千葉ジェッツ。
Game1、3Qで突き放され75-98で惨敗。

Game2、勇輝が25点12アシスト、CJが18点11ORの20リバウンドの活躍を見せ、4Q残り4:15、勇輝の3Pで6点差まで追いすがるも東地区首位の牙城を崩せず2連敗。

しかもこの試合でキングが右第5中足骨基部骨折を負い、全治2ヶ月程度と診断されます。。天皇杯セミファイナルはキング抜きで戦わなければならなくなりました。

02.11、アウェイvsFE名古屋2連戦。この日から森川が戦列に復帰します。
Game1、CJがFG7/7の100%で18点12リバウンド、コーヤがFG6/8の14点と活躍します。2点差まで迫られた4Q残り2:12、勇輝の3Pでリードを5点差に広げ85-79で勝利!

Game2、前半はリードを許しますが、後半でビーコルが走り84-70で勝利!

勇輝が18点15アシスト、CJがFG10/10の100%で21点11リバウンド、デビンが12点9リバウンド、雷太が3P3/4の13点、コーヤが11点、チームのFG確率が.610と、素晴らしいオフェンスでの勝利です。これで23勝15敗。いよいよ天皇杯セミファイナルに挑みます。

天皇杯セミファイナルvs琉球

02.15、天皇杯セミファイナルの舞台はビーコルにとって初の来訪となる沖縄アリーナ。

"ヨコハマの海賊 史上最大の作戦"と銘打たれ、これまでにない景色を見ようと決戦に向けた盛り上がりも最高潮に。

都築公会堂ではパブリックビューイングが!

キングは骨折でDNPですが、この大一番に合わせてたけるんが帰ってきました!
勇輝の3Pで激戦の幕が上がります。
キングを欠き、森川とたけるんは怪我からの復帰直後、ザッキーもチームに加入したばかりでウイング陣の枚数が少ない中、森井ちゃんと勇輝で2ガードを組ませ、勇輝をSGとして起用する時間を増やす作戦に出ます。
1Qで18-29と11点のビハインドとなったビーコルが終始追いかける展開に。今村佳太、岸本隆一がハンドラーとして、アレン・ダーラムはパワーを活かしてペイントに侵入し、そこからアウトサイドに展開。牧隼利は3P4/4の12点。アウトサイドが落ちてもゴール下の帝王ジャック・クーリーがリバウンドを拾って9ORの17リバウンドで23点。
しかしビーコルはSG勇輝がコートを駆け回り3P9/17ときめ続け、天皇杯&リーグ戦を通じてキャリア初となる40点オーバーの45点を叩き出します。
残り14秒、5点を追いかける絶体絶命の場面で、今村の強烈なディナイをかいくぐってボールをもらった勇輝。今村が3Pだけは絶対に打たせないディフェンスを仕掛ける中、ドライブから瞬時の逆脚1レッグで3Pを放ち2点差に!
しかし最後ダーラムのFT時にORを奪われて差を広げられ、96-91で惜敗します。

勇輝の全得点はこちら。

試合後、勇人HCは"一番最後に 一番強いチームになれるようにみんなで進んでいきましょう"と声をかけます。

22-23シーズンの天皇杯、ビーコルはクラブ未踏のセミファイナルで航海を終えました。しかしこの経験は、これからのリーグ戦、そして次シーズンの天皇杯への大きな糧となるはずです。

勇輝、日本代表最後のWC予選

勇輝はまたしても休みなくWC予選に向けた日本代表合宿へ。

WC予選Window6はホームで2連戦。
02.23、vsイランではまたも勇輝が驚愕のパフォーマンス。初登場となったジョシュ・ホーキンソンと息の合ったプレイを見せつつ3P3/3を含むFG6/6の15点4アシストで96-61の日本の勝利に大きく貢献。

02.26、WC予選最後のゲームはvsバーレーン。勇輝の13点9アシスト3スティールの活躍もあり、日本が95-72で最終戦を勝利で飾ります。

WC予選はWindow3の台湾戦から登場した勇輝ですが、予選を通じて平均アシスト5.6で全体2位。平均スティール2.7も全体2位。40分換算にするとアシスト、スティールともに1位という素晴らしい貢献を見せてくれました。

