釣り人語源考 ナマコとタコ
『古事記』にナマコが登場する説話がある。
アメノウズメが海の魚たちを集めて「ニニギノミコトに仕えるか」と問うと、魚たちはキチンと答えたのに、口のないナマコは答えられなく黙っていたので怒ったウズメに小刀で口を裂かれ、それ以来ナマコの口は割れている…という内容だ。
古事記は「海鼠」と書いて「コ」と読んでいる。
元々「コ」という名前であった証拠が「コノワタ(コの腸)」や「コノコ(コの子・卵巣)」という言葉である。
時代が過ぎて「調理していない野生のコ」として「ナマコ(生コ)」と変化