大槻デザイニング株式会社

40年以上、政治・選挙を中心にコミュニケーション支援をする会社。モットー「人と人のより…

大槻デザイニング株式会社

40年以上、政治・選挙を中心にコミュニケーション支援をする会社。モットー「人と人のよりよい関係づくりをデザインする」。選挙広報物制作のコンサル・プランナーとして、選挙デザインやネット選挙のコミュニケーション支援しています。http://de-signing.com/

最近の記事

証紙が必要ない選挙用広報物がある!?

選挙になると、ポスターが掲示され選挙ビラが配布されますが、そこには証紙と呼ばれるシールが貼られているのをご存じですか? 1. 証紙とは 証紙とは、選挙管理委員会が交付するもので、選挙期間中に使う広報物(ポスター、ビラ)の数を制限するのが目的のものです。 選挙管理委員会が選挙期間中に使える上限数の証紙を発行して、広報物に貼るルール。1片が数センチ程度の長方形のシールになっています。 証紙は公示日または告示日に、選挙管理委員会へ立候補を届け出た際にもらうことができ、事前にも

    • 政務活動費と広報費

      日本における議会の歴史は明治時代に始まりました。当時名誉職だった議員に報酬はなく、議会へ出席するための交通費など最低限の経費のみが支給されていました。戦後になって、曖昧だった議員の立場を「非常勤の特別職の公務員」としたことに伴って、報酬を支給することが地方自治法で定められました。 近年になって、都市部一極集中や少子高齢化など中央集権が時代に合わなくなり、地方分権の動きが活発になってきました。2000年の地方分権一括法の施行などによって、地方自治体の役割が増すことになりました

      • 初めての写真撮影

        カメラ好きな方は沢山いますが、「自分が撮影する」のが好きであって、「意識的に自分を撮影してもらう」ことは意外に少ないものですよね。 カメラ付きスマホが普及し、その気軽さから、写真を撮られる機会は格段に増えました。しかし、あくまでも、身内間で送り合う目的であって、多くの人に見られることを前提に撮って貰っている方は少数派なのではないでしょうか。 そこで、政治活動・選挙活動用に使える写真撮影についてお伝えしたいと思います。 1. 撮られることに慣れる なぜ、モデルさんはカメラ

        • 都知事選の開票立会人を仰せつかりました(2020夏)

          今回の知事選では、私、代表の山田が開票立会人を務めさせて頂きました。 開票立会人とは、開票所で開票作業に不正がないかチェックしたり、有効票か無効票かの判断を行う役目です。 投票が終わる夜8時に投票箱が閉じられ、開票所に投票箱が持ち込まれた時から、開票立会人の役目が始まります。 1. どうやって選ばれる? 開票立会人は、開票所毎に3〜10名が選ばれます。開票所管轄内で選挙権を持つ人であることが条件で、通常は候補者や政党が指名します。1陣営からは2人を超えて選ばれないように

        証紙が必要ない選挙用広報物がある!?

          デザイナーって何をやってくれる人?

          選挙広報物をデザイナーに依頼しようとお考えの方 ・デザイナーは何をやってくれるのか ・もっているスキルは人それぞれ ということを知ることで、自分にあったデザイナーの見つけ方が見えてきます。 1. デザイナーの役割 デザイナーの役割について、「見た目が綺麗・カッコいいものを作る人」という一面しか認識されていない方が多いようです。実は、デザインというのは幅広い役割を含んでいる言葉です。見た目つまり「意匠」というのもデザインの一部ですが、 「目的を実現するための計画や設計」

          デザイナーって何をやってくれる人?

          選挙ポスターで失敗しないために知っておくべき5つのポイント

          ポスターを貼り出したのに、1週間で色が薄くなってしまった!いつのまにか剥がれて無くなってしまった! ポスター掲示に必要な仕様を知っておけばこのような失敗で費用と時間を無駄にすることはありません。 1. 雨風への耐久性 屋外用ポスターでは、雨風と紫外線に対する耐久性が必要です。抑えておくべきポイントは、紙とインクの耐久性です。紙は雨に強いフィルムで作られた合成紙を使うのが一般的です。 中でもユポコーポレーションが提供するユポシリーズは、選挙ポスターのスタンダート商品で、光沢

          選挙ポスターで失敗しないために知っておくべき5つのポイント

          有権者への認知を増やす3つのアプローチ トリプルメディアとは

          多くの新人候補者はもちろんのこと、既に当選経験がある現職の議員でさえ「有権者に候補者の存在を知ってもらう」ことを1番の課題に挙げています。情報が溢れる世の中で有権者の目に触れ、記憶に残してもらうことが非常に難しくなっています。 そこで、まずはトリプルメディアという広報の基本を抑えて、効果的にあなたのメッセージを伝えていきましょう! ・トリプルメディアを理解する意義 マーケティングにおける情報発信を3つに分類した考え方です。 あなた自身や想いを「知ってもらう」→「共感しても

