見始めたらすっかりハマってしまったこのドラマ。「デザイナー渋井直人の休日」。都会に住むお洒落なデザイナーおじさんが主役で、人は彼を「こだわり」の人と呼ぶ。

「お洒落なレストランに詳しい」「休日の趣味はDJ」と、カッコイイをオンパレードにしたような設定なのだけど、初めてみた時は、「え？　誰、この俳優さん？（光石研さん）。なぜこのおじさんが主役？　なぜトレードマークがダッフルコート？お洒落？どこが？」と脳内で拒否反応。

それが、いつの間にかすっかりこの「ダッフルおじさん」（渋井さん）ワールドにハマってしまった。

一言でいうと、「カッコいいはずの渋井さん」が日々遭遇する「思いっきり勘違い」や「ダサい」出来事に、冷や汗をかいたり、小さく（時に激しく）落ち込んだりする、言ってみれば「痛いおじさん」。だけど、そこに渋井さんの人の「良さ」が描かれていて、見ていてクスッの連発。


憧れの大御所イラストレーターとの打ち合わせでは、何故か怒鳴られてしまい、若いアシスタント君に大見得を切ってしまった手前、大量の冷や汗をかく渋井さん。

若くてきれいな女性編集者さんが、独身である自分のことを「狙っている」と勘違いしてしまう渋井さん。

嬉しいニュースがあると、オフィスでひとりDJをはじめて、エモい音楽に腰をくねくねさせて、目をうっとり閉じ、口をすぼめる、どこから見ても変な渋井さん。

物語の後半、若くて可愛い、奔放な恋人（それが黒木華ちゃん！）ができるのだけど、あっけなく元カレの元に戻ってしまいフラれてしまう渋井さん。

爆笑したのが、ひょんなことから雇うことになった、元大御所デザイナー・モード内田（ベンガル演じる）が、初めて使うデザインソフトに悪戦苦闘して、パソコンを思いっきり叩いたり、破壊しようとして暴れるところ。

笑って、笑って、もう免疫力アップ間違いなし。

渋井さん、こだわりも強いし、勘違いも多い、私からするとちっとも「お洒落」じゃないけれど、どこか憎めない、愛されキャラなんです。