松永美香

社会福祉士として高齢者福祉施設で働いている時、二人暮らしの母が認知症に。以来在宅介護か…

松永美香

社会福祉士として高齢者福祉施設で働いている時、二人暮らしの母が認知症に。以来在宅介護から、寝たきり看護生活14年余り。最期は幸せな自宅での看取りができ、やり切った満足感で気持ちは晴れ晴れ。「あ~楽しかった、ありがとーバイバ~イ」と言って私がこの世を卒業する時迄、人生謳歌します。

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「認知症⁈ 全然大丈夫、全部O.K.、 ケセラセラ♪」5

認知症の人と家族の会 福岡県支部会報「たんぽぽ」2022年2月号 寄稿エッセイ 第4章 学びの日々① 「認知症の親を許容」 介護に専念できる状況になったとはいえ、 「イラッ」「何しよんしゃーと!!」 などなどの気持ちの乱れは日常茶飯事。 特に普段なら受け入れられるのに、どうしても許せず感情をぶつけてしまう、私自身のバイオリズムが定期的に悪くなることも長いこと続きました。 そんな事の繰り返しの中、 「なんでこんな思いをしなきゃいけないのか?」 「ここで何を私に学

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        認知症の人と家族の会 福岡県支部会報「たんぽぽ」2021年12月号 寄稿エッセイ 第2章 七転八倒の暗黒時代(2) 考えてみれば、十数年来の介護生活の中、要介護5の今よりも、アルツハイマー型認知症との診断が下り、要介護認定を受けた認知症初期の方が精神的に大変でした。 因みに、一番大変だった時期は、頭はまだしっかり弁も立つ。 しかし濡れた尿取りパットをほじくったり、パットをトイレに詰まらせたり、「長らくお世話になりました」と書置きを残し、行方不明になるなど、問題行動が

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          認知症の人と家族の会 福岡県支部会報「たんぽぽ」2021年10月号 寄稿エッセイ② 第2章 七転八倒の暗黒時代(1) 私は当時、社会福祉士として高齢者福祉施設に勤めていましたが、責任のあるポジションで、家や母のことなど顧みず、夜まで仕事をすることも多くありました。 そんな中、ドイツの高齢者福祉施設へ視察に行く機会があり、その出張のお土産で買ってきたゾーリンゲンの包丁が、なんと翌朝ギザギザの傷だらけに!  私「何しんしゃったと?!!!」  母「研がんと使えんけん…」

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          認知症の人と家族の会 福岡県支部会報「たんぽぽ」2021年10月号 寄稿エッセイ① プロローグ 現在私は、アルツハイマー型認知症、要介護5、90歳の母の在宅介護をしています。母の認知症が発覚してからの数年間は、怒る、否定する、罵声を浴びせる、口答えする母と壮絶なバトルを繰り返す等、認知症患者に対してはあるまじき行為をしては自己嫌悪に陥ったり、ぶつけようのない憤りに七転八倒しながら介護を続けてきました。 しかし今では、悟りを開いた仏様のごとく(嘘です。笑)介護させてい

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