「We are B-CORSAIRS」はEyes'さんから湊ゆきさんへ

リーグ戦が再開された03.08、マスク着用の上での声出し応援が解禁され、久々となるホームの歓声の下でvs信州戦を迎えます。

この日はビーコル公式ブースターソング「We are B-CORSAIRS」を10年間歌い続けてくれたEyes'さんがビーコルの歌姫を卒業し、湊ゆきさんへバトンを渡す日でもありました。

Eyes'さん、10年間荒波を乗り越えてビーコル・ブースターの心を震わせる「We are B-CORSAIRS」を歌い継いでくれてありがとう!
湊ゆきさん、Eyes'さんの気持ちを受け継ぎながら、さらに進化した「We are B-CORSAIRS」を聞かせてください!

天皇杯、日本代表と爆発的な活躍を続ける勇輝はこのゲームでも止まらず、3P5/10の32点7アシスト3スティールの大活躍。CJも19点10リバウンドのダブルダブル。そして4Q最後に5点差まで追い上げられたビーコルを救ったのは残り49秒での森井ちゃんの3P!これで8点差とし、83-71で勝利。

森井キャプテンの勝利を決定づけた3Pに沸くビーコルベンチ。

シーズン最後、ホームでの神奈川ダービー

03.15、いよいよこのシーズン最初で最後となるホームでの神奈川ダービー"KANAGAWA THE GAME"vs川崎戦は中地区首位攻防戦となる特別な一戦です。
終始息詰まるシーソーゲームを繰り広げ、4Q残り1:55、勇輝が3Pで4点差にするとすかさず長谷川技が3Pを入れ返す。ビーコル3点リードで残り7秒、川崎最後の攻撃を森井ちゃんがボール出しのところで頑張り、マット・ジャニングの3Pを雷太がファウルせず慎重にコンテストして、81-78でビーコルが勝利!リーグ戦では実に2019-20シーズン、平塚でサザがダブルクラッチでブザビをきめて以来の川崎戦での勝利です!

勇輝は3Pがきまらず苦しんだものの24点10アシスト、CJがFG7/8の17点11リバウンド、デビンの10点6リバウンド7アシストのオールラウンドの活躍もありましたが、何よりあの川崎をFG確率.437に抑え込んだチームディフェンスによる勝利でした。

CSへ向けて海賊はゆく

03.18、アウェイでの秋田戦。
Game1、前半でリードを許すも後半に追い上げるビーコルですが、チームのFG確率が.386と低調で80-84で接戦を落とします。

Game2、勇輝18点9アシスト、デビン23点15リバウンド6アシスト、そしてたけるんが3P4/3で復帰後初の2桁得点となる11点を上げて、89-76で勝利!

03.22、ホームでの三河戦はディフェンスがピリッとせず89-90で敗北。

03.25、ホームでvs信州2連戦。
Game1、勇輝はショットがなかなか入らなかったものの26点9アシスト、CJが10点9OR17リバウンドの活躍で71-63で勝利!

Game2、ホーム国プでの最終戦は満員の観客数5005人。前半はリードを許すも大声援を帆に受けて後半で追い上げる今シーズンの海賊の必勝パターンを披露し、84-74で勝利!

ここまでで28勝17敗。地区首位でのCS進出も夢ではない気がしてきました。

勇輝、負傷

04.01、アウェイでのvs滋賀2連戦。滋賀は日本代表PGテーブス海、クロアチア代表経験のあるCイヴァン・ブバ、筑波大時代にはインカレ得点王にも輝いたSF杉浦佑成、かつて滋賀でキャプテンを務めていたシューターの狩野祐介、そしてシーズン途中で福大大濠高校のPG/SG湧川颯斗を獲得するなど大補強を敢行してシーズンに臨みましたが、コート外での問題や外国籍の契約解除や負傷などが続き、まさかの西地区最下位に。。しかしこの終盤戦でブバが怪我から復帰し、なんとか降格を回避しようと激しいテンションで海賊に挑んできました。

Game1、アウダとCJがそれぞれ出場時間20分いかずにファウルアウト。コーヤが3P4/9の16点と気を吐きますが、滋賀のボックス1ディフェンスに苦しめられた勇輝が24点は取ったもののショットの確率が上がらず、何よりチーム全体がディフェンスで守り切れず95-102で敗れます。

Game2、前日の借りを返そうと出場選手全員が得点をきめ、勇輝が26点、CJがFG10/13の23点11リバウンド、森川3P4/6の13点の活躍で93-83で勝利します!

