嶋さんインタビュー記事まとめ

Media: PR Table Community

Date:2018.07.27

未来のPRのカタチ

・5Gの時代でIot化がすすみ常時接続社会になる現代の産業革命において、企業やプロダクト自体が、直接、生活者とつながる時代になったことで「生活者との直接的コミュニケーション」が要請されはじめている。

・いまは自分たちが理想とする企業としての在り方や、描いているビジョンを、生活者に対して「直接」語りかける時代。そこでオウンドメディアが注目され始めているけど実際に生活者とコミュニケーションをとれているものは少ない。

【インハウス化】広告主が代理店を通さずに自ら広告運用を行うこと

参考記事:https://www.exchangewire.jp/2019/01/31/interview-mercari-app-promotion/

・企業が語る「ビジョン」が、これまでよりもより重要になってきたし、そのスパンも長いものになっている印象を受ける。企業への期待値が、企業ブランド形成のコアになってきている。これまでは数ヶ月、長くても数年単位の施策を練っていれば十分だったけど、技術革新を成し遂げたことで、数十年単位で企業のビジョンを語る必要が出てきた。

・企業ビジョンが壮大になるのに伴い、PRパーソンに求められるスキルも変わってくる。たとえばPRとマーケティングの領域を相互に“越境”した人材は、これから価値が高まってくるはず。

☆「社会的文脈を汲み取り、世の中の反応を予測する」→従来のPRの力  市場の潮流を読む→マーケティングスキル


PRパーソンとは

・PRパーソンの大前提のスキルは”パブリシティの獲得”。そのために必要なのは世の中やメディアの文脈を読み取ることの延長線上に、経営への想像力

・PRパーソンは社会の風向きを理解できるうえに、生活者と関係構築を図り、合意形成へとつなげる手法をいくつも持っているべき存在。

・ハイブリッドな能力を備えたPRパーソンが、この状況を変えるかもしれない。たとえばプログラミングができるPRパーソンとか、これまでになかった切り口から合意形成を成し遂げられるような人材が出てきてもいい。そうしてさまざまな領域を“越境”したハイブリッド人材が増えてきたら、社会がもっと良くなりますね。PRパーソンがプロモーションやパブリシティのことだけを考えていればいい時代は、もはや終わったと思っています。

・PRパーソンは多くの領域をつないで何でもできる存在であり、何をやっても許されていた。経営を軸に、データやクリエイティブ、マーケティングなどと、PRの世論を読む力。そこで掛け算ができ、数値的な成果が生み出せる人は強いと思うよ。

PRの成果数値

・現状はパブリシティ。でもパブリシティはあくまでも手段。なのでその先のビジネスインパクトー売上なり、利益なり、何かしらの成果数値に対する報酬制に変わっていく方が、企業にとってもPRパーソンにとっても幸せだろうと思うよ。→ビジネスにおける成果数値に対する報酬制に変わっていけば、優秀な人材を採用できるならHR、株価の上昇に貢献できるならIRと、広報部だけでなくクライアントの幅も格段に広がっていく。

【パブリシティ】広告料金を払わずに,結果として広告の効果が得られるような記事・番組,またそのような記事・番組を作るよう働きかける活動。(百科事典マイペディア)

”コミットメント”

・ビジネスにおける成果を生み出すことに対し、徹底してコミットできる力を持ったPRパーソンが必要。これまで多くのPRパーソンは、どうしても経営数値に対するコミットメントから逃げてしまっていたところがある。(広告換算額は「逃げの指標」の最たるもの)

・企業が投資している「お金」の構造をよく理解できていないPRパーソンが多い気がします。一度は自分で事業をやってみたほうがいい。どんな経営戦略のもと、どういう仕組みでオペレーションが走っていて、どんなコミュニケーションに基づき、目の前の「お金」が支払われているのか——。そうしたビジネスの大きな流れを知ることは大事。一度そこが見えると仕事の“解像度”が高まり、より数値へのコミットメントの重要性が理解できるようになる。

・(嶋さん)僕の場合は、20代の頃から雑誌の編集長をやったり、事業の立ち上げで他社に出向したり、プロジェクトごとのPLやBSを見てきたりした経験も大きいかな。どんなに小さくてもいいから、自分で事業をやってみると、コミットメントに対する意識は確かに変わるかもしれない。

どんな環境においても、経営的な成果にコミットメントすること。そうした在り方を目指していけば、PRパーソンのプレゼンスも自然と上がっていくんじゃないか。







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