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菩提心の称賛《宝珠の灯》第16偈

16)芭蕉は自らの果を実らせて尽きる。
再び実をつけることはできない。
菩提心を経た善は、
果を与えようとも、尽きずに増大する。
 
 

最初から期限付きで積み上げた何かは、
その満期に結果を享受すると、
それ以上増えることはない。
 
今生のみの幸せを求めて積み上げた何かは、
今生が終われば、果はそれで尽きる。
 
今生のみで、心が終わるのならそれで良いけれど、
身体と離れた後も、心は続いていく。
 
ならば、何時頃に満期を設定すると良いか?
 
仏陀になるまで、
あるいは、
仏陀になった後、全ての心ある存在が苦しみから解放されるまで。
 
それは測り知れない未来の話。
宇宙の果てよりもっと先かもしれない。
 
菩提心を経た善は、
それまで増大し続ける。
 
サムネの写真は、ラダックの空。

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