しかし、試合終了後に勇輝が右太ももの裏側を気にする仕草を。。後日、右大腿二頭筋損傷で全治4週間程度と発表がありました。

いわゆるハムストリングの肉離れで、これをやると物理的に動けなくなり、完治せずに無理して復帰すると再発の可能性があります。
この終盤で勇輝の離脱は痛いですが、以降の対戦カードと中地区の星取表からするとCS出場の可能性はかなり高い状況でした。ベストは中地区首位でホームコートアドバンテージを持ったうえでのCS出場ですが、勇輝の怪我の状況を考慮すれば、CSでの戦いにフォーカスしてじっくり勇輝の回復を待つのが上策と思っていました。何と言っても横浜には森井ちゃんがいますから。

リーグ戦終盤

04.05、ホーム平塚にてvs渋谷。ビーコルはキング、勇輝に加え、アウダの3人を欠く中、渋谷もマカドゥー不在で臨みます。
ビーコルはCJとデビンが大暴れ。CJはFG10/13の34点16リバウンド、デビンは27点15リバウンド5アシストの活躍で82-72で勝利!

04.08、このシーズン最後の神奈川ダービーはアウェイで2連戦。
Game1、最大18点リードを許す苦しい展開でしたが、4Q残り1:30、デビンの3Pで2点差まで追い上げるも69-77で敗北。森川が3P6/12の20点、戻ってきたアウダが13点8リバウンドと奮闘してくれました。

Game2、前半で19点差をつけられるも必死の追い上げで4Q残り5:28、森井ちゃんの3Pでついに逆転!しかしそこから再逆転を許し、77-79で惜敗。川崎の地での初勝利はお預けです。
デビンの24点10リバウンド6アシスト3スティール、森井ちゃんの8点9アシスト、コーヤの13点の活躍が光りました。

04.12、ホーム平塚でvs富山。このゲームからキングが約2ヶ月ぶりに戦列に復帰します。
富山はチームの中心だったブライス・ジョンソンがアキレス腱断裂でシーズン絶望、PGとして期待されていたコーディ・デンプスがシーズン途中で退団とロスターがうまく揃わず、降格の危機を迎えていました。
もはや1敗もできない富山は新加入のマイルズ・ヘソン、ノヴァー・ガドソンがそれぞれ31点と爆発。87-91で接戦を落とします。
ビーコルはコーヤが3P5/8のキャリアハイ26点の大活躍。キングの復帰と合わせて勝利でお祝いしたかった。。

04.15、アウェイvs三遠。CSに向けて盛り上がるビーコルはバスツアーを敢行。アウェイでも海賊ブースターが声援という追い風を送ります。

Game1、ビーコルが終始リードするものの突き放せない拮抗した展開。4Q残り2:40でついに同点に。しかし残り2:14、デビンの3Pで再びリードすると残り1:36、森井キャプテンが魂のドライブインから外国籍2人が待ち構えるゴール下に侵入し相手の予想を超えたドライビングショットで5点差に!最後デビンがとどめの3Pをきめて、90-83でビーコル勝利!

実に5人が2桁得点を上げるバランスのいい攻撃を見せ、キングが復帰後初の2桁10点、森川が3P4/6の18点、デビンが20点9リバウンド9アシスト3スティール2ブロックと獅子奮迅の活躍、そして森井ちゃんが7点10アシスト2スティールと輝きを放ちました。

Game2、この日はインサイドの大黒柱カイル・オクインを欠いた三遠に序盤からシーソーゲームに持ち込まれ、ビーコルは突き放せません。
オクインのいないゴール下でCJがFG10/10の23点11OR21リバウンドと大暴れ、キングが22点5アシストの活躍を見せるも、森川、デビン、森井ちゃんのショットが軒並みきまらず、OTの末84-87で惜敗です。

