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reunion

あなたは私を許してくれますか。

私はあの頃、まだ命の重さも知らない幼い子供でした。
あなたは大丈夫だと勝手に決めつけて、知らず知らずのうちにあなたを苦しめてしまっていたのだと思います。
今思い返してみたらあの時の私の発言とか、あの時の私の行動とかすべてが後悔で溢れてならないのです。でもこうしていればなんて、今の私が言えることでもないのです。もう過去の話ですからね。
あなたが初めて思いを打ち明けてくれた時、何も言えなくてごめんなさい。きっと、迚も勇気を出して話してくれた筈なのにすべてを打ち砕くようなことをしてしまってごめんなさい。
あなたの涙を見たことを思い出して、失いたくないと思ったときにはもう手遅れでした。
もう二度とあなたと会えなくなったと理解するまでに、もう十何年もかかりました。
あの頃は奇跡で溢れていたから、暗闇が足元に迫っているなんて考えもしませんでした。
いつまでも、いつまでも私達は一緒だと信じて疑いませんでした。
私だけが損するなら、それが一番良かったのだと今になって漸く気が付きました。

いつもあなたは、
「『死んだら悲しむ人がいる』とよく言うけれど、そんなの死ななきゃわからない。『生きてれば良いことがあるよ』というけれど、そう簡単じゃない。生きている方がつらいことだってあるのに」
と言いました。
あなたが消えてしまった時、「ほらあなたの為にこんなに沢山の人が泣いてるんだよ」と教えてあげたかったです。

だからどうか次は自分で終わりを決めないで。
これから先、辛いことも、苦しいこともあるけれど、それ以上に楽しいこと、幸せなことがあなたを待っています。
だから、どうかどうか生きて。
幸せを零さないように。

もしこれがあなたに届いたら、また私と出会ってあげてください。
そして、みんなで幸せになってください。
遠い未来で待ってます。


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