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日本の農山村を訪ねて、そこに暮らす人々の営みにフォーカスしながら、その土地の魅力、人々…

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日本の農山村を訪ねて、そこに暮らす人々の営みにフォーカスしながら、その土地の魅力、人々の魅力を伝えています。「日本で最も美しい村」の取材で訪れるほとんどが、過酷な自然と隣り合わせの辺境の地。村人の思いを伝える代弁者として、新聞制作にかかわっています。

最近の記事

春にして君を思う。

春ですね。 花粉の辛い時期でしょうか。 かくいう私は、昨年の今頃はくしゃみが止まらず、目、鼻も洪水状態で、顔中を誰かの顔ととっかえたいと思うほどつらかったのですが、今年は症状がほとんど出ていません。 いま、栄養補助食品の花粉(スペインのイベリア産)をぽりぽり食べているのですがもしかすると、「毒を以て毒を制す」のごとく、身体の内側から花粉を以って花粉を制しているのかもしれません。 ところでこの花粉、スペインのミツバチが運んできた花粉なのですが、甘くて自然の甘みで美味しくて、お

    • 夢を見る猫。

      こんにちは。 高橋みるく(4歳、男の子、王子様気質)です。 人間界では食欲の秋でしょうか? かくいう僕は年中食欲が旺盛です。 あまり噛まずに飲み込める、カツオ出汁カップ(こだわりの味)が大好物です。チュールほどではありませんが、トロトロした出汁の中にフレーク状のカツオがプカプカと浮かんでいる猫界でも人気のオヤツです。 冷蔵庫から、あのオレンジ色のカップを出されるともう僕は居ても立ってもいられず、「みゃ~お」と自分でも一体、どこから出ているのか不思議なほどの甘い猫なで声を出

      • みんなの「好き」は自分の「嫌い」

        みんなが声を大にして「好き」と主張するものでも、自分にとっては「実は苦手」と思うもの、ってありませんか? 私には結構、あります。 そのひとつ、二つが、金木犀や彼岸花。 子どもの頃から金木犀って、 お手洗いの芳香剤に思えてしまうのです。 彼岸花は毒々しいキノコみたいで、不吉な予感を彷彿とさせるのです。 (好きな人々、ごめんなさい)。 とは言っても私もそこそこ、社会性のある人間なんで「知り合い程度」の人に「自分の嫌い」をトツトツと語ったりする礼儀知らずなことはしません。

        • 諦め気質

          自分は何か願いや望みがあっても、叶う前から諦めてしまう気質がある。 思考の習慣みたいなもので、自分でもあまり良くない傾向だと思うのだけど、こればかりは長年しみついた気質で仕方ない。 こういう自分の傾向に「ふと」気づく瞬間があって「ハッ」とした。 いかん。 いかん。 叶えるための努力もしないうちから、 自分はいったい何を先回りして悲劇ぶっているのだろう?と苦笑いしたり。 成功体験が少ないことが、ひとつ、この「諦め気質」の理由の一つだろうか? 傷つく前にさっさと退散してしま

        春にして君を思う。

          そのつもりはないのに。Tシャツ論

          「集めよう!」と鼻息も荒くコレクションするつもりがないのに、ついつい増えているのがTシャツではないかしらん。 かくいう自分もTシャツが好きで、気づけばTシャツがたくさん。 (しかも似たようなものがたくさん)。 消耗品だからガンガン着倒して、へなへなになると部屋着に降格される。 声を大にして「好きです!」という機会は少ないけれど、 自分の中で揺るぎない地位を誇るのがTシャツ。 いつもそばにいてほしいTシャツ。 Tシャツにはカラリと湿度のないハワイの太陽が似合う気がする。

          そのつもりはないのに。Tシャツ論

          夫婦の数だけ、その形がある。

          BSで再放送されていた「希林と裕也」。 娘の也哉子ちゃんがナレーションを務め、父、内田裕也と母、樹木希林の一風変わった夫婦関係と当時の社会情勢、時代背景を絡めた90分ほどのドキュメンタリー番組だ。息つく間もなく一気に見た。 思ったのは、希林さんが生まれながらにして持つ、内なる「特性」を理解できないと、裕也さんとの一風ユニークな関係も、一般人には到底理解できないだろうな、と。 印象的だったのが、希林さんの言葉で(うろ覚えですが)、「自分にはブラックホールみたいなのがあって、

          夫婦の数だけ、その形がある。

          秋の昼下がりの夢。

          秋ですね。 ご飯も美味しいし(私の場合は年中ご飯が美味しいですが)、本にも集中できる涼しさだし、頬を通り過ぎる秋風に一抹の寂寥を感じながらアートにも触れたくなる季節です。 さて、最近、自分のなかでのマイブームが我が猫の発表会を妄想すること。 子どもの頃、習い事をしている人なら年に一度くらい発表会という大事な舞台があったと思います。学校でもクラス単位で劇をしたり歌を披露する学芸会、なんてものもありました(今もあるのかしらん?) かくいう私は小学生の頃、学芸会という名の音楽発

          秋の昼下がりの夢。

          どこまでも静謐な

          深夜、BSでやっていた「バベットの晩餐会」。 以前から気になっていた映画なので、途中眠くなったら仕方ない、と思いつつ見はじめた。 こんなしみじみと、静かに心の絆を描いた作品だったとは。 あらすじを知らなかったので、てっきりグルメな料理がバンバン出てくる、目にも麗しい作品だとばかり。 舞台はデンマークの漁村。全体的に画面が水墨画のような、モノクロのような静けさで、登場人物たちの会話もその慎ましやかな暮らし同様、もの静かで大きな目を見張る事件は起きないけれど、その全体に流れる