たどり着いた目的地、CS

04.19、ホーム平塚でついにその時が。相手の新潟は外国籍選手の契約などでシーズン序盤から苦しみ、降格回避のため1敗もできない状態でした。
その新潟の勢いに押され、4Q突入時点では6点のビハインドを背負います。しかしこのシーズン、ここから逆転劇を見せるのがビーコル。
4Q残り3:28で3点差を追いかけるビーコルは森川が3Pをきめて同点。そこから残り1:54まで森川が3本連続で3Pをきめて4点差に!2点差まで追い上げられた残り47秒、森井ちゃんが澁田怜音をドリブルでかわしてレイアップ!88-80でビーコル勝利!
CJがまたしてもFG9/9の100%で18点13リバウンド、キングが12点、デビンが12点10リバウンド、森井ちゃんが14アシスト、そして森川が3P5/8で21点の大活躍でした!

新潟に勝利したため、同時刻に開始した渋谷vs信州で中地区3位の渋谷が敗れるとCS出場がきまります。
バスケットLIVEで渋谷戦を見ながらその時を待つビーコル戦士たちとブースター。
渋谷が信州に敗れ、ついにビーコルがCSへ!!

CSでのチームスローガンも発表されます。

「BE ALL YOU CAN BE.」

横浜の誇りと海賊の誇りを胸に、できることを全てやり、出せる力を全て出し、チームとしてさらに成長し、歴史を作る戦いに挑みます。

勇人HCのCS出場決定コメント。

プレイヤーたちのCS出場決定コメント。

勇輝、復帰

04.22、アウェイvs三河。CS出場をきめたビーコルにとって、ここからのリーグ戦はCSに向けてどうチームを作っていくかにフォーカスしていくことになります。
そして、ついに勇輝が復帰します。04.02の滋賀戦で負傷してから20日。徐々に馴らしていってCSで最高のコンディションに持っていく計画だったと思います。
Game1、控えから登場した勇輝は怪我の影響を感じさせない14点7アシスト。CJの24点14リバウンドの活躍もあり、78-67で勝利します。

Game2、デビンの16点14リバウンド5アシスト3スティールの活躍があったものの、勇輝とたけるんのショットに当たりが来ず、78-83で敗北。

リーグ戦最終盤

残り4試合。中地区2位でのCS出場が決定しているビーコルにとっては、戻ってきた勇輝との連携の向上とさらなる怪我人を増やさないことがテーマです。

04.29、アウェイvs渋谷。
Game1、キングと勇輝が怪我から復帰後、初の先発で登場します。勇輝は3P4/9の20点11アシストと、だいぶ調子を上げてきたように見えましたが91-95で敗北。

Game2、勇輝が残り1秒で同点に追いつくステップバック3Pを含む3P8/17で31点の活躍を見せるも、ラスト1プレイで石井講祐に巧妙にファウルを引き出され89-90で敗れます。

05.06、長かったリーグ戦もいよいよ最終節。ホーム横浜武道館でvs富山。富山は滋賀、新潟と降格2枠めぐってデッドヒートの渦中にいます。
ホーム最終戦ではありますが、向こうのテンションに引きずられず、CSのために優先順位をつけてゲームを終わらせたいところ。

Game1、勇輝21点10アシスト、デビン23点の活躍がありましたが、CJが胸を痛めベンチに下がる緊急事態発生。。怪我はなんとか避けて欲しい。。89-95で敗れます。

Game2、CJは出場せず、デビン24点13リバウンド6アシスト2スティール、アウダ21点8リバウンド3アシスト2スティールの活躍。しかしエドも脚を痛め、そして勇輝が試合終了後またしても怪我した箇所を気にするそぶり。。CSに向けて暗雲が垂れ込めてきました。。
最終戦は81-84で敗北。これで富山は滋賀、新潟を抜いてB1残留です。
ビーコルは最後5連敗で終わり、通算成績は33勝27敗。Bリーグでのビーコル最多勝利数を大幅に更新したシーズンでした。

さぁ未踏の領域、CSでの戦いが始まります。相手は宿敵川崎ブレイブサンダース!
最終戦終了後のチャンピオンシップ決起会でチーム、スタッフ、ブースターの心に火をつけるムービーが流れます。波濤を越えて決戦の大海へ!!

