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【コロナ第二波】五千人が暮らす最果ての島でクラスター感染発生の災難…鹿児島県最南端「与論島」とはどんな場所なのか

コロナウイルスへの対策で成功している国とそうでない国がどこだという話になっているが、憲法で国民の自由と人権が保障されている我が国日本では、隣国である台湾や韓国のように準戦時下にあって国民の私権を制限するコロナ対策を打ち出す事ができず、感染収束の目処がいつまでも立たないばかりか、とうとう全国的にコロナ感染の“第二波”を迎えてしまった。果たしてこの国は“成功”しているとは言えるのか?

しかもたちの悪い事に、政府は感染第一波の時のように緊急事態宣言の発令を行わず“経済優先”の方針を貫き、当初から予定されていた「Go To トラベルキャンペーン」を感染拡大の中で強行、先の四連休では感染拡大が進む都市部から地方へ人が相当流れていったであろう。そして連休明けの今週になって各地で新規感染者数が“記録更新”する有り様で、東京都医師会が激オコ状態で「特措法を改正し飲食店に法的拘束力のある休業要請を補償を」などと政府にせっついている。

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そして今度のコロナウイルス感染拡大は、医療体制が脆弱な地方の離島部をも容赦なく巻き込んでいる。中でも深刻度合いを増しているのが鹿児島県の最南端、奄美群島の最果てに浮かぶ周囲23.5キロ、人口約5000人の小さな島「与論島」(鹿児島県大島郡与論町)だ。7月22日に最初の感染者が判明した後、島で唯一の総合病院でも集団感染が発生。30日までに46人もの感染者を出していて、島民の日常生活に大きな支障が出ているという。

実はこの与論島、我々は2013年の春頃にフェリーで訪問した事がある。そのためにこの島の事情は多少心得ているつもりだ。この記事では鹿児島県最果ての島・与論島を取り巻く地理的条件や生活環境、それに島内の見どころについて、ちょっくらかいつまんでレポートしてみたいと思う。

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