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【ヤクルト】ファーム施設の守谷移転を考える #4 (2023.7)

こんにちは。でぃーだ(@Dee_bbyS)です。


さて、今回のnoteは不定期で書いているヤクルト2軍移転計画について。

前回(#3)のnoteから期間が空いてしまったこともあり、1月に開催された第1回市民説明会はおろか5月の第2回市民説明会も終了してしまいましたが、
現時点で判明していることを中心に、この期間で私自身が見てきたものも含めて書いていきます。

これまでのnoteをまとめたマガジンはこちら↓




2軍施設について

説明会での内容

5月の住民説明会にて新2軍施設を含む「(仮称)守谷市総合公園」の具体的なイメージ図が改めて公開されました。
この中で赤丸で囲んだ部分がヤクルト使用予定部です。

https://www.city.moriya.ibaraki.jp/shikumi/project/toshikeikaku/toshikei_setsumeikai.files/dainikaisiryo.pdf  P.12より引用・編集


そしてそのヤクルト使用予定部をアップにした図がこちら。

https://www.city.moriya.ibaraki.jp/shikumi/project/toshikeikaku/toshikei_setsumeikai.files/dainikaisiryo.pdf  P.12より引用・編集


この図を見ると、メイン球場とサブグラウンドのどちらも”野球の試合を行うことが出来る野球場”としての使用が出来るように感じます。

現在の戸田もそうですが、ファーム施設のサブグラウンドは内野+α程度の広さとなっているが故に試合が出来ない場所も多く、ここだけを見てもかなり充実した施設と言えるのではないでしょうか。

ご覧の通り、戸田のサブグラウンドは内野部分のみとなっております。
(別で奥に見える陸上競技場も使用しておりますが)


合わせて、以前衣笠代表取締役会長が語っていたように、室内練習場に関してはダイヤモンドやブルペンを確保する広さとなることも先ほどの図から想像できます。

室内練習場も現施設にはないダイヤモンドやブルペンを確保する広さを想定し「(キャンプ地の)浦添、西都、松山のような広い室内練習場を、ぜひともつくりたい」と説明した。

https://www.sanspo.com/article/20220623-RHMCYU2AYVO7DNJBPN4VDKUVFA/?outputType=theme_swallows


また、守谷までのアクセスや土地柄、車での来場が多くなることも容易に想定されますが、駐車場もヤクルト使用予定部(≒専用駐車場)だけで300台程度確保されております。


なお、スケジュールに関して、当初の球団発表では「2026年度からの施設開業を目指す」とのことでしたが、現時点でのスケジュールは2027年1月完成予定とのこと。つまり、恐らく当初発表から1年遅れの2027年度から新施設の利用開始になるかと思います。

https://www.city.moriya.ibaraki.jp/shikumi/project/toshikeikaku/toshikei_setsumeikai.files/dainikaisiryo.pdf  P.14より引用


筑後を見学してきた話(6月)


さて、突然ではありますが、6月の頭に九州に個人的な用事があったこともあり、その際に福岡ソフトバンクホークスのファーム施設であるHAWKSベースボールパーク筑後を見学してきました!

2023年6月4日 SB3軍-愛媛MPの試合を見てきました
球場正面。チケット売場やグッズショップも完備しております。


何を隠そう、日本でも有数のファーム施設としてNPBファンには広く知られているのがHAWKSベースボールパーク筑後(以後、筑後と表記)。
守谷移転計画について考えていく中で、ファーム施設ではトップクラスである筑後がどのような施設かを知ることが参考になるのではないかと感じ、せっかくの機会ですので色々と学んでまいりました。



まずは見学の感想の前に、筑後と守谷の各種データを比較を行います。
筑後の数字については一部確認できなかったものもあって正確でないですし、そもそも守谷については計画時点のものですが、あくまでこの比較は参考としてご理解いただけますと幸いです。

※面積は敷地面積(公式情報等を基に筆者作成)



…ってこれ、凄くないですか???


