見出し画像

ラジオをお持ちですか?~誰も何もしないコラム6 skitkr

ラジオ

 人生でラジオを聴いていた時期は2度ほどあります。
1度目は中学時代。そして、2度目は

「今」

時代が進化し、得るべき情報は手軽さを増すばかり。
それに比例して、混沌とした虚像と真実を、フィルターなしに入手できる現代の危険な歩き方に、もっと警鐘を鳴らさなければいけません。

玉石混交な時代にカルチャー界の重要人に話を聞く。
音楽、映画、ゲーム、本、アニメ等、カルチャーを、世相と混ぜ合わせしっかり伝えてくれる、完全完璧なラジオ

「アフター6ジャンクション」

ヒップホップ・グループ、ライムスターのラッパー宇多丸さんがパーソナリティとなり、月曜から金曜の18時~21時までTBSラジオで放送されているラジオ番組。

あなたの"好き"が否定されない、あなたの"好き"が見つかる場所。
映画・音楽・本・ゲームなどの分析や、独自視点による文化研究など、日常の中にある「おもしろ」を掘り起こすカルチャー・キュレーションで現代社会に広がる様々な趣味嗜好の多様性を受け止める。
番組略称は「アトロク」(いとうせいこう命名)。
                アフター6ジャンクション公式HPより

土曜日放送だった前身番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」がバージョンアップされて2018年春から放送されています。
情報の希釈が心配されたものの、宇多丸さんの恐るべし守備(攻撃?)範囲と、長年築き上げた会話のテンポ感で、多岐にわたる内容は、極上の味でリスナーの耳に届けられます。
また、各曜日に日替わりパートナーでアナウンサーが起用されている点も、内容に深みや、補足、小さなハプニングなど、生放送ならではの即興トークが、それぞれの特色になっていて、個性ある一週間を過ごせます。

いまはradikoやSpotifyで「後聞き」が出来るようになったので、仕事の往復で再生しています。

今聴けるもので、印象に残った放送

最近で一番パンチのあったワードは、NEWSの加藤シゲアキさんがゲストで来ていたときに(現在聴けません)

「僕はジャニーズ生まれ、タマフル(前身番組)育ちです」

と語っていました。姿こそ見えませんが、発言から凛とした雰囲気が伝わってきたのと、これを言い切らせるタマフルの凄さを改めて感じました。

そして、大人になってから「あの特集聴いた?」と学生に戻ったような会話と、情報を得ることの喜びや、未開拓のジャンルを発見した時のワクワクさを、ずっと体験できると思うと幸せです。


 最初にラジオを聴くきっかけになった番組が「船守さちこのスーパーランキング」という番組。中学時代、経緯は忘れましたが、「あっ」という間に(ほんとに「あっ」という間に)みんなが聴くようになりました。物凄いスピードでクラスのみんなに定着したこの番組は、楽曲ランキングの他に、カラオケで競い合うコーナーがありました。クラスの同級生が出る回があったのですが、ほぼ(というか全員)聴いていたのではないでしょうか。。

 子供の頃、両親と一緒に寝ていたベッドから、自分の部屋をもらった時の「基地」が出来た嬉しさはひとしおでした。ありがたいことに、部屋をもらってすぐに、テレビも設置してもらったのでゲーム三昧でしたが、「部屋でラジオを聴く」時間も増えました。
今思うと、子供の頃にテレビや映画、ゲームで得る情報を完璧に理解していませんでした。それは「観たもの」と「聴いたもの」を、脳みその卓上に2つを乗せるには、大きさ(CPU)が足りなかったからだと思います。
ラジオだと「聴く」ということに集中できる分、自分の思考や感情がはっきり表わせたんだと思います。

 現在、家では家族で過ごすので、通勤中にいつも音楽をかけています。それにアトロクが加わり、そこから知ったアーティストを聴いたりと、幅が広がっていく楽しみを日常で味わっています。


 そして、ここまで読んでくださったみなさんは(ありがとうございます)

「ラジオ」をお持ちですか?

 僕は、胆振東部地震の時、大きく家が揺れ、停電しました。夜中だったので、キャンプ用ライトを持って外に出ると、初めて「闇に飲み込まれそうになるほどの真っ暗」を経験しました。家の明かりも電柱のライトもなく闇。
体験したことのない暗さだったのでとても驚きました。
会社の鍵を持っていたので、早めに準備して向かうことに。コンビニで買い物をしようと思っても、レジが使えず、端末で操作するのでお客さんが行列になり買うのを諦めました。車のラジオでは「北海道の90パーセントの信号が止まっています」というニュースが流れ、「なんとかなるでしょ」と常に思っている思考が焦りに変わっていきました。ガソリンスタンドが大混雑し、スーパーでは売り切ればかり。現実になって初めて「震災の恐ろしさ」を知りました。

幸い2,3日で電気がもどり、食料も少しずつスーパーに入荷され、僕の地域では早い段階で元に戻っていきました。職場の上司と地震があった場所へ飲み物を買って持って行く途中、夜の暗闇の中、一人の女性が行き止まりの指示をするのにずっとその場で誘導していました。ライトもないところで60代くらいの女性が一人で。

言語化するのがむずかしい感情が出てきました。

震災を前にして人は無力かもしれませんが、自分はなにが出来るか、どう生きていくか、どういう日常を過ごすか、常に問い続けて生活することができる「人間」の仕様を最大限に活用して、今日を歩いて行きたいです。

 震災に対する準備として、ラジオはとても大切です。
我が家も手回し、電池、ソーラー対応のライト付ラジオがあります。
iPhoneも充電できて、超多機能です。もし、持っていない方がいたらこの機会に購入を勧めます。

skitkr

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?