見出し画像

喉で猫を飼う un chat dans la gorge

熱は喉風邪に昇華し、なかなか治らない。

自分可愛さにレモネードをつくってしまった。うまい。惚れる。

喉をごろごろ唸らせていると、

”Tu as un chat dans la gorge?” (喉で猫飼ってんの?)と聞かれる。

ああ、かわいいこと言いやがる。そのフレーズ今すぐ使いたい。

”J'en ai un gros et laid” (デブでブスなやつ飼ってるよ)と言うと、

ただ一言、なるほどねと返された。

ストラスブールの街はまた冷え込んできた。

「暦の上では春」という台詞、人はいつまで使い回すつもりなのか。

今日も三十路近い女ひとり、好きな酒とコーヒーを断ち、

デブでブスな猫の世話をする。

おいしい味噌汁を飲みにいきます。