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KIGIインタビュー:2018フラワーベース「Color Drops」

2018フラワーベースhope forever blossoming「Color Drops」シリーズがいよいよ発売開始となりました。17シリーズ目となる今回は、絵の具を垂らしたようなポップなデザイン。フラワーベースのアートディレクションを担当するKIGIのお二人(植原亮輔、渡邉良重)に、今回のデザインについてきいてみました。

−−新作は「カラードロップス」ということですが、今回のデザインはどのようにして生まれてきたのでしょうか。

植原「宮田さんから“明るい”デザインをという要望があり、色々な方向を試しました。文字を入れたものや、単純化したものなど、今までのシリーズにないデザインということで色々やっていましたが、アトリエの一角のように、色が垂れてる景色をイメージしてみてはどうかという発想でこのアイデアが生まれました」

−−カラフルで、元気な気持ちになりますね。

渡邉「ここまでカラフルなのは、リボンシリーズ以来かもしれないね」

▼2009年に発売したリボンをテーマにしたフラワーベース

植原「そうだね。構成的にも今までにないデザインだよね」

−−一番こだわった部分はどこでしょうか。

植原「ポイントは下が透明になっているところです。ビニールの特性を活かした表現ですね」

−−水を入れると、白と透明のグラデーションがとてもきれいですね。

植原「これをセラミックや他の素材で実現しようとすると難しいけど、印刷だと簡単に美しく表現できますよね。簡単と言っても、このグラデーションを表現するにはテクニックもいるんですが、ガラス職人さんが作るよりは簡単にできますね」

渡邉「写真でも下の部分だけ枝がシュッてみえてくるんですよね。それはちょっと面白い」

植原「このフラワーベースは太陽の光が差し込むと底面に光が集まるんです。そこの面白さを活かしたデザインになっています」

渡邉「逆にガラスだとこういったデザインはあるかもしれないね」

植原「そうだね。でも、その感じを印刷の良さも活かしつつ、どうやったら表現できるか。例えばギミックっぽくやってしまうと、線の太さが妙にリアルに、ちょっと細くなったり、太くなったり、表情つけたりしまいがちだけど、ここ(下のグラデーション部分)にギミックがあるから、他のところはもっと単純にポップにしていこうという考え方です。線の太さも同じ太さでシュッと垂れている。線の終わり方もきれいに終わっているのではなく、ここに表情があることで、マジックで描いたのかなとか、そういう想像が膨らむ仕掛けにしています」

渡邉「リアルにやりすぎない。でも単純すぎでもない、ほどよいバランスでデザインしています」

−− “明るい”というテーマにはぴったりですよね。どんな花でも似合いそうです。

渡邉「そうですね。写真を撮る時は大きな花がいいなぁと思って、ランやアジサイを選びました」

植原「ユリはどう?」

渡邉「ユリもいいんじゃないかな。小さい花がダメってわけじゃないけど、フラワーベースの色の印象が強いから、お花も強い方が合うかなと思います」

−−裏表でデザインが違うのも特徴ですね。

▼左:裏、右:表 表裏で色の組みわせ、デザインが異なります

渡邉「そう、ちょっと印象が変わりますよね」

植原「どちらを表にしてもいいですね」

−−お花にあわせて楽しめそうですね。ありがとうございました!


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