メイングラウンドの大きさこそ若干差があるものの、それ以外の数字は”最強施設”筑後と相違ないと言っても良い数字が並んでおります。

繰り返しとなりますが、決して正確な数字を用いた比較ではないので、あくまで参考程度にご認識ください。

筑後の施設がよく分かる図(?)が足元にありました


この数字を見ただけで私はニヤニヤが止まりませんが、話を筑後の見学に戻します。個人的に見学していて一番驚いたのがサブグラウンド(ホークススタジアム筑後第二)でした。

余談ですが、右下に見えるのは「ファン's ショップ」で、
ちょっとしたグッズや飲み物などが販売されておりました。


前章でも軽く書いた通り、ファーム施設のサブグラウンドは内野(+α)程度の大きさとなっている球団も多いのですが、見ての通り筑後に関してはまさにメイン球場がもう1つあるような…。

サブグラウンド。奥に見えるのが若鷹寮や室内練習場です。


このような”フルサイズ”のサブグラウンドを持つことの何がメリットになるかというと、当然ですがメイン球場以外でも試合を組むことが出来るようになることでしょう。

(メイン球場前にあったホワイトボードを撮影・トリミング)


上の写真(赤丸で囲っている部分)を見てもらえれば分かるように、
メイン球場が2軍の試合で稼働している中でも、並行して3軍がサブグラウンドで試合を行っています。

若手選手の成長のためには一定程度の実戦機会は不可欠であり、またその選手の置かれている状況によって出るべき試合を選ぶことが出来ることは効率的な運用に繋がる事でしょう。


一方で、現時点でスワローズは全保有選手が76人と12球団でも1,2を争う少なさであるため、当然ながらホークスのように3軍,4軍…などといった下部組織は保持しておりません。

2023年7月31日時点での保有選手数
https://npb.jp/news/detail/20230731_02.html より引用

一方で、新しい寮も含めて守谷で全て建設すると考えると、筑後と同規模のサブグラウンドを活用するためにも今後3軍創設の計画が浮上しても何ら違和感はありませんし、むしろそれが自然な流れのように感じます。


また、筑後の室内練習場に関してはこのような感じ。

高さが23mと大きすぎて良い感じの写真がありませんでしたが、右にある巨大な建物です。
室内の様子はこんな感じ。

筑後室内練習場の広さは65m×65mということで、見えにくいですが内野(27m×27m)は余裕で納まるサイズですし、この写真には映ってはおりませんがバッティングケージやブルペンなども完備されているとのこと。

筑後の室内練習場の延べ面積(約5,806㎡)は守谷(約6,000㎡)と同等の大きさとなっておりますので、具体的にどのような施設になるかは不明ですが、かなりの室内練習場が整備されるのではないでしょうか。

<参考>ヤクルトが使用するキャンプ地の室内練習場の広さは(調べた限りでは)下記の大きさでした。
 ・浦添(春季1軍キャンプ):56m×45m
 ・西都(春季2軍キャンプ):50m×50m
 ・松山(秋季キャンプ):40m×50m

駐車場や収容人数も筑後と同等であり、つまりファーム施設としては最大級となります。こういった立派な設備を持つことで、守谷市民の方を始めとして多くの人に見てもらえる環境が整えられるようになると思います。



さて、ここまで筑後の施設を見学した感想を書いてきましたが、先述の通り、単純に大きさだけで言ったらヤクルトもこのクラスの施設を作る予定となんです。
現地で見ていても改めて筑後は凄い施設だな…と思いましたが、もしかしたらこんな施設が守谷にも出来るのかと思うと、私は今からニヤニヤが止まりません!

本当だったら選手寮についても書きたかったのですが、守谷の選手寮については”公園内には設置されない”ということしか判明しておりませんので、また分かり次第、別のnoteで記載したいと思います。


説明会での気になった質疑応答


さて、少し話は戻って過去2回の説明会に。
説明会では参加者(住民)との質疑応答が設けられており、その質疑応答の中で特に興味深かったものをここではいくつかピックアップしてまとめてみたいと思います。

基本的には下記リンクにある議事録をベースに記載しておりますが、一部語尾や単語の修正を行っております旨ご了承ください。


ヤクルト2軍施設関連

まずはヤクルト2軍施設関連で個人的に注目した質疑応答をピックアップします。


Q.既存の二軍施設は荒川の氾濫が理由で移転するという認識であるが、ヤクルト球団は計画地の浸水の危険性を認識しているのか。
A.堤防強化工事により完成断面になり浸水リスクが低減するという前提でヤクルト球団も了承し移転を検討している。

Q.野球場にナイター施設は整備するのか。
A.整備する予定である。ナイターの試合もあるため、周辺に影響が少ないよう利根川を向くように配置することを検討している。

筑後は勿論ナイター設備も完備しております

Q.選手寮はどこに整備するのか。
A.公園の近接地に整備することを検討しており、土地の買収、工事はヤクルト球団の負担であることが決定している。なお、選手寮に入居した選手は守谷市民になる。

