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「何をやるべきか」より「なぜやるべきか」

モチベーションクラウドの立ち上げ人である著者が、チームを強くする法則を書いた『THE TEAM 5つの法則』。

「チーム」についての誤解、についての記載が印象的だった。

目標を「確実に達成する」のが良いチームだ

必ずしもこれが間違っているわけではない。

しかし、それ以上に大切なことことがあるという。

目標を「適切に設定する」のが良いチームだ

日本では特に、多くの人が、テストで高い点を取る、スポーツで高い順位を取るなど「与えられた目標を達成する競争」に小さなころから慣れ親しんでいる。

一方で、自ら目標を設定することが一般的には不慣れ。

しかし、チームづくりにおいては、「自分たちで最適な目標を設定する」という意識を強く持つことが非常に重要であるという。

本書では、目標設定の3つのタイプが紹介されている。

①意義目標(例:〇〇で社会をよくする)
②成果目標(例:●●部販売する)
③行動目標(例:△△を□□する)

「①意義目標」が最もブレイクスルーが起きやすい。一方でアクションは分かりにくい。

「③行動目標」が最もアクションが分かりやすい。一方でブレイクスルーは起きにくい。

「②成果目標」はその中間に位置している。

この3つの目標設定のうち、どれが適切であるかは、チームを構成するメンバーの思考力や行動力によって変わるという。

また、重要なことととして、ビジネス環境の変化スピードが速くなる中で、成果目標・行動目標に基づく評価だけではパフォーマンスがあがりにくくなってきているようだ。

証券会社での営業を思い返すと、とても納得感がある。

成果目標・行動目標のセットは、すごくシンプルで、マネジメントは比較的容易かもしれない。そして、手数料収入も設定し、いかに顧客から手数料をもらうかという行動目標を立てることで、短期的には評価され、給与も上がることもある。

しかし、長期的には、その「手数料収入」という稼ぎ方自体が、時代遅れになり、積み上げた目標達成のためのノウハウが全く通用しなくなる。

だから、意義目標がとても大切。

意義目標を設定することで、自らが生み出す「成果」やとるべき「行動」について、意思を持つことができる。

「何をやるべきか?」だけでなく「なぜやるべきか?」がわかれば、新しく「何をやるべきか?」を自ら考えられるようになる。

証券会社でも、「手数料収入」という成果目標を立てる前に、例えば「お金が余っている人から足りない人へ届ける」という意義を感じて働いている人のほうが、どんな経済環境になっても、大きな金融ルールの変更があっても、その時代に合ったやり方で成果を上げることができる。

チームに関する本だが、個人としても参考になる部分が多いなと感じた。少し自分のアクションプランの立て方に苦慮している団体・個人にお勧めです。



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