          どこまでも静謐な

          処暑すぎて残暑戻るday

          日本語って季節、季節に応じた素敵な言葉があるなあと思う。 処暑(しょしょ)。 暑さの落ち着く時期のこと。 処暑を境に夏の暑さが次第に和らぐといわれている。 仏教用語だけど、解夏(げげ)。 「解夏」とは、仏教の僧が夏に行う「安居」という修行が終わる時をいう。映画「解夏」でその言葉を知った。 ここ数日雨が続いて涼しい気候が続いたので、昨日は久々に窓に差し込む陽射しが嬉しくてここぞ!と布団を干して洗濯をする。 朝食に焼いたサバの麹漬けがあまりに美味しくて、すりおろした大根おろ

          処暑すぎて残暑戻るday

          「海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会がきらいなら 勝手にしやがれ」

          ジャンポール・ベルモンドが亡くなった。 映画「勝手にしやがれ」や「気狂いピエロ」。 ゴダール作品の主演を飄々と演じてきたナイスガイだ。 あぁ、またこうして一人、私の好きな俳優さんが減っていく。 「海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会がきらいなら 勝手にしやがれ」は映画「勝手にしやがれ」で冒頭のセリフ。 かくいう私は、海も好きだし、山も好き。 都会も好きだし、田舎も好きなのだ(まるでノンポリの学生みたい?!) ところで、都会の良さって、ひとつ、人の多さゆえの「雑踏」、そこか

          「海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会がきらいなら 勝手にしやがれ」

          雨やどり。

          病院からの帰り道。 広尾から外苑前までテクテク歩く。 外苑前には父と母のお墓がある。 先月は猛暑続きでお墓参りに行けなかったので、そろそろご挨拶に行かなくちゃ、と気になっていたのだ。 広尾駅に着いた時点でお天気が崩れそうだったので、電車かバスに乗ろうか迷ったけれど、外はすっかり涼しくて、ちょっとだけ歩いてみようと思ったら、結局、雨に降られず外苑前まで歩いてしまった。 広尾~渋谷~西麻布~青山一丁目~外苑前。 学生の頃からよく歩いたエリアなので、いまだにこのあたりって自

          雨やどり。

          蚊に襲撃されない夏。

          今年は蚊にさされる回数がやけに少なかったな、と思ったら、単に外出する機会が例年に比べて激減したからだ、と気づいた。 数えてみたら3回ほどだろうか。 猫とベランダで遊んだ時(2回)。 駅のホームで電車を待っていた時(1回)。 これまで「夏になると、蚊にすごくさされる体質で」と人に話すと、みな嬉しそうに「それはね、足の裏を綺麗にしておくと刺されなくなるよ(こほん)」としたり顔で言われたことを悔しくも思い出す(悔しい!キーッ) まるで私が足裏を不潔にしている人間みたいじゃない

          蚊に襲撃されない夏。

          興味ないのよ、と目をそらす。

          「あんたになんか、興味ないのよ」 「なに言ってるんだ。お前は俺のことが好きなくせに」 「嫌い。嫌いよ。大嫌いよ」(と叫びながら相手の胸を人差し指でとんとんつっつく) 「その目を見れば分かるんだ。その、燃えるような熱のこもった視線!熱視線!」 ミュージカル調にお伝えしましたが、何の会話かと言えば、私と猫のみるくの会話(妄想)。 猫は生まれながらのハンターである、と前にも書きましたが、猫との関係において、私は猫に「追われる側」であらねばならないのです。 同じ家にハンターが2人

          興味ないのよ、と目をそらす。

          アメリカンコーヒーみたいに薄っぺらい会話には興味がないの。

          姉、猫との3人暮らしをしていて、ささやかながら、姉と、猫と、感情の共有ができている、それってささやかな幸せだな、と感じる日々。 感情の共有なんて家族と暮らしている人なら当たり前だろうけれど、長らく一人暮らしをしてきた身には新鮮だったりする。 たとえば、テレビで誰かがコメントした発言、 SNSの投稿にコメントした、誰かの意見を読んで姉妹で感想をかわす。 「あの人のコメントって、的確で的を得ているよね」 「そうなのよ、頭いい人のコメントだよね」 「発言ってその人の『地頭の良

          アメリカンコーヒーみたいに薄っぺらい会話には興味がないの。

          月に恋したっていいじゃないー麗しのサブリナよりー

          ヘプバーンといえば「ローマの休日」。おそらく世界中から愛されているであろう、とある国の王女のラブストーリー。 昔からへそ曲がりで偏屈な私は、あの手の王道ラブストーリーはあまり胸にキュンと響かず(でも、カンチとリカの「東京ラブストーリー」は好きだ)、ヘプバーン作品、実はあまりちゃんと観たことがなくて、ゴメンなさい。 とは言っても、映画「麗しのサブリナ」で一躍有名になったサブリナパンツは昔から好きで、あの枝のように細いヘプバーンの脚にピッタリと張り付いた、まるでオーダーメイド

          月に恋したっていいじゃないー麗しのサブリナよりー

          信じないと、何も起こらない

          信じないと、何も起こらない。 神様でなく、九星気学のお話。 そもそも九星気学との出会いはかれこれ、10年以上前にさかのぼる。 気学の先生と出会ったことがきっかけで、それから人生の転換期などに相談に乗っていただくようになった。 その先生は、当時の私を娘のように可愛がってくれるとともに、お年頃だった私をあの手この手で、どうにか結婚させたがっていた。 紹介という名で何人、お年頃の男性を紹介されただろう。 しかし、当時から箸にも棒にも掛からぬ、喰えぬ女だった私はまったく先生の思惑

          信じないと、何も起こらない