現在の戸田寮と室内練習場

Q.既存の二軍ヤクルト球場はバス路線が充実しているが、計画地は1日に3本通る程度である。球場へのアクセスについてどう考えているのか。
A.守谷駅からのシャトルバス(もしくは路線バス)の運行を検討している。

#1 にも書きましたが、現時点では守谷駅から2軍施設(予定地)までは徒歩で1時間程度かかるため交通網の整備は間違いなく必須でしょう。

Q.ヤクルト施設はヤクルト球団専用か。
A.基本的にはヤクルト球団専用であるが、1年のうち数日は少年スポーツ教室や大会等に使えるようヤクルト球団と協議中。合わせてサブグラウンドについては年に1週間程度は利用できるようヤクルト球団と協議している。

Q.球場施設等の維持管理に関する費用は、守谷市が負担していくのか。
A.ヤクルトの負担とし、守谷市の負担がないように協議している。

Q.ヤクルト球団以外のヤクルト本社に所属する陸上競技部やラグビー部は移転しないのか。
A.ヤクルト球団のみである。

後ろに青色のトラックが見えるのもヤクルト陸上競技部がいるからこそ、ですかね。


その他(計画全体)

続いては、本計画全体に関わると感じた質疑応答をこちらにまとめます。


Q.当初は守谷SAスマートICが令和8年度に完成予定であり、これによる都心からのアクセス利便性を要因として、ヤクルト二軍球団移転の検討が始まったという認識である。しかし、最近の議会資料では守谷SAスマートICは令和12年度完成予定となっているが、ヤクルト施設完成時には未整備ということか。この内容をヤクルト球団は承諾しているのか。
A.ヤクルト施設完成時には守谷SAスマートICは未整備の見込みであるが、ヤクルト球団も承諾した上で、令和9年1月完成を予定している。守谷市が移転先に選定された理由は、車利用の利便性のみではなく守谷駅からのアクセスもメリットとして考えられている。

Q.第1回説明会から公園面積が増えているが、地権者の合意は得られているのか。
A.地権者・耕作者向け説明会も行っており、反対意見は出ておらず概ね賛成の認識である。

Q.ヤクルト2軍施設によって直接的な経済効果として何が考えられるか。
A.経済効果として数字に表すことは難しいが、どのような効果があるか検証中である。交流人口が増えることで来訪客が周辺地域で購買することや、ヤクルト球団からの施設利用料等が挙げられる。

Q.ヤクルト施設誘致がなかったら総合公園の計画はなかったのか。
A.屋内運動施設の課題は以前より挙げられており、解決が求められていた。そこにヤクルト二軍施設移転の打診があり、課題解決も併せた総合公園計画の契機となった。

今回の「総合公園」計画予定地にも近接するも、課題も抱えている常総運動公園

Q.100年に1回の浸水に対して安全性は確保されるのか。
A.堤防強化工事が完了すれば、100年に1回の浸水に対しても安全性が確保できる堤防断面となる予定である。

Q.守谷市の税金が充てられることから市民サービスとして還元することも検討してほしい。福岡ソフトバンクホークスの二軍本拠地を有する筑後市では、ふるさと納税の返礼品として始球式に参加できるプランがある。
A.今後検討していきたい。


まとめ


このnoteを通して、私が今感じているウキウキ感をどれほど伝えられたかは分かりませんが、多くの方にとって守谷移転計画が少し楽しみになったのではないか、と勝手に想像しております。

勿論現時点では机上の計画にすぎませんし、これから様々な調整などが始まることで想像と変わっていく点もあるかと思います。

一方で、チームもなかなか大きな勢いには乗れない中でこのような形で未来に希望を抱くのも悪くはないのではないでしょうか。

今後も各種説明会等がある見通しであるため、何かしらの新情報があり次第noteを書きたいと思います。


また、今回は筑後を見学してきた感想をざっくりまとめましたが、ファーム施設にも様々な形があってとても興味深いので、こちらもどこかの機会でまとめていければと思います。

GW頃に、色々と動きのあるこの球団の施設も見てきましたのでまたどこかで。


では簡単ですが今回はここまで。
ご覧いただき誠にありがとうございました!

(写真は全て筆者撮影)


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