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mor

またひとつ曲を作った。
タイトルは『mor』である。

雪の日の朝を思いながら描いた。


冷たく空気が澄んでいる。
空は底が抜けたように蒼く高い。
陽の光に照らされた雪が眩しくて、私は目を眇めた。

革のブーツがぎしぎしと鳴る。耳が冷たい。またひとつ白い息を吐いた。

ふと、幼い頃におぼえたあの高揚感はどこにいったのだろうと振り返った。

きた道には私の足跡だけが青く刻まれている。

ふたたび歩きだして、どこかで雪原に微笑む自らに気づいた。


以下余談。プロセスとかを書く。

ピアノを中心としたサウンドは扱いやすいからという点が大きい。ギターは表情が多すぎて難しい……。

ピアノもギターもアコースティックはいろんな音に合う。と思っている。そうだよな……?

特にアコースティックのピアノの親和性はすごい。何に入れても大丈夫なんじゃないか?

逆にピアノ以外の音を入れるのが迷う。無料音源なのもあるかもしれないが、いかんせん合う音がみつけられない。コツとかあるのかしらん?


冬の朝をイメージした。後ろで鳴り続けるハイハットと短い音のバイオリンは私が冬っぽいと思っている音なので採用した。冬っぽいよな……?なんで冬っぽいんだろうな。

サビ(?)の高音のピアノとしてグリーグ作『ペール・ギュント』の『朝』を引用した。

初めて作品制作でものの引用をした。絵の模写を含めれば数え切れず、無意識に表現が偏ってしまうのを含めれば何度か、だけれど意識的には初めてだ。

なんだかラクしてよい(と思う)ものになってしまったので悔しくもある。素晴らしいフレーズである。

タイトルに関して、冬の朝(morning)という意味とMOR(middle of the road)という音楽のジャンル(?)からきている。

どうやら気楽に聴ける音楽の総称らしい。イージーリスニングともいう。

公共空間やらで雰囲気作りにかけるもので、現代クラシックともいうらしい。

実際クラシックをポピュラーにアレンジしたものや軽いロックなど、気にならない軽い音楽というニュアンスがあるようだ。

進行自体は現代のJPOPによくみるものであるのと、クラシックの引用であるのも踏まえそれが似つかわしいとした。あまり詳しく調べていないので頓珍漢なことをいっていたらなかったことにしたい。

なんだか思ったより早く2曲目ができた。嬉しい。

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