サイバーパンク水戸黄門基本資料(碌星らせん版)

登場人物紹介

・水戸黄門
 越後のエチレン問屋の隠居を名乗る老人。
 正体は日本を漫遊し世直しを行うEDO幕府の高官であるとされる。
 その証として電子印籠に基づき幕府A.O.Iの権限を一時的に借り受けることができる。

・助さん、角さん
 黄門のガードマン役。元々は生身の人間であるが、エチゴヤ・インダストリアル製重サイバネティクス 適合者Skelton-Ⅲモデル、Diffusionモデルである。物語の途中で合体機構が実装される。
 助さん、角さんの記憶は電子化されており、生体ハードウェア更新時に別人にゴーストダビングされ代替わりをする。ミト藩(クラン)には将来の助さん、角さんとなる身寄りのない子供達を育成する施設が存在するが、子供達の多くは不法移民者である。

・八兵衛
 電子戦担当。「うっかり」によって度々ニューロンを焼かれるが、翌週までには何事も無かったかのように復帰している。
 その出自はとある武家のクローン影武者であり、自我に目覚めて漫遊の旅に同行する道を選んだものの、その特性を生かして生体ファイアウォールとして機能する。
 うっかりの度にクローンナンバーが増えており、実際には既に八十八兵衛を越えているとも言われる。

・Y7
 風車を武器とする諜報員。元特A級ハッカーであり、黄門の真実を知るものである。幕府の闇に近づき過ぎたため名前と過去を剥奪されたが、その技量は健在である。
 しかし、その正体は幕府製の諜報アンドロイドであり、人格形成のため「名前と過去を奪われた」という経歴を持たされているに過ぎない。
 必殺技はA/Bエクストリーム。


舞台設定

・諸国
 便宜上「日本」とされているが、それが地球上のどの地域を指すかは誰にもわからない。セキガハラ大戦によって地球上の陸地の形は大きく変動し、文明は退行。秩序は崩壊した。文化、風俗、生命倫理は日本の江戸時代に近似するが、一部大戦以前のロストテックを遺す。
 一見牧歌的だが、その実態は肥大化したメガコーポ、幕府配下を僭称する地域統治機構がロストテックを用いて住民を搾取するディストピアである。

・EDO幕府
 D軌道外統治機構(External D-Orbit  Shogunate Government)の略称。その実態を知る者は軌道幕府とも呼ぶ。全知人工知能を保有し人類の維持管理を行ってきた政府機構であるが、セキガハラ大戦以来影響力を削がれ、地上の無法に対し静観を余儀なくされている。征E大将軍をトップに頂く。

・全知人工知能(Artificial Omniscient Intelligence)
 幕府が保有する管理システム。略称はA.O.I.(アオイ)。セキガハラ大戦によって機能にダメージを負っているが、それでも地上に存在するシステムに対し絶大な影響力を発揮する。
 A.O.I.を補助する三系統のうちの一つが、水戸基幹サーバー群、歴史記録編纂システム「黄門(イエローゲート)」であり、水戸黄門の本体である。
 A.O.I.とそれを擁するEDO幕府は大戦時に欠落したデータを物理バックアップから回収する計画を立案した。諸国漫遊はその隠れ蓑である。

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