          有権者への認知を増やす3つのアプローチ トリプルメディアとは

          政治資金パーティー開催への動向

          5月下旬に入り、新型コロナウイルス感染症専門家会議が緊急事態宣言解除の目安とする「1週間の新規感染症報告数が10万人当たり0.5人」をクリアしたことで、首都圏でも緊急事態宣言が解除されることになりました。 緊急事態宣言解除に伴い、中止や延期していた政治資金パーティー開催を再検討する事務所も出てきましたので、その動向をお伝えしたいと思います。 1. 選挙への影響を考えると… しかし、コロナウイルスとどう向き合っていくのか、まだまだ先行きが見えない今のタイミングで開催を検討

          政治資金パーティー開催への動向

          政務調査費ちゃんと使えていますか?

          「政務調査費」については、最近は使わない方が有権者に好評であるという風潮があります。しかし、そうでしょうか。 市議会議員の場合、市役所職員全員に対して、ある程度は対抗的な立ち位置をとることが必要になります。少なくとも知識レベルにおいて、市役所職員と同等もしくはそれ以上のレベルをとっておく必要性があります。 「政務調査費」を使うべき方向性の一つは、この知識レベルを市役所職員並みに高めることです。 学習した結果、研究した結果は「報告書」「研究レポート」という形をとって、ホー

          政務調査費ちゃんと使えていますか?

          有権者の「本当の」本音を知るには(ヒアリング)

          「有権者の声を聞きます」と議員の方、議員になりたい方はおっしゃることが多いです。 「声を聞く」とは、何でしょうか。困っていることを聞いて、一緒に考えてあげることでしょうか。 このことが続くと、どんなことがおこるでしょうか。それは『ただ聞くだけになってしまう』ということです。大事なことは、 ・議員ができることで、有権者の悩みを解決すること ・有権者が気づいていないことを発見し、問いかけて、解決へむけた行政の活動を促進すること です。そこで、大切になるのは、有権者が声を言

          有権者の「本当の」本音を知るには(ヒアリング)

          政治の不正を質すオンブズマンとは何者か

          オンブズマンはスウェーデンが発祥といわれ、代理人を意味するスウェーデン語です。議会や行政から任命されながらも、第3者的な立場で行政を監視、調査する権限を持つ法的な力を持つ組織です。 日本では、総務大臣から委嘱された全国約5,000人の行政相談員がボランティアで、この役割を果たしているとされています。 日本では1970年代後半に、オンブズマン制度の議論がなされたのですが、その背景にはロッキード汚職事件がありました。しかし、政治汚職は検察と警察の取り締まり対象であり、行政上の

          政治の不正を質すオンブズマンとは何者か

          人を動かす演説

          1. 掴みはOK? 私が印象に残っているスピーカーの登場シーンの一つに、2008年に行われたMacBook Air の発表イベントがあります。壇上のスティーブ・ジョブズ氏が手に持つ茶封筒から、新製品のMacBook Air を取り出す姿を写した画像に覚えがありませんか? 今でこそ、超軽量薄型パソコンは特別なものではありませんが、当時はまさか封筒からパソコンが出てくるとは夢にも思いませんでしたので、衝撃的だった訳です。あの一瞬で『ウルトラモバイルノートパソコン』という概念を

          エビデンスベースドポリシーメイキングのすゝめ

          福沢諭吉先生は、”学問のすゝめ“ の中で「人に貴賎はないが、勉強したかしないかの差は大きい。」「事実をおさえ、確かめ、その結果に立ち、物事の基本的な筋道を知るべきだ。それが日常生活に役立つのである。」とおっしゃっています。 ここでいう勉強というのは、当時では読み書き算盤のような「実生活に役立つ学問」の事を指しています。現代ならば、メディアリテラシーやデザイン思考などを指すのだと思います。 さらに、言行不一致をとがめて、「理論と実行は寸分も食い違うことなく、一致させなければ

          エビデンスベースドポリシーメイキングのすゝめ

          選挙戦に使えるデータの活用(政策編)

          新人候補や当選期数が浅い議員の方の中には、理想があるのに実績が無いことが悩みという方も多いのではないでしょうか。現状の問題意識に関して、誰が見ても「その通りだ」と思えるようにするには、その問題に関する情報をどう得て、どう表現すれば良いのでしょうか。 1. オープンデータ 2020年時点でネット上には44ZB(ゼタバイト)のデジタルデータがあるといわれています。アルファベット1文字が1B(バイト)のデータ量であるのに対し、1ZB=1,000,000,000,000,000,

          選挙戦に使えるデータの活用(政策編)