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【Think right#4】希少性の錯覚のワナ

「希少な存在」があると、判断力は鈍ってしまうという。

スティーブン・ウォーケル教授が、2つのグループがクッキーの質を評価する実験を行った。

グループAはクッキーを箱ごともらい、グループBの被験者は2枚しかもらわなかった。結果、グループBのほうが、クッキーの質をはるかに高く評価している。

人は、少ししかもらえないほうが、クッキーを美味しく感じたのだ。

極端な話、2枚あるクッキーと、最後の1枚のクッキーでも、評価が高いのは最後の1枚のクッキーになるのだろうと思う。

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ここでの教訓は、「希少性」に反応しすぎると、論理的に価値を評価できなくなるとういこと。

もちろん、最後の1枚だから、他のクッキーより売れている=人気がある=おいしい可能性が高い、という予想は成り立つ。

一方で、世の中の多くのモノがその「希少性」を逆手にとり、本当の価値よりも高い評価で販売されている

面白い事例がある。

2018年、デジタル上の「猫」に2,000万円の値段がついた

ブロックチェーン技術を用いたゲーム「クリプトキティーズ」では、ブロックチェーンの特性を生かして世界で一匹だけのデジタルな猫を生み出すことができる。そしてその猫がデジタル上に売買されるのだ。

普通デジタルのデータは無限にコピーできることが特徴だが、ビットコインと同じく、ブロックチェーンの特性を生かして「希少性」が生み出され、それがデジタルの猫1匹の値段を2,000万円まで引き上げられた。

「希少性」を高く評価する人の特性が良く表れている

自分自身、百貨店の魚屋さんなので、この刺身は最後の1パックと言われると、すぐ飛びついてしまう性格。

そういうときは、この希少性の錯覚のワナを思い出し、「それが本当に自分がほしいものか」「自分に必要なものか」を問い直すようにしよう。


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