「Pacific Coast Highway」~Nils(2006年)

 1960年代生まれの人の多くは、40~50歳代にワーカホリックだったと思う。「24時間働けますか」というCMもありましたよね。。。

 2000年代に入ってITの波が急速に私の周りに押し寄せてると、「パソコンに詳しい人」がいいように使われた。当時は、日中、他人のフォローに追われ、自分の仕事を始めるのが18:00から。気がついたらオフィスに誰もいない、なんてことがよくあった。
 土日出勤も当たり前で、3歳の子供を会社に連れて、遊び半分、書類の整理をさせたこともある。
 それでも給料は上がらず、団塊世代がひしめき合う中で昇進もしなかった。私が働いていた業界は斜陽の最たるものだったので、上が経費削減と売上拡大をいくら叫んでも、状況は好転しなかった。創業後、右肩上がりで成長してきた会社に、下がった時のノウハウなどかけらもなかった。はたで見ていても不毛にしか映らないパワハラ、モラハラが増え始め、社内の雰囲気がおかしくなっていった。
 
 18:00からの方が、土日の方が仕事がはかどるので、ワーカホリックが常態化していた。

 この時に、私はポータブルのCDプレーヤーを会社に持ち込んで、18:00以降や、土日にオフィスにいる間、イヤホンで音楽を聴いていた。私にとってBGMにふさわしいのはSmooth JAZZというジャンルの音楽だった。

 Nilsというギタリストの詳細な情報は知らない。ただ、インターネットラジオで流れていた「Pacific Coast Highway」という曲の雰囲気が、当時の私を癒やしていた。

 MVが↓にアップされている。J-Popだとサザンやチューブのような「明るい海」「海水浴」が思い出されるような曲調が多いが、私はこの曲を聴いてMVのような、薄曇り、海霧(ガス)がかかったような海岸線を想像していた。

 

 私はTower RecordでCDを買い求めたはずだが、車を入れ替えた時に、前車に置いてしまったのか手元に残っていない。

 この曲を聴くとワーカホリックだった時代を思い出す。

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