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工業用ミシンを買った話

先日ついに工業用ミシンを買った。

工業用ミシンというものは、縫製工場で使われている、ミシンと机が一体化されてるものだ。ミシンの下にモーターが付いていて、縫う速度も縫うパワーも家庭用の物より格段上だ。

今までは文化服装学院時代に買った職業用ミシン(持ち運びができるポータブルミシン)を10年間以上使っていた。
職業用のミシンも家庭用ミシンと比べると性能は良く、縫製の仕事をするのに十分ではあったが、いつかは工業用ミシンも欲しいなとずっと思っていた。

先程も少し触れたが、職業用と工業用の違いについて少し話していく。(少しマニアックだがお付き合い頂きたい。)

工業用ミシンは、縫製工場で衣服の量産用に使われているミシンのことだ。主な違いは、

1.ミシンのスピードが速い
2.縫いながら下糸が巻ける
3.針の横に返し縫いができるレバーがある
4.設定すれば最初と最後の返しぬいを自動でしてくれる

など。

縫製を生業にしている人からしたら、とても便利な機能がついている。少しでも早く・効率良く作業ができるようになっているのだ。

そして、個人的に一番の推しは、運転している時の音が良い!ということだ。

私がまだ東京に行く準備をしている頃に、情熱大陸でオートクチュール帽子デザイナーの原田美沙さん(エリザベス女王の帽子を手掛けている業界では有名な方!)が、アトリエで帽子を作成していた。その時のミシンの音がなぜかとても好きで、その縫っている場面を繰り返し見ていた。

その時から、自分のアトリエに工業用ミシンを置いて、あの音を聞きながら作業をしたいと思っていたのだった。

工業用ミシンというのは、普通の店舗で買うのは中々難しい。(そもそも個人への販売がない上に、とんでもなく値段が高い。)

ミシン屋さんと知り合いという友人がいて、幸運なことに紹介してもらい、そこで購入した。下町の小さなお店ではあるが、親切で、ミシンの知識も素晴らしく、メンテナンスもしっかりしてくれるとても良いお店だ。

希望の商品を購入するまで半年間くらい待ったが、新品のライトや厚物用の針板などを用意してもらい、しっかり整備してもらって買うことがでた。

以前から憧れていた願いが一つ叶った気がしていて、自分のモチベーションアップに繋がっている。

これからは、このミシンでたくさんの洋服を作って行きたいと思っている。

という工業用ミシンを買った話


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