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前週からの動向
ビットコイン(BTC)は、8日に約3週間ぶりの300万円台を回復するものの、週末にかけて売り込まれ、再び安値圏のレンジ相場へ押し戻された。
8日に発表された6月分の米雇用統計では、非農業部門が月比増加幅で37.2万人増と市場予想の26.5万人増を大きく上回る結果となった。
依然として全体的な雇用の力強さが見受けられ、FRB(米連邦準備理事会)が利上げのさらなる加速に踏み切るとの見方が強まった。7月に政策金利を75bps引き上げる可能性は93%との観測もある。
しかしながら、5月分の38.4万増からはわずかに減少しており、これをインフレのピークアウトとみる意見もにわかに湧き上がっており、金融商品市場では思惑か交錯し、方向感に欠ける展開となった。
多くのアセットクラスの中では、暗号資産が高値からの下げ幅の大きかった分、一時的に買い優勢になったのではないかと思われる。
6/26の高値を抜けたことで、レンジ脱出かと思われたが、続々と報道される暗号資産市場の悪材料が重しとなり、弱気相場に逆戻りとなった。
FRB・ブレイナード副議長による暗号資産への規制強化を匂わす発言や、FSB(金融安定理事会)の暗号資産規制への声明は、相場の上値を押さえつける要因となったと思われる。
FSBは、直近のテラ暴落騒動などを踏まえ、暗号資産にも伝統的金融資産のような法規制が必要だと指摘。今年10月には、規制監督に関するレポートをG20財務大臣・中央銀行総裁会議にて提出する。
また、コインベース、セルシウスに引き続き、オーストラリアの暗号資産決済大手、Banxaが3割の人員削減を発表。続々と発表される業界大手各社のレイオフは、暗号資産相場の先行き不安の表れと捉えられるとともに、人員削減が将来的に相場回復時のスピードを鈍化させることにつながりかねない。
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Author: Flow Trading and Liquidity Strategy Desk
筆者:齊藤成芳
参照:Bitcoin日本語情報サイト
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