CSクォーターファイナルvs川崎

CSの相手が因縁の川崎になるとは誰が予想したでしょうか。
この時点におけるリーグ戦でのクラブ対戦成績はビーコルの2勝32敗。これまで幾度となく川崎に辛酸を舐めさせられてきました。今こそ、これまでの屈辱を丸めて返す時。

05.13、リーグ最終戦で再び右脚を痛めてしまったように見えた勇輝はやはり万全とは程遠い状態。しかし、全力で走れなくても強行出場します。CJも胸の痛みを抱えたまま、この一戦に臨みます。
かたや川崎もマイケル・ヤングジュニアが04.28に右母指MP関節尺側側副靭帯断裂の手術を行い帰国の発表が。マット・ジャニングも04.02に負った左大腿二頭筋肉離れの影響でプレイできるかどうかという状態。
両チームとも主力メンバーに不安を抱えたまま大一番を迎えます。

アウェイ側の席を埋めないように配慮してくれた川崎側の紳士的な対応により、ビーコルブースターが大挙してとどろきアリーナに押し寄せます。会場を埋め尽くす川崎ファミリーに負けない、海賊ブースターの声援とクラップ。そしてバスケットLIVEの解説はかつての大海賊、川村卓也。舞台は整いました。Game1の幕が上がります。

ビーコルのスタートはCJ、デビン、雷太、コーヤ、森井ちゃん。勇輝はベンチからの登場です。
開始直後、いきなり川崎に11-0のランを許しますが、森井ちゃんには打たせとけという川崎の策に真っ向から挑んだ森井ちゃんが連続3Pでやり返します。
前半は川崎の7点リードで折り返すも、3Qでビーコルが捕まえて大接戦になだれ込みます。4Q残り5:14、納見悠仁の3Pでついに川崎に逆転されますが、その裏の攻撃で森川が3Pをきめ返し再度ビーコル逆転!
残り3:23、コーヤが激しいディフェンスで藤井祐眞からボールを奪い、デビンのダンクにつなげて5点差に!
残り1:26、川崎のプレッシャーに苦しめられる中、一瞬ニック・ファジーカス(ニック)の裏を取った雷太へデビンが絶妙アシスト!
残り13秒、ビーコル3点リードで川崎がファウルゲームを仕掛ける中、勇輝が網をかい潜り、CJへのディッシュにつなげて5点差に。ついにCSという大舞台で、とどろきアリーナでの対川崎戦初勝利を上げます!!

CJが21点11リバウンド、デビンが19点7リバウンド5アシスト、怪我を抱えながら勇輝が3P4/10の16点、そして雷太が恐れず打ち切ってくれて3P3/5の11点と大きな働きを見せてくれました。

追い詰められた川崎にさらなる衝撃が。 ジョーダン・ヒースが右大腿前部筋挫傷でGame2は出場不可能。帰化+外国籍で出場可能なのはニックだけという緊急事態に。。

Game2、出だしからビーコルが猛攻をかけます。デビンの3連続得点と森井ちゃんのスティールからのワンマンレイアップで8-0のランとして川崎はたまらずタイムアウト。その後もビーコルが怒涛の攻撃を見せ1Qで34-15と大きくリードします。
外国籍を欠く川崎に対し、CJがFG9/9の21点、デビンが13点11リバウンド6アシスト、アウダが14点とこちらの強みを活かしてインサイドを制圧します。そして何より森井ちゃんが3P4/5のキャリアハイ18点8アシストの大活躍で、その後の川崎の反撃を許さず104-84でビーコルが2連勝!CSクォーターファイルナルを勝ち上がります!

試合終了後、篠山竜青がビーコルのプレイヤー1人1人に頑張れよと力強く声をかけてくれたのが印象的でした。

川崎のゲームプランを崩した森井ちゃんのアタックはこちら。

CSクォーターファイナルドキュメント「信じる者たちの旗」

みんなの歓びの声!

CSセミファイナルの相手は名古屋Dを倒して勝ち進んできた琉球。
いまこそ、天皇杯の借りを返す!

CSセミファイナルvs琉球

決戦を翌日に控えた05.19、ビーコルが公開したのは「よこはまかいぞくずかん」。このタイミングでこれか?というコンテンツを大胆不敵に提供する、これぞ海賊です。

05.20、いよいよCSセミファイナルvs琉球 Game1。決戦の時!

