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さようなら。鳥山先生。

昼休み。
突然の訃報に息が止まった気がした。

スマホの画面に浮かぶ、「鳥山明先生が急性硬膜下血腫で急逝した」という報せ。頭の中は真っ白になった。何を言っているのか理解できなかった。

鳥山明という人物は、私にとってそれほど大きな存在だった。

小学2年くらいだっただろうか。当時の私は週刊ジャンプを買っていなかった。買っていなかったというより、その雑誌の存在を知らなかったといった方が正確かもしれない。だから私がドラゴンボールという作品に出逢ったのはテレビからだった。毎週水曜日の夜7時。その日はドラゴンボールの時間だった。

ドラゴンボールのアニメに夢中になっていて、夕飯が進まないことを何度親に怒られただろう。ドラゴンボールが野球で中止になった時のテンションの下がりっぷりは凄かった。試合が東京ドームでなければ、雨天校で中止になるので、野球がある日は雨になることを願っていたが、その願いはなかなか叶わなかったという記憶がある。

また、ドラゴンボールを見ていくうちに、自分でも描きたいと思うようになっていた。学校の休み時間に夢中になってドラゴンボールの絵を描いていた。また、自分で考えたキャラクターもセンスが無いなりに書いたりしていた。そういうこともあって、私が描く絵には、どことなくドラゴンボールの名残がある。

ドラゴンボールは間違いなく私の青春であり少年時代のバイブルだった。

高校時代。ためたお金で古本屋でドラゴンボール42巻を揃えた。
何度も定期的に読み返したくなる漫画だった。
特にレッドリボン軍編とピッコロ大魔王編が好きだった。

学生から社会人になるタイミングで、本が置けなくなってしまったという理由で泣く泣く売ってしまった。今となっては後悔している。なぜ売ってしまったのか。売らなければよかった。失ったときに、初めてその存在のありがたみがわかるというが、そんな感じだ。

そしてもう、鳥山先生の描く絵には出会えない―。

今までお疲れさまでした。

天国で安らかにお休みください。

天の上で笑っていたらいいな。

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