沖縄アリーナには解説者としてかつての大海賊タク、川村卓也も来場していました。タクと勇輝の一瞬の邂逅。

ビーコルのスタートは川崎戦同様にCJ、デビン、雷太、コーヤ、森井ちゃん。未だ全力疾走ができない勇輝は控えに回ります。

出だしから琉球がリードする展開。3Qで同点に追いつくも4Qで点差を離され70-86で敗れます。
ビーコルは天皇杯でやられたジャック・クーリー、牧隼利は上手くケアできましたが、アレン・ダーラムのパワーと、ペイントアタックからの松脇圭志のアウトサイドを抑えることができず。
CJがFG12/15の25点10リバウンド、デビンも11リバウンドを取りますが、2人とも4ファウルを喫し、2人合わせて9TO。チーム全体でも18TOとミスが多かったのが敗因の1つでした。

Game2、後のないビーコルは賭けに出ます。森井ちゃんに代えて勇輝をスタートで起用します。
前日の反省を活かし琉球の序盤の勢いを止めビーコルがリードする展開に。脚を痛めている勇輝もアウトサイドのみではなくスペースを突く動きで琉球に対抗します。
しかし3Q残り3:22、ボールを受けようとした勇輝とたけるんが接触し、勇輝がさらに右脚を痛めます。苦悶の表情を浮かべベンチ裏でトレーナー陣と状態を確認します。もうダメなのか。。夏の代表のことを考えると、もう勇輝は出さない方がいいのでは。。
3Q残り41秒、牧の3Pでついに逆転を許しますが、3Qの最後、デビンが粘ってORを奪いブザーとともにきめ、63-63で4Qに突入します。
しかし4Q残り6:10、不屈の男勇輝は脚を引きづりながらコートに戻り、胸を叩いて自らを鼓舞します。
残り5:02、5点差を追う展開。ここからデビンがタフショット、FT、3Pで連続6点を上げる活躍を見せますが、あと一歩で追いつけません。
残り1:10、またしてもデビンがドライブから粘りの一本をきめますが、それでもなお3点差。琉球はFTでじわじわ点差を離していきます。
残り28秒、琉球6点リードでタイムアウト後のオフェンス、勇輝がサイドからボールを出して、ダーラムの逆を取ったたけるんが振り向きざまの3P!3点差まで追い詰めます。しかし、ビーコルがファウルゲームを仕掛ける中、ミスせずFTをきめた琉球が逃げ切り、ビーコルのCSという航海はセミファイナルで終わりを告げます。

試合終了後、脚の痛みがあり早めにコートを後にした勇輝は、観客から見えない通路に入るや脚を押さえていました。限界まで戦ってくれた勇輝の精神を称えたいです。

CSセミファイナルファイナルドキュメント「BE ALL YOU CAN BE.」

試合終了後のロッカーで、森井ちゃんはこう語っていました。

「本当に素晴らしいチームだし、素晴らしい集団だと思うから(中略)まず1シーズン一緒にできて本当に楽しかったし、また来週も試合がやりたかった。このメンバーで」

22-23シーズンのビーコル、素晴らしいチームでした。そしてそのチームを作り上げたのは、今のメンバーの力のみならず、過去の海賊たちが負けても負けても次の時代へと引き継いでくれた魂があったことを忘れるわけにはいかないでしょう。

CS終了後、Basketball News 2for1の永塚和志さんによるビーコルのインタビュー記事はこう締めくくられていました。

 「こんな日が来るなんて」

 QFで川崎をスイープで破ってベスト4進出を決めた直後、観客席の横浜BCファンの女性が声を震わせながら、一緒に観戦に来ていた知人に向けてそうつぶやくのが聞こえてきた。

 そう思わず口をついてしまったのも無理はない。Bリーグ初年度から3年連続で降格の危機に瀕した「あの」横浜BCが信じられないシーズンを送ったのだから。

かつての降格の瀬戸際まで立たされたチームが荒波を乗り越えて、天皇杯4強、チャンピオンシップ出場、チャンピオンシップ4強まで進んできました。

その先へ。ビーコルブースターみんなで応援していきましょう。

Go B-Cor!


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